シネマトゥデイ

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猿渡 由紀

猿渡 由紀

略歴: 東京の出版社にて、月刊女性誌の映画担当編集者を務めた後、渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスターのインタビュー、撮影現場レポート、ハリウッド業界コラムなどを、日本の雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿する映画ジャーナリスト。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。

猿渡 由紀 さんの映画短評

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  • ターミネーター:ニュー・フェイト
    ついに出た、正しい続編
    ★★★★

    キャメロンのストーリーなのだから当然と言えばそうだが、1、2作目で語られたことがしっかりと継承されている。自分が将来どんな人物になるのかは自分にもわからないのだというのも、そのひとつ。それはとてもポジティブで、わくわくすることだ。型にはまらない、魅力的で共感できるヒロイン像をはじめ、キャスティングのセンスは絶妙。メキシコ、テキサスを舞台にしたことで時事的なニュアンスもプラスされたし、スリルも、感動もある。映画に革命を起こした2作目にはさすがにかなわないながら、あの時代にあれをやった衝撃をもう一度というのはおそらく無理な話。その続きとして、これは十分だ。

  • ダウントン・アビー
    ファンサービス満点。願ったものが全部詰まっている
    ★★★★★

    5つ星評価は、あくまでテレビ版のファンであることが前提。テレビ版を見ていなかった人には、やたらと人が出てくる映画としか映らないかも。とにかく、2時間でこれだけのキャラクターみんなにちゃんと見せ場を作り、笑いも、感動も、意地悪さやかけひきもちゃんと見せているのは、すごい。彼らは成長もしているし、一方であいかわらずでもある。最後には感動があり、思わぬロマンスが生まれたりも。一通の手紙が汽車、郵便局、配達員を通じて運ばれていき、ついに届くところで盛り上がる音楽とともにダウントンの建物が出てくる出だしからして、心憎い。

  • THE UPSIDE/最強のふたり
    このハリウッドリメイクは作られる意味があった
    ★★★★

    ハリウッドによる外国映画のリメイクは例が多いが、成功率はかなり低いのが現実。そんな中、このフランス映画「最強のふたり」のリメイクは、独立した、笑いと感動あふれる優れた作品に仕上がっている。最大の勝因は、良い人オーラを持ち合わせる、超ベテラン俳優ブライアン・クランストンと、コメディアンのケビン・ハートを組ませたこと。ハートは爆笑シーンの数々を提供してくれる上、クランストンとの相性も絶妙で、この”おかしなふたり”に信ぴょう性がたっぷり生まれている。白人が黒人を救う話にもなっていないし、この手の話にありがちな偽善っぽさもない。オリジナルが好きだった人も、ぜひ見る価値のある1本だ。

  • パラサイト 半地下の家族
    最高に独創性豊か。楽しいと思っていたら、考えさせる
    ★★★★

    まるで気取りのない、ファニーな映画と見せかけておいて、実はとてもディープでダーク。予測できない展開が次々に訪れる、娯楽性あふれる映画でありつつ、最後には多くのことを考えさせる。そのスマートさには、本当に脱帽。途中で起こるそんなトーンの変化にもまるで無理がないのも、フィルムメーカーの実力の証明と言えるだろう。所得格差は今や全世界における問題で、昨年の「万引き家族」もまさにそれを扱っていた上、両作品ともカンヌのパルムドールを受賞したことから、よく比較されるが、この2作はまるで違い、それがまたこの2作を傑作にしている。キャスティングの妙も、特筆すべき。

  • アド・アストラ
    無限に広がる舞台で語る、細やかな内面の物語
    ★★★★★

    宇宙という未知の世界を舞台にしてはいるが、これはひとりの男の心の中のドラマ。ずっと前にいなくなった父とコンタクトを取るという突然のミッションを受けたのをきっかけに、主人公は、長い間抑圧してきた疑問や怒り、父への複雑な感情に向き合うことになる。彼の物理的な旅と、心理的な旅が、パラレルで描かれていくのだ。その心の揺れを、セリフがない数多くのシーンでも、細かく、信憑性たっぷりに表現していくブラッド・ピットの演技こそ、今作の最大の見どころ。大スターであるだけでなく真の実力派でもある彼に、そろそろ演技部門でもオスカーをあげていい頃ではないだろうか。

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