シネマトゥデイ

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平沢 薫

平沢 薫

略歴: 映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「キネマ旬報」「映画.com」等で執筆。著作に「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況: 先日来日した「メッセージ」のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督を取材。SFのファンジンを読んでいた少年時代の話などを拝聴。彼の「ブレードランナー2049」「デューン 砂の惑星」が早く見たい。「キネマ旬報」の男優特集でアメコミ映画から飛躍する男優達について書かせていただきました。

平沢 薫 さんの映画短評

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  • ゴールド/金塊の行方
    80年代に黄金を探し続けるというのはこういうことか
    ★★★★★

     周囲には無理だと言われ笑われるが、それでも金の鉱山を探し続ける男の生きざまがいい。しかも実話が元で、舞台は80年代。なので、一攫千金の宝探しを目指す男の前に立ちはだかるのは、熱帯の密林だけではない。主人公は、発掘資金を融資する銀行員たちや採掘地の独裁政権とも渡り合わなければならないのだ。主演のマシュー・マコノヒーは「サハラ 死の砂漠を脱出せよ」「フールズ・ゴールド」でも財宝を探す男を演じたが、こういう"一攫千金狙いの男"が好きなのではないか。楽しそうに演じて、よく似合う。
     監督スティーヴン・ギャガンは、次回作も冒険する男の物語。ロバート・ダウニーJr.主演の「ドリトル先生航海記」だ。

  • ラプチャー 破裂
    "破裂"がキーワードの心理ドラマにも見えてくる
    ★★★★★

      "ラプチャー"は、サブタイトルの"破裂"という意味で、中にあるものが何かを破って外に噴出する系"破裂"のイメージ。物語のキーワードはこれ。ヒロインが、スカイダイビングをして自分の意識を変えたいという、一種の"破裂"願望を抱いているという設定が、あとからじわじわ効いてくる。
     彼女の拉致監禁犯たちの目的は何なのか、彼女はどうやって逃亡を試みるのか、2つのドラマが同時進行。さらに監禁犯役の俳優たちがクセモノ揃い。怪優ピーター・ストーメア、「GOTHAM/ゴッサム」でも強面のマイケル・チクリス、マイク・リー監督作常連のベテラン女優レスリー・マンヴィルの顔が並ぶと、それだけで異常事態が出現する。

  • 皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ
    イタリア産スーパーヒーローはひと味違う
    ★★★★★

     そういえば、日本のアニメ主題歌と、この映画を生んだイタリアの歌謡曲は、マイナーコードで盛り上がっていく感じが似てるような。だからだろうか、本作で、現実世界がどんどん永井豪原作のアニメ「鋼鉄ジーグ」の世界に変貌していくのだが、それをローマ郊外を舞台に描いて、まったく違和感がない。
     このイタリア産スーパーヒーローは世界を救わないが、ある意味、もっとスゴイことを試みる。ヒロインはこのアニメの熱狂的ファンで、主人公を鋼鉄ジーグと同一視し、ジーグが悪を倒すと信じる。そこで主人公は、彼女の信念を実現するため、鋼鉄ジーグになって悪を倒そうとする。世界を愛する人の目に映る形に変貌させようとするのだ。

  • メッセージ
    原作の尊重と大胆なアレンジ。その両立が絶妙
    ★★★★★

     この原作小説を映画化するには、難問が2つある。一つは、異星人の"ある認識方法"をどのように映像化するか。もう一つは、それに関連する異星人の"言語"をどのように視覚化するか。
     本作は、この2つの難関を見事にクリア。それだけでなく、原作のテーマを変えることなく、映画的なアレンジを多量に加えて、原作よりもスリリングかつ原作と変わらない感動を与えてくれる映画に仕上げている。この原作の尊重と巧みな脚色の両立ぶりを見れば、この監督が名作SF「ブレードランナー2049」「デューン 砂の惑星」に抜擢されたのも納得。とくに脚色の妙技については、原作を読んで比較すると面白さが倍増する。

  • ジェーン・ドウの解剖
    「トロール・ハンター」監督のユニークな発想は今回も健在
    ★★★★★

     監督は「トロール・ハンター」のアンドレ・ウーヴレダル。ノルウェーの民話上の存在トロールが実際に生息するという設定で、その捕縛計画をネイチャー・ドキュメンタリーの手法で描いた前作は、民話とドキュメンタリーという異質な2者の掛け合わせの斬新さで魅了してくれた。この新作では、異質なもの同士が予期せぬ衝突をする。身元不明女性の死体が司法解剖されていく過程で、司法解剖の理念とはまったく異質のものが明らかになっていくのだ。そこに、解剖を担当する父親を息子の心理ドラマをプラス。事態の進行と並行して少しずつ明かされていく父と子の心情を、ベテラン俳優ブライアン・コックスとエミール・ハーシュが演じている。

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