シネマトゥデイ

シネマトゥデイ

平沢 薫

平沢 薫

略歴: 映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」等で執筆。著作に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況: やっと変種スーパーヒーローもの「アンブレラ・アカデミー」と韓国ゾンビもの「キングダム」のシーズン1を完走して、どちらもシーズン2待ち。「セレニティー:平穏の海」は、「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」のスティーヴン・ナイト監督&脚本作なんだけど、ちょっと奇妙な…。

平沢 薫 さんの映画短評

全628件中1~5件を表示しています。 Next »
  • ソローキンの見た桜
    "桜"のさまざまな姿がスクリーンに現れる
    ★★★★★

     日露戦争時代、愛媛県松山市に設営された日本初のロシア兵捕虜収容所を描く本作は、タイトルに冒頭と最後の満開の桜の光景が相まって、"桜"をモチーフに、突然この国に来た異国人の目から見た、日本というものの捉えどころのなさを描く物語にも見える。日本人女性に恋するロシア将校は「桜は日本なのですね」とも言う。収容所所長役はソクーロフ監督の「太陽」で昭和天皇を演じたイッセー尾形。桜の美しさは、花ひとつを間近で見ても捉えられず、見渡す限りの満開の花を少し離れたところから見て初めて伝わってくる。桜は何度か画面に現れるが、映画の最後、人物の背後で焦点が合わずに白くぼやけている姿がもっとも美しく感じられる。

  • レゴ(R)ムービー2
    映画パロディも自虐ギャグも山盛り増量!
    ★★★★

     前作が名作なので、その続編というだけで期待値が上がってしまっているところを、この続編は"とにかくありとあらゆるネタを山盛りにする"という作戦で、前作に負けない楽しさを目指す。
     まず、前作で感嘆させた"現実世界とのリンク"も山盛りで、今回は何度もある。人気映画のパロディも増量、しかも今回の元ネタは超有名映画だけでなく"そのジャンルのファンには有名"系の作品も。さらに大ネタとして、主人公エメットの声を演じるクリス・プラットが、新登場の別キャラの声を2役で演じて、そこにも楽しい仕掛けをプラス。そのうえ主人公の成長物語でもある。シッポの先までネタがギッシリだ。

  • バンブルビー
    このキュートさはきっとトランスフォーマー映画史上最高
    ★★★★★

     見どころは、ストップモーション・アニメの名作「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」のトラヴィス・ナイト監督による動きの演出。バンブルビーは言葉が話せず、身体の動きだけでこまやかな感情を表すのだが、ここで監督が本領発揮。今回のバンブルビーは、初めて体験する地球の生活に戸惑う様子も、そこで出会った少女と少しずつ親しくなるさまも、トランスフォーマー映画史上最高のキュートさ。ボディの表現も、これまでのトランスフォーマーの重金属らしい硬度や重量感よりも、黄色の明るさや変形や動きの軽やかさが重視されている。主人公が女子でもあり、このバンブルビーは低年齢層の女子が見てもカワイイと思うに違いない。

  • ブラック・クランズマン
    今、ここにある現実に直接つながっている
    ★★★★★

     黒人刑事が、囮捜査のため電話で白人になりすまして白人至上主義の過激派組織KKKの一員になる、というストーリーは、フィクションだったら笑ってしまいそうな設定だが、実際にあった話。そんな話なので、テーマはシリアスなのに映画のタッチにコミカルさがあるのが妙味。笑えないのに笑っちゃうしかないような事態が、あちこちで起こる。
     さらに印象的なのは、本作が、この実話のずっと前に起きたことから、この実話の後、今現実に起きていることまでを、一直線につなげて描くこと。その"現在"の映像の発するメッセージが強すぎて、映画を見終わった後でその部分が最も強烈に残ってしまうが、それが監督の意図だろう。

  • キャプテン・マーベル
    キャプテン・マーベルが覚醒するとき、世界が光り輝く
    ★★★★

     ついに主人公が真の力に目覚めたとき、驚異的パワーによる大暴れが始まる。そのさまがひたすら快感。主人公が感じている爽快感、開放感を一緒に味わうことができる。そのとき画面はまぶしい光に満ちて、赤、青、黄金色に輝き、その色彩と輝度で、これぞマーベルの力なり、と高らかに宣言する。
     この色彩感覚をはじめ全編のレトロなテイストは、舞台が90年代なのを意識したものだろう。なのでアクションも身体を使った格闘系が中心、スーツのデザインも古典的。90年代を知る観客なら、当時のビデオ店やPC画面、ヒット曲の数々に思わずニヤリ。一方、ストーリーに謎解き要素もあるのが新鮮。もちろん、MCUへのリンクもたっぷりだ。

全628件中1~5件を表示しています。 Next »
[PR]
おすすめ特集
映画アクセスランキング
  • Loading...
»もっとランキングを見る«
楽天市場
スポンサード リンク