シネマトゥデイ

シネマトゥデイ

猿渡 由紀

猿渡 由紀

略歴: 東京の出版社にて、月刊女性誌の映画担当編集者を務めた後、渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスターのインタビュー、撮影現場レポート、ハリウッド業界コラムなどを、日本の雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿する映画ジャーナリスト。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。

猿渡 由紀 さんの映画短評

全90件中1~5件を表示しています。 Next »
  • アンロック/陰謀のコード
    よくあるパターンの中でヒロインが新鮮さを放つ
    ★★★★★

    “時限爆弾”の要素なり、死んだと思っていた人がそうじゃなかったり、いい人と思っていたら違ったりなど、よくあるパターンがたっぷりの、いわば古風なアクションスリラーで、そこそこ楽しめる。だが、設定はタイムリーなのに、「ボーン」シリーズのような信ぴょう性を感じないのは、脚本の弱さと言えるだろう。それを補っているのがノオミ・ラパス。恋のお相手もおらず、不必要なセクシーさを見せつけたりしないこのヒロインには、映画の多少の欠点にも目をつぶらせる力がある。彼女こそ、今作の最大の魅力かつ新鮮な部分だ。

  • レディ・プレイヤー1
    ノスタルジアに胸がときめきっぱなし
    ★★★★

    舞台は2045年。物語の大半は登場人物たちがプレイするゲームの世界で展開し、ビジュアルはテクノロジーをたっぷり使った最先端のもの。そんなところに、70年代や80年代、時には90年代に自分が大好きだったものが突然登場してきて、びっくりさせられることがしばしば。それも、単なるウケ狙いではなく、ちゃんとストーリー上、役割を果たすから、さらにときめく。現代人へのメッセージもちゃんとあるが、この映画は何よりも素直に楽しむことが第一。今作のポストプロダクションの間に、180度方向性の違う「ペンタゴン・ペーパーズ~」を作ってしまったスピルバーグは、やはりすごい監督だ。

  • パシフィック・リム:アップライジング
    理屈抜きでぶっ飛ばすのはむしろ潔い
    ★★★★★

    ロボット対怪獣だった1作めの次と言えば、ロボット対ロボットで決まり。怪獣とも戦うのは基本なので、もちろんそれもアリ。そういうアクションを見るのが好きな人に、この映画はたっぷりすぎるくらいサービスをしてくれる。ドラマの部分やキャラクターは浅いのだが、無理に意味を持たせて深いフリをすることなく、とにかくノンストップでぶっ飛ばすのは、むしろ潔い。言ってみれば、思いきりお金のかかったB級映画。これはこれでいいと思うが、インスピレーションである日本に敬意を捧げるならば、東京の街の描写にももう少し注意を払ってくれればよかったのにという気も。

  • アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル
    個人的に、2017年アメリカ公開映画のトップ3に入る
    ★★★★★

    今40代半ば以上の人なら、このスキャンダルを強烈に覚えているはず。私はすでにアメリカにいたのだが、当時、彼女はさんざん深夜トークショーのジョークのネタにされたものだ。ライバルを蹴落とすために、元夫を使って相手を襲撃させたのはいいが、すぐにバレた悪女。バカにされて当然だろう。だが、彼女の側にはどんな話があったのか?この映画は、彼女を美化することも、正当化することもなく、ある意味淡々と、ユーモアも交えつつ語っていく。そこに描かれるのは、私たちが知らなかったトーニャ。DVを容赦せず描き、かつ、暗くもなりすぎない、絶妙なバランスを達成したのは、ものすごいこと。本当に大傑作である。

  • ロンドン、人生はじめます
    大人の恋ならではの、ほろ苦さ
    ★★★★★

    ロンドンの裕福なコミュニティで暮らすも、なんとなく自分は属さないと感じている未亡人のエミリー。そんな彼女が知り合ったのは、彼女らの世界からはほど遠い、自由以外ほとんど何も持たない男。どこから見てもミスマッチなのだが、彼女が彼に惹かれていくことに不自然さは感じない。そして、その恋が招く展開や結末も、いかにもこの年齢の人たちのことと納得がいく。主演のダイアン・キートンが、本人のテイストそのままのファッションで出てくるのも素敵。彼女のご近所さんを「ファントム・スレッド」でオスカー候補入りしたレスリー・マンヴィル、恋のお相手をブレンダン・グリーソンが演じており、演技のクオリティは100%満足できる。

全90件中1~5件を表示しています。 Next »
[PR]
おすすめ特集
映画アクセスランキング
  • Loading...
»もっとランキングを見る«
楽天市場
スポンサード リンク