映画短評(90ページ目)
駆け足の歴史レッスン
オリジナルの偉大さをあらためて思い出させる
アキ・カウリスマキ監督のあの世界、再び
景気よく首が飛びまくります。
ウンベルト・ビンディの名曲が流れるシーンを観よ
キモとなるのは横光利一の小説「上海」。
ゴジラ史上、一、二を争う傑作。
日本社会に蔓延する無自覚な差別や偏見を炙り出す
“世界のキタノ”という冠を外して、気楽に観てみよう!
風刺的コメディぽくもあるが笑えない。
想像を刺激するファンタジーSF。
あの絵本は実際に出版して欲しいなあ。
森山未來、吉田羊のナレーションも良い。
“選挙ジャンキー”の、意想外のリアクションに胸熱くなる
『悪魔のはらわた』(73)みたいなブッ飛んだホラーコメディ
英雄、皇帝、独裁者にして、小物
レジェンドを配して、ホラーの王道を行く
殺し屋の“内省”を冷徹に観察
ヤバい空気を湛えたスリラー
これ単体として観れば、ホラー映画として悪くない
『モーリス』経由の『君の名前~』に対し本作はネオレアリズモ系
偉大なオリジナルには残念ながら及ばず
思いのほか大作の近畿地方新世紀!