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「光る君へ」定子にとって清少納言は「唯一見えた光」 高畑充希、関係の変化語る

第21回より高畑充希演じる中宮・定子
第21回より高畑充希演じる中宮・定子 - (C)NHK

 吉高由里子が紫式部(まひろ)役で主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)の前週・第20回のラストで衝動的に自ら髪をおろし、周囲を震撼させた中宮・定子。26日放送・第21回では中宮を巡る新事実が判明する展開となり、演じる高畑充希が追い詰められていく定子の心境や清少納言(ファーストサマーウイカ)との関係の変化をを振り返った。第21回放送後、公式Xなどで公開されたインタビュー動画「君かたり」内で語った。

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 一条天皇の最愛の妃として愛に満ち溢れた日々を送っていた定子。しかし、兄・伊周(三浦翔平)、弟の隆家(竜星涼)が花山院(本郷奏多)に矢を射かけた不祥事により、巻き添えをくうかたちで窮地に陥った定子。前話では一条天皇に罪を犯した兄たちの情けを乞い、死罪は免れるも流罪に。検非違使の別当・藤原実資(秋山竜次)らが伊周、隆家をとらえにやってきた際、御簾から現れた定子はそばにいた実資の従者の刀を抜きとり、刃を自身に向けると自ら髪をおろしてしまった。まひろを連れてこっそり屋敷に潜入していた清少納言(ファーストサマーウイカ)や定子の母・貴子(板谷由夏)らは驚愕の表情を浮かべていたが、高畑は出家を決めた定子の心境をこう語る。

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 「出家っていうのが多分、現代とはおそらく全然感覚的に違ったのかなと思って。“生きていて死んでいるようなものだ”っていうセリフが出てきたりするんですけど。だから限りなく死に近いような感じのことがこの当時は出家だったんだなと思って。なので、そこまで追い詰められてしまったことに空しさを感じましたね」

 父に次ぐ関白の座を狙い野心をぎらつかせていた伊周だが、花山院の一件に加えて皇太后・詮子(吉田羊)と右大臣・道長(柄本佑)を呪詛した疑いをかけられ、窮地に。流罪を下されると隆家は受け入れたものの、伊周は逃走。出家したふりをして流罪を免れようとするも実資に見抜かれ、前関白・道隆(井浦新)の死から1年、その子供たちはすべて内裏から姿を消すこととなった。詮子は一連の悲劇を兄・道隆の焦りが原因だと推測していたが、この騒動について高畑は「お兄ちゃん(伊周)とかとは仲たがいしていた部分はありましたけど、ここまで人として命じられても逃げたりだったりとかっていうところまで落ちていくまでは多分想像もしていなくて」と定子の胸中に思いを巡らせる。

 「なのでとりつくしまがどんどん一個ずつ奪われていくというか。弟(隆家)は自分から出雲へ行っちゃうし、お兄ちゃんも逃げてしまってそれに対して母(貴子)が自分もついていくってなって、父親(道隆)はもう亡くなっていて。親族が力を失ったということは自分が一条天皇の近くにいられる権利も失っているので、想定外のところからどんどんほころんでいって、つかめるものが全部取り払われちゃってたような奪われたような感じですね」

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炎に包まれる二条邸にて定子と清少納言(ファーストサマーウイカ)

 第21回では、中宮の言いつけで一度は里に下がった清少納言が中宮に「あのとき里に下がったのは間違いでございました」「どうか再びわたしをそばにお置きください」と直談判。清少納言を巻き添えにすべきではないと考える定子は「ならぬ。わたしは生きながらに死んだ身である」とかたくなに拒絶するが、「命ある限り、わたしは中宮様のおそばを離れません」「ご命とあらばわたしも髪をおろします」と清少納言の決意は揺るがない。さらに、二条邸で火事が発生した際、「生きていても空しいだけだ」と死を覚悟する定子を、清少納言は「なりませぬ! おなかのお子のため、中宮様はお生きにならねばなりませぬ」と阻止。やがて、哀しみにくれる中宮のために筆をとることを決意する。

 そんな定子と清少納言の関係について、高畑は「当初は能力をかっていたりセンスをかっていたりっていうことだと思うんですけど、でもこの周りに何もいなくなってしまったところで、一条天皇は思ってはくれていますけど、物理的に手を貸せないところにいるので唯一見えた一筋の助ける手というか、光がききょうだったのかなと思って。なので明らかに関係値はこのあたりから姫と従者っていうものから友人ではないですけど、もうちょっと人対人みたいなところになっていっているのかなと思いました」と変化に触れている。(編集部・石井百合子)

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