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『ヱヴァンゲリヲン』CG制作の裏側に特撮の影響!庵野監督のこだわりとは?

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「ヱヴァ」の映像制作の裏側を語った瓶子修一、小林浩康、氷川竜介
「ヱヴァ」の映像制作の裏側を語った瓶子修一、小林浩康、氷川竜介

 北海道夕張市で開幕中の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」で1日、セミナー「【スタジオカラー】が巻き込む、特撮・VFXの今」が行われ、スタジオカラーのCGIプロデューサー瓶子修一、CGIディレクターの小林浩康らが『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズで使用されているCG技術の裏側を明かした。この日は特撮・アニメ評論家の氷川竜介も来場した。

シリーズ最新作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』場面写真

 スタジオカラーといえば、『ヱヴァンゲリヲン』だけでなく、特撮短編映画『巨神兵東京に現わる 劇場版』を共同制作するなど、アニメーション、特撮、CGを垣根なく取り入れた映像を手掛けるスタジオ。瓶子は同社について「作画スタッフが近くにいたり、特撮の専門家が協力してくれているということ。しかもそれが日本を代表するスタッフなので、学ぶところがたくさんある」ことが特色だと自負する。

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 その『ヱヴァンゲリヲン』シリーズの庵野秀明総監督といえば、特撮に深い愛情を持つことで知られる人物。氷川も「確かに『エヴァ』において、特撮は大きなウエートを占めている。手描きのアニメの中に、アニメっぽいCGを入れるための方法論として特撮の手法を自覚的に使っている」と解説。

 瓶子によると、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』制作の際に庵野総監督は「これからはビルのミニチュア特撮がやりづらくなるから、特撮の技法を、CGを使ってできないか」と考えたという。そこで実際にビルのミニチュアを作り、それをモデリングして、CG素材として落とし込んだ。「これは逆に言えば、ミニチュアのビルを作ってモデリングすれば、映画にビルがたくさん出せるんだということに気づいて。それで目覚めちゃった。『破』の製作期間はミニチュアを作っていましたね」と振り返る瓶子。

 観客からは「ビルを再現するだけなら写真などでもいいはずなのに、なぜミニチュアにこだわるの?」という質問も。それに対して「庵野さんのこだわり」と答えた瓶子の言葉に補足するように氷川が「ミニチュアというものは、同じものを作ったとしても、そこに職人が(対象物に対して)見立てた気持ちが入るものなんです。そこには現実のものを忠実に見るだけではない、庵野さんが見たデフォルメ感があって、そういうものがほしいと言ったんじゃないかと思います」と付け加えた。(取材・文:壬生智裕)

「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」は3月3日まで北海道夕張市内各所で開催中

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