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新たな映画館の上映形態!鑑賞後には朝まで映画談義もできるクラブ×映画館

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番組プログラマーの鈴木洋平監督(写真左)と『野火』の塚本晋也監督
番組プログラマーの鈴木洋平監督(写真左)と『野火』の塚本晋也監督

 茨城県水戸市に新たな上映劇場CINEMA VOICE(茨城県水戸市大工町1-6-1ベルスポットビル4F)が2月15日(月)に誕生した。

 同所は同市最大のスペースを持つクラブ・ライブスペースCLUB VOICEだが、その空き時間を活用して上映を行っていくもので、水戸の映画カルチャー発信基地としてだけでなく、新たな映画館の上映形態として注目を浴びそうだ。(中山治美)

 故・深作欣二監督の故郷である同市にはかつて、作品が公開される度に深作監督が必ず舞台挨拶に訪れていた東映の直営館や、アート系作品を上映するスカイシネマなど10館以上の映画館が存在していた。

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だが映画の鑑賞法が多様化した影響もあり他の地方都市同様、次々と閉館に追い込まれた。現在は2つのシネコンのみ。

 CLUB VOICEももともとは、映画館水戸パンテオンで、約15年前の閉館後にリノベーションしたものだ。

ソファーでゆったりくつろぎ
ソファーでゆったりくつろぎながら鈴木監督と塚本監督のトークを楽しむ観客たち

 上映設備はクラブで使用しているものをそのまま生かし、大音量上映可能な音響設備と4メートル×9.4メートルのスクリーンを完備。

 客席は、ゆったりと鑑賞出来るソファー席もあり、最大200人の着席が可能だ。興行形態も通常の映画館とは異なる。基本的には1日2回上映で、ワンドリンク制2,000円(税込み)。

 さらに平日の月曜~木曜は19時~朝5時まで営業し、鑑賞後は、併設されたバーカウンターで朝まで映画談義にふけることも可能だという。

時代に逆行するかのように喫煙OKというのもポイントだ。

 同所ではこれまでも、三宅唱監督の音楽ドキュメンタリー映画『THE COCKPIT』やスペイン映画『ジプシー・フラメンコ』を生ライブ付き上映を行うなど、会場の特性を生かしたイベントが行われてきた。

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会場入り口の扉
普段ライブイベントを行っているため、会場入り口の扉はどっしり重いコンクリート製で、音漏れ防止

 さらに水戸で撮影が行われた三宅監督『Playback』(2012)、濱口竜介監督『不気味なものの肌に触れる』(2013)、冨永昌敬監督『ローリング』(2014)が国内外で高い評価を得たことも大きい。ただし、これらの自主映画は水戸で凱旋上映する場所がないことも、CINEMA VOICE立ち上げのきっかけとなったようだ。

 CINEMA VOICEの番組プログラマーである、日立出身・水戸在住の鈴木洋平監督(映画『』)は「水戸短編映像祭を手掛けるNPO法人シネマパンチのスタッフなど、水戸から映画の火を消すまいとする関係者の努力によって実現しました。

 今後は映画館の運営だけでなく、映画製作や若手監督・俳優の育成を通じた街づくりをコンセプトに水戸だけではなく、日本の映画文化を活性化できればと思っています」と語る。

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映画談義に花を咲かせる観客たち
映画鑑賞後、バー・スペースで映画談義に花を咲かせる観客たち

 2月21日にはオープニング企画として、3月21日~27日に同所で公開される塚本晋也監督の映画『野火』のトークイベント付き先行上映が行われた。塚本監督は「CINEMA VOICE独自のシステムがうまく根付いて、今後もずっと運営が続けていけることを願ってます」とコメントを寄せた。

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