とにかく、小松の親分さんが…!

2015年9月22日 くれい響 岸辺の旅 ★★★★★ ★★★★★

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
岸辺の旅

完璧に計算された構図を生かしたシネスコサイズ、ダグラス・サーク監督作を意識した感情的な音楽の使い方など、初挑戦部分もあるメロドラマであり、ラブストーリーだが、どこからどう見ても黒沢清監督作。浅野忠信演じる主人公も、どこか『アカルイミライ』に通じる怖さがある。しかも、柄本明以上のインパクトを放つ小松政夫の新聞配達員をはじめ、常に不気味な空気感を残しつつ、しっかり体温を感じさせるキャラクター描写はもちろんのこと、深津絵里と蒼井優が対峙するワンシーンは圧巻の一言だ。浅野主演のロードムービーということで、確かに『風花』を彷彿させるが、こちらも勝るとも劣らない仕上がりである。

くれい響

くれい響

略歴:1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では20年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況:『ハッピー・オールド・イヤー』『新解釈・三國志』『新感染半島 ファイナル・ステージ』『イップ・マン 完結』『追龍』『WAR!!!』『眉村ちあきのすべて(仮)』『プロジェクトグーテンベルク 贋札王』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。そのほか、「TV LIFE」にて北川景子さん×芳根京子さん、山﨑夢羽さん、安倍乙さん、「CREA WEB」にて渡部亮平監督などのインタビュー記事が掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

くれい響さんの最近の映画短評

もっと見る

[PR]