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塚本高史がうつ病で心を失った男に…『私をスキーに連れてって』一色伸幸の実話ドラマで主演

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「配達されたい私たち」より
「配達されたい私たち」より

 俳優・塚本高史が、映画『私をスキーに連れてって』の脚本家・一色伸幸のうつ病克服経験を基にしたWOWOWの連続ドラマW「配達されたい私たち」に主演することが明らかになった。共演は栗山千明長谷川京子。塚本はデビューから16年間で「こんなに他のどれにも当てはまらない、二枚目でも三枚目でもない役は初めて」と語っており、本ドラマで新境地を開拓している。

 本作は、妻(長谷川)と子どもに恵まれながらも、うつ病・無職・夢なし・生きる気力なしの32歳・澤野始(塚本)が、自殺しようと訪れた元映画館の廃墟で7年前に捨てられた7通の手紙を拾い、配達の旅に出るというストーリー。心を失くした男が、配達先での人との出会いや別れを通じて再生しようとする姿をユーモアたっぷりに描いたヒューマン・コメディーだ。

 うつ病という役柄へのアプローチに当初は難しさを感じていたという塚本。最終回には主人公・澤野が配達で出会った人々のことを思い出し、一人で語る長回しのシーンがあるといい「その中で澤野は息子や家族への想いについても話します。僕は25歳で結婚して今子どもが2人いるのですが、結婚していなかったらあの芝居はできていなかった」と私生活が演技の糧(かて)になったと熱弁する。

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 また、最初に手紙を配達する相手で理容店を営む有を演じる栗山とはラブ・シーンにも挑んだが、「澤野には感情がないし、交わろうとしてというより僕のうつを治すためにやっている行為なので、そこにやりにくさや恥ずかしさはなく、すんなりできました」と振り返っている。塚本と栗山はこれまでに共演実績はあるものの、長い時間をかけて共に演じるのは今回が初めて。また、長谷川は本作で二人と初共演を果たした。

 栗山は「主人公=元気ですごく憧れられる人、というような通常のドラマとは真逆をいく作品なので、そこが、新しくて面白いと思います」、長谷川は「うつという病気に対して、真摯(しんし)に向き合う主人公の言葉が胸に突き刺さります。観てくださる方も、わたしと同じように心が動いてくださるとうれしいです」とメッセージを送った。

 届けられた手紙が開封されることでさまざまな思いが昇華し、奇跡を起こしていく「配達されたい私たち」。一色の原作・脚本を映画『ロボコン』の古厩智之、『毎日かあさん』の小林聖太郎が演出し、視聴者に“心の処方箋”を届けていく。(編集部・小松芙未)

連続ドラマW「配達されたい私たち」は5月12日よりWOWOWで毎週日曜夜10時放送(全5話、第1話無料放送)

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