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バーフバリに並ぶ二大ヒーロー誕生!『RRR』監督が超ド派手描写の理由を語る

『RRR』を演出中のS・S・ラージャマウリ監督
『RRR』を演出中のS・S・ラージャマウリ監督 - (C)2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.

 大ヒットインド映画『バーフバリ』シリーズが日本でもロングランヒットとなり、最新作『RRR』(アールアールアール・全国公開中)で再び世界の映画ファンを熱狂させているS・S・ラージャマウリ監督が、日本公開を迎えた本作への思いと創作の裏側を語った。

【動画】予想外アクション連発!『RRR』本編映像

 『RRR』は、1920年、英国植民地時代のインドを舞台に、2人の英雄の友情と戦いを描くアクション大作。英国軍に連れ去られた少女を救うため立ち上がったビームと、大義のため英国政府の警察となったラーマ。お互いの素性を知らぬまま出会った2人が、己の使命と友情の狭間で葛藤しながら火花を散らす。

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 主人公のビームとラーマのモデルとなったのは、実在するインド独立運動の英雄である、コムラム・ビームとA.ラーマ・ラージュ。この2人に、ラージャマウリ監督が敬愛する叙事詩「マハーバーラタ」の主人公である5兄弟の次男ビーマと、「ラーマヤナ」に登場するラーマ王子のイメージを取り入れて二大英雄を創造した。

 実際にこの2人が出会ったことはなかったが、ラージャマウリ監督は「この2人はだいたい同じ時期に生まれ、同じ時期に故郷の村を離れた後、何をしていたか不明な時期がありました。故郷に戻った後は、歴史に記されているように人々を先導して自由のために戦ったのですが、その戦い方にとても似通った部分があった。そこから、もし2人がこの空白の時期に出会い、強い絆が生まれていたら……という私の空想が出発点だったのです」と語る。

濃すぎる二人の友情とアクションに注目!(C)2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.

 ビームとラージの強さは、実在の人物がモデルとは思えないほどで、まさにスーパーヒーロー。生身でトラと対峙(たいじ)したり、数万はいるであろう群衆に1人で戦いを挑んだりと、バーフバリ並みの超人アクションを披露する。『バーフバリ』をはじめ、生身の主人公を超人的に描く理由について、ラージャマウリ監督はこう語る。

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 「例えば詩であれば、日本でも、偉大な侍が戦場に登場した時に『彼は雷鳴と共に戦場に現れた』といったフレーズを使うことがあると思います。そうすると読み手は『ああ、これは雷が鳴り響くような戦いなんだな』と想像できますよね。私は、そうした表現を、文章だけではなく、映像でもやっていいのではないかと考えているのです」

 「ただ、人間の能力を誇張して描くのと同時に、観客がそれを受け入れられるようにすることが重要です。ヒーローが戦場に現れる時、そこには戦いにいたるまでの感情の動きがあるはず。観客の皆さんにもそこで主人公に共感してもらい、戦士を迎えてもらわなければいけない。皆が、雷と共に戦士がやってくることを望むようにね」

 ビームとラーマを演じた二大スター、N・T・ラーマ・ラオ・Jr(NTR Jr.)とラーム・チャランは、そんなヒーローにふさわしい演技力と肉体を誇り、一級のダンサーでもある。なかでも、2人が劇中で披露する「Naatu Naatu」ダンスは、CGかと思うほどのシンクロ率。「2人の振り付けをズレることなく、ピッタリと合わせたかった。一方の手が動いたら、一方も同じ高さに手をあげ、同じ姿でアングルで収まってほしい。二人とも素晴らしいダンサーでもあるのでステップはすぐに覚えましたが、全く同じように踊ることはとんでもないチャレンジで、撮影前に練習を繰り返し、毎晩トレーニングをして撮影に備えてくれましたね」というラージャマウリ監督は、コロナ禍の影響で3年にわたる撮影中も、研鑽を重ね、集中力を維持してくれた2人に「心から感謝しているし、幸運でした」と語った。

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超絶アクションのつるべ撃ち!(C)2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.

 2人の熱い友情と、「そんなわけあるか!」が連続する超絶アクションの連続で、一瞬たりとも観客に飽きる暇を与えない本作。「常にテンションを維持して、観客の皆さんを冷静にさせない。飽きさせないことを念頭に置いていました」というラージャマウリ監督は、「例えば、観客を笑顔にするのであれば、微笑みではなく笑ってほしい。称賛するのであれば、ただ手をパチパチと拍手するだけではなく、大声をあげて興奮してほしい。そういったものを届けたいと思っているのです」と語り、『バーフバリ』のように、日本の観客に熱狂してほしいと呼びかけた。

 「私もインドのファンも、自分たちの国の物語は、それが素晴らしいものであれば国境を越えると信じてきて、それが『バーフバリ』で実現しました。『RRR』ではさらに大きな波が起こっています。言葉の違う、私たちのことを全く知らない文化圏の人々が、この物語に感動してくれているという事実には、むしろ謙虚な気持ちにもなります。ぜひ日本の観客の皆さんにも本作を受け入れていただき、成功することを願っています」(編集部・入倉功一)

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