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人魚から新ヒーローまで…1月の5つ星映画5作品はこれだ!

 マーベルファン待望の『ドクター・ストレンジ』がついに公開! チャウ・シンチーが新たな興行記録を樹立した『人魚姫』ルーマニアのカンヌ受賞作のほか、名匠マーティン・スコセッシ監督が窪塚洋介ら多くの日本人俳優とタッグを組んだ『沈黙−サイレンス−』黒澤明監督の『七人の侍』リメイク作を原案にした西部劇を新年1発目にピックアップ。これが2017年1月の5つ星映画5作品だ!

人魚姫
(C) 2016 The Star Overseas Limited

ブラックユーモアたっぷりの新たな人魚伝説

『人魚姫』

 チャウ・シンチー監督による、アジア歴代興行収入ナンバーワンヒットを記録したファンタジー超大作。人魚の少女と人間の青年の恋物語だが、ディズニー映画『リトル・マーメイド/人魚姫』のロマンチックさと、アンデルセン原作の童話「人魚姫」のダークさのちょうど間を取った作風だ。そこに、シンチー監督独特のブラックなコメディー要素が随所に盛り込まれ、一筋縄ではいかない展開に。人魚は陸に上がるとヒレが人間の脚になるという王道の設定を無視し、ヒレに切れ目を入れて無理やり歩かせるという発想からして、すでに斬新。さらには、天真爛漫(らんまん)で天然なヒロインの人魚が、ゲロまみれや傷だらけになるなど、ただの夢物語では終わらない。しかも、水質汚染や自然破壊といった環境問題にまで発展させ、現代人への問題提起までするなんて壮大過ぎ! それでも根本は純粋な愛の物語を描き、老若男女に受け入れられるストーリーなのが憎い。そもそもアジア人の人魚ってどうなの? という人も、黒髪のアジアンビューティーな人魚にハマってしまうはず!(編集部・香取亜希)

映画『人魚姫』は1月7日より公開中

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沈黙−サイレンス−
Photo Credit Kerry Brown

スコセッシが提示する難問!答えはどこに……

『沈黙−サイレンス−』

 遠藤周作の小説「沈黙」を巨匠マーティン・スコセッシ監督が映画化。江戸時代初期の日本を舞台にキリシタンが弾圧されていく。弾圧される側の宣教師フェレイラ(リーアム・ニーソン)、弾圧する側の長崎奉行の井上筑後守(イッセー尾形)。それぞれの言い分は相容れることはなく、どちらが正しいのかはわからない。裏技として、役者の演技から監督の意図をくみ取ることを試みても、そこにも答えは用意されていない。窪塚洋介、イッセーらが極上の味を出し、ここにもかと思うほど日本人俳優たちが多く起用されているこの作品。過去に日本人が行った宗教弾圧は何をもたらしたのか。キリストの教えを世界に広めようとした宣教師は正義なのか。信じるものが違う人々が、いつの時代もぶつかり合っている人間社会に、スコセッシ監督が答えのない難問を提示している。(編集部・海江田宗)

映画『沈黙−サイレンス−』は1月21日より公開

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マグニフィセント・セブン

ド派手ガンアクション!新年に観るにはぴったりの娯楽作

『マグニフィセント・セブン』

 映画『七人の侍』『荒野の七人』のDNAを受け継ぎつつ、正義が悪を下すというシンプルで普遍的なテーマを国際色豊かなキャストで完成させた本作。クリス・プラットふんするギャンブラーのジョシュやくせ者だらけの男たちが、なぜ一丸となって縁もゆかりもない町の人々を救うのか。少し説得力に欠ける、もやっとした部分は、ド派手なガンアクションが見事に吹っ飛ばす。特に、くせ者たちそれぞれの特性を生かした見せ場や、町のいたるところに仕掛けを設けて敵を蹴散らすクライマックスシーンは爽快! 新年に観る娯楽作としてはぴったりの一作だ。映画『ターミネーター:新起動/ジェニシス』など、すっかりハリウッドスターの仲間入りを果たしたイ・ビョンホンと、『6才のボクが、大人になるまで。』『ブルーに生まれついて』など作品ごとに毎回違う表情を見せるイーサン・ホークの、ビリー&グッドナイトコンビも良い。(編集部:山本優実)

映画『マグニフィセント・セブン』は1月27日より公開

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ドクター・ストレンジ
Walt Disney Studios Motion Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

ベネさまの“ごう慢愛されヒーロー”の魅力にノックアウト!

『ドクター・ストレンジ』

 マーベルスタジオの新ヒーローは元天才外科医の魔法使い。交通事故で腕に一生モノの傷を負った医師が失意の果てにたどり着いた高僧のもとで魔術の修行を積み、人類を守る戦いに身を投じる。東洋テイストたっぷりのコスチュームにヒゲの魔法使いという、マーベルの中でも異色のヒーロー像を体現したベネディクト・カンバーバッチの起用が大成功。偏屈だけど好きにならずにいられない主人公とマッツ・ミケルセンら実力派俳優が演じるキャラクターとの時にユーモアあふれる絡みが面白い。『インセプション』のように天も地もない世界で展開するバトルも、バスター・キートン作品を観ているような映画本来の魅力に満ちていて二重丸。原作者スティーブ・ディッコのサイケな作風を見事に再現した映像はぜひとも3Dで楽しみたい。ヒーローの誕生と覚醒、さらに『アベンジャーズ』(2012)につながる壮大な世界観まで提示しながら上映時間はスッキリ1時間55分。新ヒーローの誕生モノとしてこれ以上ない出来の一本だ。ストレンジが身に着ける意思を持った「マント」のかわいさが萌えポイントです。(編集部・入倉功一)

映画『ドクター・ストレンジ』は1月27日より公開

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エリザのために
(C) Mobra Films - Why Not Productions - Les Films du Fleuve - France 3 Cinema 2016

世界の映画祭を席巻するルーマニア映画の現在

『エリザのために』

 イギリス留学がかかった試験を前に、暴漢に襲われて動揺する娘エリザのためにあらゆる手段を駆使して合格を成し遂げようと奔走する父親を追ったヒューマンドラマ。民主化後も不正がまかり通る社会に失望する父親がなんとしてもイギリス留学を成功させ、娘にはまっとうな社会で幸せになってほしいと願うあまり、自身もコネを利用して不正を犯していくという皮肉な展開が緊張感たっぷりに描かれ、わずか5日間の物語とは思えないほど濃密なシーンの連続にグイグイ引き込まれる。家族を通した普遍的で重厚な人間ドラマを主軸としながら、腐敗した社会構図まであぶり出す緻密な脚本とリアルな演出はルーマニア映画界を代表するクリスティアン・ムンジウ監督(『4ヶ月、3週と2日』『汚(けが)れなき祈り』)の手腕がキラリ。近年ルーマニア映画が国際映画祭を席巻し注目を浴びているが、本作も第69回カンヌ国際映画祭コンペティション部門の監督賞受賞作だ。裏工作に手を出してしまったがゆえにみるみるうちに社会の暗部に絡め取られていく父に対し、父の不穏な行動に気付いて反発していく娘の姿が力強く、監督が未来に託した希望が垣間見えるラストは不思議な爽快感が漂っている。(編集部・吉田唯)

映画『エリザのために』は1月28日より公開

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