シネマトゥデイ

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斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴: 1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとして映画誌、女性誌、情報誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況: 『小さな恋のメロディ』のロケ地が残っているかどうか確かめに行ったところ、メロディのパパが入り浸っていたパブや、メロディが金魚を放した石の池が、50年近く経っても存在してて感激!

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

斉藤 博昭 さんの映画短評

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  • アントマン&ワスプ
    ここまで素直に楽しいマーベル映画は貴重です
    ★★★★

    マーベル映画の中でダントツのノリの良さは、続編でもしっかりキープ。ミクロの世界で言及される量子の法則など、やや複雑怪奇な要素と、とぼけたり、ズッコケたりするネタのコントラストが、アントマンならでは。MCU他作品とのリンクも、わずかなセリフに散見する程度で、作品単体としての勢いと楽しさを損なわない。

    急激なサイズの変化と、それがアクションに及ぼす効果は、前作以上に計算された感じ。スピード感やダイナミズムは過剰なわりに、残虐さが少ない軽やかさは、バトルシーンにもミュージカル映画のような心地よさを与えることに成功。そしてエンドロールのオマケ映像は、久々に目を疑いながらも大いに納得するものだった。

  • MEG ザ・モンスター
    ステイサムの泳ぎ+モンスターパニックの幸福すぎる合体
    ★★★★

    元水泳の飛込選手として、これまでも何度か主演作でその才能の片鱗は見せていたステイサムだが、今作では他のスターでは絶対に不可能な泳ぎっぷり全開に惚れぼれ。そんなステイサムでも、いくら何でも巨大サメと一騎討ちはないだろ……との疑問に、とりあえず納得させる理由が語られるのもアッパレだ。

    絶対にうまくいかなそうな作戦や、明らかに違和感のあるラブストーリーなど、この種のモンスターパニック映画らしいツッコミどころが「お約束」として堂々と描かれるのも好感。何より、アクション場面のアングルやカット割り、編集が意外なほど(と言っては失礼だが)上出来で、見やすい映像で素直に興奮させてもらい、心から満足。

  • 判決、ふたつの希望
    社会派と敬遠したら損。エンタメ的に引き込まれる
    ★★★★★

    タイトルからコテコテの社会派作品のイメージが漂うが、語り口はじつにテンポよく軽快。宗教やモラルで対立する主人公2人に対し、観ているわれわれが、こっちに共感、あっちの気持ちも納得……とスリリングに行き来する感覚は、ハリウッド映画の上質エンタメのようだ。さすがにタランティーノの現場で学んだ監督だけのことはある。

    万国共通の家族ドラマも描きつつ、日本人には馴染みの薄い、レバノンにおけるパレスチナ人移民の問題に鋭く切り込んでいく脚本が秀逸。ノンストップで引き込みながら、まだ知らぬ世界の現実を観客に伝える。そして人間心理の複雑な裏オモテも浮き彫りにする。これって、まさに「映画の見本」ではないか?

  • ペンギン・ハイウェイ
    アニメ化の意味を十分に達成させた野心作
    ★★★★

    少年のひと夏の成長にSF的世界を融合させ、絵柄もアニメの王道路線。宮崎駿、細田守、新海誠の路線を受け継ぐ夏休みらしい作品と思いきや、「一筋縄ではいかない」複雑怪奇な世界観が逆に新鮮だった。
    原作自体も数式が出てきたり、思わせぶりな表現が多数あったりと高難度で、その持ち味を保ちつつ、文章から思い描くとリアルなペンギンが、アニメになることで「ほっこり感」が加味されるなど、新たな魅力が立ち現れる。理路整然とした解釈を要求する観客には不向きかもしれない。しかし想像力を広げる余白を十二分に残した作りが、主人公の「僕にはわからない。でも本当はわかっているかも」というセリフと見事に重なり、感動が押し寄せた。

  • SUNNY 強い気持ち・強い愛
    安室でもTRFでもなくオザケンの曲がタイトルになったことで
    ★★★★

    心配されたキャストの変更もまったく気にならず、大人時代と高校時代、それぞれのキャストが意識的に近づこうとした努力が見事に成功した。時代が移るシーンに「まばゆい光」を使う演出も効果的で、高校生たちが通学中に踊りだすミュージカル場面なども、楽しさだけでなく、切ないノスタルジーさえ喚起させる。
    タイトルの小沢健二の曲は、劇中で使われる意味も明確なのだが、90年代を回顧させる今作にあって、この「強い気持ち・強い愛」は筒美京平メロディということで、70~80年代歌謡曲テイストも備える。日本人のDNAレベルの聴き心地を伴って、90年代に青春を過ごさなかった人も心躍らせる。その意味で完璧すぎるチョイス。

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