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なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴: 映画および海外ドラマのライターとして、TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で10年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)などの著作も多い。また、数多くの来日スターにインタビューしており、ハリウッドのスタジオや撮影現場へも毎年コンスタントに足を運んで取材をしている。特に海外ドラマの現地取材は本人も数え切れないほど(笑)。旧ソ連のモスクワ育ち。

近況: 新しく映画ブログ始めました。よければチェックしてみてください?なかざわひでゆきの毎日が映画三昧→http://eiga3mai.exblog.jp/

サイト: http://eiga3mai.exblog.jp/

なかざわひでゆき さんの映画短評

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  • ローガン・ラッキー
    弱者の悲哀も浮かぶ負け犬版『オーシャンズ11』
    ★★★★

     言うなれば、田舎の負け犬版『オーシャンズ11』。離婚やリストラで人生ドン詰まりの主人公が仲間を集め、一発逆転を狙って現金強奪作戦の賭けに出る。
     綿密に練られた強奪計画の大胆さと面白さはオーシャンズも顔負け。作戦成功のカギを握る爆破師の脱獄計画も同時進行で絡む。脚本の出来栄えが素晴らしい。一癖も二癖もあって、いまひとつ信用ならない仲間たちのユニークなキャラも抜群に光る。
     浮き彫りにされるのは、コツコツと真面目に努力しても報われず、社会の底辺から抜け出そうにも抜け出せない庶民の悲哀。もちろん、だからといって犯罪が許されるわけではないが、そこもきっちりとフォローされているところが心憎い。

  • 不都合な真実2:放置された地球
    もはや疑う余地のない地球温暖化の現実
    ★★★★

     前作『不都合な真実』から10年。当時の海外ではまだ地球温暖化に対する懐疑的な見方が根強かったし、将来の大統領選出馬を狙ったアル・ゴアの政治プロパガンダとの批判もあったが、その後の経過を具体的なデータと実際の映像でフォローした本作を見れば、もはや地球温暖化の事実に疑いの余地はないように思える。
     そうした前作同様の啓蒙的な要素に加え、今回はパリ協定に難色を示すインドをいかに説得して最終的な合意へ至ったのかという、知られざる水面下の政治的な駆け引きも大きな見どころ。その最中にテロ事件が発生するなどのドラマチックな展開は、さながら真実は小説よりも奇なりの面白さだ。

  • まともな男
    NOと言えない男の地獄巡り
    ★★★★★

     これ、NOと言えない日本人には、少なからず身につまされる映画なのではないだろうか。争いを避けたいがために相手のご機嫌ばっかり伺っているような中年男が、みんなにいい顔をしようとして重ねた小さな嘘の数々が、雪だるま式にどんどんと膨れ上がっていき、まるで悪夢のような事態を引き起こしてしまう。
     平和主義という名の事なかれ主義。そんな主人公の八方美人が次々と裏目に出て行く展開は、「確かに、俺もそんなこと言われたらNOとは返せないかも」なんて場面も多々あるゆえ、思わずゾッとさせられる。誰しも他人から嫌われたくはない。しかしそれでも毅然とした態度を取らないと、大きな過ちを犯してしまうこともあるのだ。

  • KUBO/クボ 二本の弦の秘密
    ハリウッドがストップモーションアニメで描く日本昔話の世界
    ★★★★

     舞台は平安か室町か、はたまた江戸時代か。人間と物の怪が共存していたような古の日本。闇の魔物たちに追われた少年クボが、知恵者のサルと鎧姿のクワガタをお供に、敵と戦うために必要な3つの武器を探す旅へ出る。
     CGではなく人形とミニチュアを用いたストップモーションアニメで再現された日本昔話の世界。それって中国とか韓国じゃね?という要素も若干あるものの、総じて和の雰囲気が存分に活かされており、作り手がかなり日本の伝統文化を勉強したことが分かる。
     中でも、折り紙や切り絵を駆使した幻想的なシーンの美しさは格別。葛飾北斎や歌川国芳、斎藤清らの浮世絵や版画にインスパイアされた美術デザインも素晴らしい。

  • ロダン カミーユと永遠のアトリエ
    ロダンの魂が憑依したようなヴァンサン・ランドンの大熱演
    ★★★★★

     フランスを代表する彫刻家オーギュスト・ロダンの半生を描いた、名匠ジャック・ドワイヨンの4年振りとなる最新作。物語はロダンとカミーユ・クローデルとの愛憎関係、代表作『地獄の門』の制作に注ぐ情熱、そしてバルザック像との格闘の3つが軸となる。
     まるでロダンの魂が憑依したようなヴァンサン・ランドンの熱演は圧倒的で、アトリエや製作工程を丁寧に再現した美術スタッフの仕事ぶりも見事なのだが、肝心のストーリーはかなり散漫な印象を受ける。
     特にカミーユとの関係は表層的にしか描かれておらず、ブリュノ・ニュイッテン監督の名作『カミーユ・クローデル』の姉妹編的な比較対照を期待すると肩透かしだ。

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