細田守監督×常田大希（millennium parade）が初タッグ！『竜とそばかすの姫』新予告でメインテーマ公開

　常田大希が率いる気鋭の音楽集団・millennium parade が、細田守監督の新作『竜とそばかすの姫』（7月16日公開）のメインテーマを書き下ろしたことが3日、明らかになった。常田が作詞作曲したメインテーマは、主人公の歌姫ベル/すずが巨大インターネット仮想世界＜U＞で歌うオープニングシーンを飾る楽曲「U」で、主人公の声を担当するミュージシャンの中村佳穂が歌唱。同日公開された予告編にも用いられている。常田が細田監督作品の楽曲を手掛けるのは初となり、「僕たちはインターネットの発達とともに成長し、世界中のいろいろな年代・ジャンルの音楽をインターネットを通して触れあい始めた世代。今作の世界観とリンクしたのでは」と、このコラボレーションを分析している。

【動画】millennium parade ×Belleのメインテーマも！『竜とそばかすの姫』新予告

　本作は、高知の田舎町で父とふたりで暮らす17歳の女子高生すず（声：中村佳穂）が、50億人以上が集う超巨大インターネット仮想世界＜U＞の中で成長していく物語。母の死をきっかけに歌うことができなくなっていたすずが、＜U＞に歌姫「ベル」として参加し、その歌声でたちまち世界に注目される存在に。そんなベルの前に、＜U＞で忌み嫌われる竜の姿をした謎の存在が現れる。

　常田の参加は、細田監督の「インターネット仮想世界<U>の巨大な世界観を音楽で表現するために、どうしても常田さんに音楽を作ってほしかった」というオファーを受け実現。細田作品のファンだった常田は、監督の緻密な絵コンテを見て圧倒され、楽曲制作を快諾した。

　常田は、先日行われたレコーディングの感想を聞かれると、中村の歌唱について「さすが！　日本語をここまでグルーブさせられるシンガーはなかなかいない。うれしいサプライズだった」とコメント。一方、中村は「常田さんとは同い年ということもあり、楽曲をより良くするためのアプローチが似ており、納得がいくまで粘ったクリエイティブができた」と振り返っている。

　メインテーマ「U」が使われた90秒の本予告映像では、これまで多くが語られなかった「竜」にフィーチャー。きらびやかなインターネット仮想世界＜U＞で歌姫ベルがメインテーマを歌い踊り大歓声を浴びる姿のほか、謎に包まれた竜の正体探しが繰り広げられている。

　これまで発表された声優陣は、中村佳穂のほか、成田凌、染谷将太、玉城ティナ、幾田りら、森川智之、津田健次郎、小山茉美、宮野真守、森山良子、清水ミチコ、坂本冬美、岩崎良美、中尾幸世、役所広司ら。竜のキャストは発表されていない。

　細田監督、常田、中村のコメント全文は下記の通り。（編集部・石井百合子）

細田守（原作・脚本・監督）

　millennium paradeとBelleのコラボレーションは、あらゆる制約を軽々と突き抜け、グローバルな高みに達成している。これは、大変なことになるんじゃないかな。

常田大希（millennium parade）：メインテーマ「U」制作

　細田監督から『竜とそばかすの姫』のスケッチを見せていただいた時、その世界で鳴り響く音が自然と湧き出てきたのを覚えています。小さい頃から慣れ親しんだ細田守監督渾身の最新作ということで、全身全霊で挑ませて頂きました。そして主役”ベル”を演じるのが"日本音楽界の宝" 中村佳穂ということで音楽面に於いても最高に刺激的な製作となりました。映画としては勿論、音楽作品としても間違いなく素晴らしい出来になっておりますので、是非劇場大迫力でご覧ください。

中村佳穂：主人公・すず（ベル）役、劇中歌歌唱

　常田さんとは音楽フェスですれ違う程度でしかお会いしたことがなかったので、今作でご一緒できて嬉しかったです。お互いに楽曲制作の初コラボということで緊張しましたが、『竜とそばかすの姫』の曲でもあるというお題もあったので、お互いバランスをとりながらも、もっと良くなる部分を熱を持って探しながらレコーディングさせていただき、とても楽しい時間でした。私たちはインターネットがまさに始まった時の世代で、ジャンル関係なくカッコいいと思えるものを見たり聴いたりが手に取る事が容易になり始めた世代ですが、人の心を打つものは結局何なのか、この作品を通して改めて考えるきっかけになりました。今作はそれが命題だと感じつつも、頭で考えすぎず、楽しんで波に乗るような気持ちで取り組みました。