シネマトゥデイ

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なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴: 日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとして、TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。また、数多くの来日スターにインタビューしており、ハリウッドのスタジオや撮影現場へも毎年コンスタントに足を運んで取材をしている。特に海外ドラマの現地取材は本人も数え切れないほど(笑)。旧ソ連のモスクワ育ち。

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サイト: http://eiga3mai.exblog.jp/

なかざわひでゆき さんの映画短評

全1,539件中1~5件を表示しています。 Next »
  • ルース・エドガー
    被差別者にのしかかるステレオタイプという呪縛
    ★★★★

     奇しくも非常にタイムリーな映画と言えよう。ストーリーの焦点となるのは、学業成績優秀で周囲からの期待が高い黒人高校生ルースと、生徒たちの生活態度に厳しい目を向ける黒人女教師ウィルソンの緊迫した思想的な対立だ。有色人種で女性というハンデを持つウィルソン先生は、マイノリティが社会で生きていくためにはマジョリティよりも模範的な市民であるべきと考える。彼女が人生経験から学んだ処世術であり、差別からの自己防衛策だ。しかし、白人のリベラルな養父母に育てられ、自由というアメリカの建国精神を信じる若いルースはそれが理解できず強く反発する。今現在アメリカで過熱しているデモを理解するうえでも必見だ。

  • ANNA/アナ
    フェミニズム色を強く打ち出した新たな『ニキータ』
    ★★★★★

     経済が破綻状態だったソ連時代末期のロシア、貧困とDVのどん底生活からKGBに拾われた女性アナは冷酷非情なスパイとなるものの、人間らしい自由な生活を手に入れるためKGBとCIAを手玉に取っていく。教育係がベテラン女性スパイという点を含め、リュック・ベッソン自身による『ニキータ』のリブートという印象だが、しかしフェミニズム的な視点を強く打ち出しているところが大きな違いか。『レッド・スパロー』や『アトミック・ブロンド』の後だけに新鮮味はないものの、スパイ・アクションのツボを押さえた演出は安定感抜群。ロシアのトップ俳優アレクサンドル・ペトロフがヒロインのDV夫役を演じている。

  • 歴史は女で作られる
    伝説の美女の波乱万丈な人生を描く豪華絢爛な歴史絵巻
    ★★★★★

     「女性映画の巨匠」とも称されたマックス・オフュルスの最高傑作。かつてバヴァリア国王ルートヴィヒ1世の寵愛を受け、その類稀な美貌でヨーロッパ中の貴族や芸術家を虜にした踊り子ローラ・モンテス。今や落ちぶれてサーカスの見世物となった彼女が、自らの華麗なる半生を観衆に語って聞かせる。自由と贅沢と男たちを愛した美女の波乱万丈な人生をめくるめくサーカスのショーになぞらえ、華やかな表舞台の裏側の悲哀を交えながら、虚実入り乱れる逸話の数々をカラフルで豪華絢爛な歴史絵巻として描く。このペーソス、この映像美、この洒脱。一生に一度は見ておくべき映画だ。

  • マルタの鷹
    これぞフィルムノワールのお手本
    ★★★★★

     巨匠ジョン・ヒューストンの監督デビュー作。いやあ、いきなりこんな傑作をモノにしていたんですな。原作はダシール・ハメットのミステリー小説。ボギー演じるタフでクールで非情な私立探偵サム・スペードが、ふとしかことから「マルタの鷹」と呼ばれる木像を巡る陰謀に巻き込まれる。上品な良妻賢母女優のメアリー・アスターにファム・ファタール役は少々無理あるものの、ピーター・ローレにシドニー・グリーンストリート、エリシャ・クック・ジュニアと、見るからに怪しげなクセモノ俳優たちがハードボイルドなムードを高める。モノクロの陰影を強調したヒューストンの演出も秀逸。フィルムノワールのお手本だ。(Amazon Prime)

  • 特攻大作戦
    戦争に大義名分はあれど正義などなし
    ★★★★

     反骨映画の巨匠ロバート・アルドリッチの手掛けた戦争映画の快作。上官の覚えめでたくない一匹狼の軍人リー・マーヴィンが囚人ばかりを集めた特殊部隊を率いて、生きて帰れる保証のない自殺ミッションを任されることになる。チャールズ・ブロンソンにジョン・カサヴェテス、ドナルド・サザーランドにテリー・サヴァラスと、曲者揃いのならず者たちのメンツは最高。負け犬ならではの意地と尊厳を賭けて不可能に挑む彼らを痛快なタッチで描きつつ、しかし最後は「戦争に大義名分はあれど正義などなし」という非情な現実を知らしめる。それはただの残酷で醜い殺し合いに過ぎないのだと。(レンタルあり)

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