シネマトゥデイ

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くれい響

くれい響

略歴: 1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では10年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況: 『逆光の頃』『イップ・マン 継承』『笑う招き猫』『聖ゾンビ女学院』『ホワイト・バレット』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。「究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10」のほか、「1980年代の映画には僕たちの青春がある(キネ旬ムック) 」「悲運の映画人列伝(映画秘宝COLLECTION)」「別冊映画秘宝2016年版 この映画を見逃すな! 」「俺たちのジャッキー・チェン (HINODE MOOK)」に作品・解説などを寄稿。そのほか「CREA WEB」にて村上虹郎、「TV LIFE」にDragon Ashのインタビュー記事が掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

くれい響 さんの映画短評

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  • ローサは密告された
    それでも、腹は減る。
    ★★★★★

    真鍋昌平な闇の観点を持つブリランテ・メンドーサ監督だが、ふとしたことで地獄を見る主人公を、ほぼ一日で描き切った本作は、カンヌで監督賞を獲った『キナタイ マニラ・アンダーグラウンド』にかなり近い。だが、本作がより観客の心をつかんでいる理由は、肝ッ玉母ちゃんを演じたジャクリン・ホセの存在ほかならない。警察署“裏”で取調べ(という名の嫌がらせ)を受け、中盤から保釈金を工面する息子たちに焦点が当たる展開から、一瞬「これでカンヌ主演女優?」と思ったりもするが、どんなに過酷な状況でも、どんなに感情が沸き上がっても、とりあえず腹は減ることを表現したシーンに圧倒。長女が転ぶシーンなど、何気ないシーンがスゴい。

  • ザ・マミー/呪われた砂漠の王女
    「ユニバース」ブームの罠にハマる
    ★★★★★

    トムクル主演の『ヴァン・ヘルシング』リブート企画が、加熱する「ユニバース」ブームに便乗。身体を張って笑いを取るなど、例によってトムクルは俺様節を発揮。『狼男アメリカン』のような相棒とのエピソードや『スペース・バンパイア』のようにロンドンを恐怖に陥れるソフィア・ブテラ(エロ要素控えめ)など、いろいろと健闘している。ただ、狂言回しにジキル博士を据える「ダーク・ユニバース」を構築するうえでの強引な展開との相性がめっちゃ悪い。結果、どっちつかずな仕上がりで、素直に『ハムナプトラ』のリブートをやれば、“トムクル版『インディ・ジョーンズ』”として盛り上がったんじゃないか?と思ってしまうのであった。

  • 獣道
    映画女優・伊藤沙莉、会心の一撃!
    ★★★★

    どこか園子温らしさが海外でウケてる内田英治監督だが、今回も宗教、ヤンキー、AV、そして純愛など、『愛のむきだし』との共通項が多い。人生を転げ落ちるローリング・ヒロインと化す伊藤沙莉は、子役時代から満島ひかりを超える破壊力を持っていたが、満を持して、映画女優としての会心の一撃を放つ! 完全に役に憑依し、聖女からヤンキー、夜の女まで、そのすべてがコスプレに終わっていないのがスゴい。しかも、青春群像劇としての見応えもあり、まさかハーフ芸人・アントニーには泣かされるとは…。ブラックコメディながら、なぜか清々しいラストも目を見張るものがあり、監督の前作『身体を売ったらサヨウナラ』とは段違いの出来。

  • ハローグッバイ
    菊地健雄監督の職人技光る
    ★★★★★

    このテの女子高生モノは、自主上がりのドルオタ監督が撮ると、気持ち悪くなりがちだが、さすがは助監歴長い職人、菊地健雄監督。演者との距離感はしっかり作品に表れ、渡辺シュンスケの起用やメロディーがキーワードの展開など、いかにもソニーミュージック製作な仕事としてもキッチリこなしている。世代を超えたコミュニケーションなど、かなり擦られたネタだけに、尺をコンパクトにまとめるなど、あざとさしか感じなかった前作『ディアーディアー』と比べても、さらに器用さが際立っているが、それにしても『昼顔』『ここさけ』と、髪型ひとつでキャラを変えてくる萩原みのり(ソニー所属)。「オモコー」出身者の勢いを感じずにはいられない!

  • ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走~
    フランス映画特有のカーアクションを堪能する
    ★★★★★

    ハイテク車が狂い始める件は『お!バカんす家族』だったり、“フランス版『バケーション』シリーズ”な趣きがあるが、英語タイトルは“Full Speed”。秘密を抱えた家族を乗せ、高速を160キロでブッ飛ばす(だけ)。「ヒャッハー!」シリーズ特有のサスペンスはなく、古くはジャン=ポール・ベルモンド主演作や『TAXi』でおなじみのカーアクションがひたすら続く。確かに、かなりスゴいスタントをサラっと見せるが、スパイスとなるギャグがまったく笑えないのが難。その要因のひとつが「ヒャッハー!」の過激さが影を潜めていることであり、アンドレ・デュソリエ演じるジジイが『ダーティ・グランパ』寄りだったら?と思うほど。

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