シネマトゥデイ

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猿渡 由紀

猿渡 由紀

略歴: 東京の出版社にて、月刊女性誌の映画担当編集者を務めた後、渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスターのインタビュー、撮影現場レポート、ハリウッド業界コラムなどを、日本の雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿する映画ジャーナリスト。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。

猿渡 由紀 さんの映画短評

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  • スパイダーマン:スパイダーバース
    これまでで最もクールなスパイダーマン映画
    ★★★★

    マスクを被っていて顔が見えないスパイダーマンは人種を超えて子供たちの心をつかむヒーロー。アンドリュー・ガーフィールドも、「黒人のスパイダーマンが出てきてもいい」と語ったことがある。とは言え、ピーター・パーカーが主人公である以上、現実的にはないだろうと思っていたら、今作が見事にやってみせた。ピーターも、メリー・ジェーンもちゃんと出ていて、しっかりあのユニバースに存在しつつ、音楽といい、キャラクターといい、全体のトーンといい、エッジが効いていて独自のものになっている。コミックブックを意識したユニークなビジュアルも新鮮だ。これまでで最もクールなスパイダーマンと言ってもいいと思う。

  • コレット
    “妻”だった女性が自分に目覚め、花開いていく
    ★★★★★

    「メアリーの総て」「天才作家の妻 40年目の真実」と今作の3本が1年以内に公開されるというのは、とても興味深いこと。だが、これらの作品の女性たちは、同じ苦しみと怒りを経験しても、状況も、最終的に自分でどうしたのかも、それぞれに違う。今作のガブリエルは、田舎に育ち、恋をして、パリに引っ越した。その結婚はすぐに問題を見せ始めるのだが、そこから彼女は新たな発見をしていくことになる。自分には物が書けたのだということを、そして最終的には、本当の愛を。長い時間の間に彼女が人として成熟し、解放されていく過程を、キーラ・ナイトレイが魅力たっぷりに名演。女性をエンパワメントしてくれる、素敵な実話だ。

  • マックイーン:モードの反逆児
    歴史に残るショーとその裏側を見られる
    ★★★★

    「Jack the Ripper Stalks His Victims 」(切り裂きジャックが彼の犠牲者に忍び寄る)、「The Highland Rape」など衝撃的なタイトルのファッションショーを展開したマックイーン。画期的なショーそのものを見ることができ、さらにそんなテーマを掲げた彼自身の思いを聞けるのが、最高の醍醐味。ワーキングクラスに生まれた彼がどうやってジバンシィのデザイナーに就任するまでになり、自分のブランドと両立させていったのか。その裏には暗い部分もあり、それが自殺につながるのだが、そこをもっと深く知りたかった気もする。

  • RBG 最強の85才
    最高に素敵な女性とその夫、その夫婦愛
    ★★★★★

    ここ数年、アメリカでポップカルチャー現象にもなっているルース・ベイダー・ギンズバーグ。今年3月に86歳になる最高裁判事がなぜ若者の心をとらえ、“スーパーヒーロー”と呼ばれるのか、このドキュメンタリーを見ればわかるはず。男女不平等が当たり前だった世の中がここまで進化してきたのは、まさに彼女のおかげ。しかも、レディであることも忘れない彼女は、感情をあらわにすることもなく常に冷静を通した。妻、母としても充実した人生を送ってきたが、それができたのは、時代の先を行く最高の夫の力が大きい。彼も、彼女同様スーパーヒーロー。ふたりの愛の深さ、すばらしいパートナーシップぶりに、心から感動させられる。

  • ナディアの誓い−On Her Shoulders
    この細い肩に背負う、辛さ、使命、そして希望
    ★★★★

    「これは職業ではない」と、ナディア。彼女はむしろ、メイクアップアーティストなり、農民なり、良い生徒として知られるようになりたかった。しかしISISから逃れ、ドイツでセラピーを受け始めた時、彼女は、自分だけが救われるのではなく、犠牲者たちみんなの声になろうと決める。今起こっていることを知ってもらうため、彼女は数々のメディアに登場し、思い出したくもない日々を繰り返し語ることに。タイトルにあるとおり、彼女が肩に背負う苦しみを描く今作はまた、難民問題やメディアのあり方をも問うていく。彼女の抱える辛さと強さ、国際社会への苛立ちと、そして最後には少しの希望に、何度も泣かされる。

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