シネマトゥデイ
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平沢 薫

平沢 薫

略歴: 映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「キネマ旬報」「映画.com」等で執筆。著作に「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況: 「はじまりへの旅」のマット・ロス監督がトマス・スウェターリッチのSFノワール小説「明日と明日」の映画化作を監督するそうで楽しみ。ニール・ゲイマンがツイッターで28年前から考えてるバットマンの話があると言ってるのも気になってます。

⇒映画短評の見方

平沢 薫 さんの映画短評

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  • はじまりへの旅
    シガー・ロスのコラボレーター、アレックスの音楽に陶然
    ★★★★★

     人間社会を離れて森の中で独自の基準に沿って暮らす父親と子供たちと、その周囲の草や土に、柔らかな温かい陽光が静かに降り注ぐ。彼らが旅に出た後も、その光が失われることはない。そして、その陽光のような音楽が、映画全体に降り注ぐ。この音楽を生み出したのは、シガー・ロスのヨンシーのパートナーでもあるアレックス・ソマーズ。シガー・ロスの明るい部分をより柔らかに暖かく広げたような音楽が映画を包み込み、陶然とさせてくれる。

     ちなみに監督マット・ロスの次回作は、トマス・スウェターリッチの近未来SF拡張現実ノワール「明日と明日」の映画化。本作とは異質な原作がどんな映像になるのか楽しみ。

  • レゴバットマン ザ・ムービー
    実は正攻法の"バットマン論"だったりもする
    ★★★★★

     爆笑コメディでありつつ、実は正攻法の"バットマン論"。あ、それを言っちゃあ……と普通はちょっと言えないアブナいネタも、レゴ(R)のキュートなフィギュアたちならOK。バットマンとはどんな存在なのかをめぐる鋭い考察が、カラフルなコメディの形で描かれていく。とくにバットマンとジョーカーの関係の真髄を描く名シーンは必見。思えば「LEGO(R)ムービー」も一つのフィクション論だった。このシリーズはいつも深い。

     さらにアメコミ以外のレゴ(R)の人気キャラも続々。「ハリー・ポッター」「ロード・オブ・ザ・リング」「ドクター・フー」「オズの魔法使」など画面の隅まで見逃せない。

  • パッセンジャー
    豪華客船の宇宙旅行を疑似体験
    ★★★★★

     ストーリーとは別に、本作にはもう一つの楽しみがある。それは、豪華客船での宇宙旅行が疑似体験できること。しかも、睡眠から目覚めているのは2人だけなので、宇宙船丸ごと貸切状態。どんなサービスもアトラクションも、待ち時間なく、他の利用者に煩わされずにたっぷり満喫できるのだ。船内のインテリアの未来的すぎないデザインは高級ホテルのような雰囲気で、本年のアカデミー賞美術賞ノミネートも納得。
     この豪華船でどんなアトラクションが待っているのか、詳細は見てのお楽しみだが、宇宙旅行なら誰もが期待する"宇宙遊泳"のアトラクションはもちろん完備。これも観客が疑似体験を味わえる仕様になっている。

  • キングコング:髑髏島の巨神
    キングコングが新しい!
    ★★★★

     またキングコング?と思ってはいけない、今回のコングは新しい。この巨猿はまだ若く、成長期にあるという設定なのだ。テリトリーを引き継いで張り切っている、元気いっぱいの暴れん坊で、従来のコングのように悲哀を背負ったりしない。アクションも身体を使って格闘する日本の怪獣映画の系譜だ。
     コングの敵が爬虫類系の架空生物なのも正解。この敵と対比すると、哺乳類のコングは圧倒的に人間に近い。そこにサミュエル・L・ジャクソンが登場、コングと正面からガンを飛ばし合うと、もう2者の土俵は同じ。コングと人間を同じ立ち位置にするにはこの方法もあった。コングと一緒に熱くなる、日本版ポスターそのままの痛快怪獣映画だ。

  • ひるね姫 ~知らないワタシの物語~
    夢と現実が不思議な形で入り混じっていく
    ★★★★★

     夢と現実と物語が、並行して描かれるのではなく、少しずつ入り混じっていく。その混じり方が魅力。ふと気づくと、片方の一部が、もう一方に何気なく混入していたりする。混じり方が次第に変化していく。そんな異なる世界が違和感なく混在する世界を描くのに、アニメという手法が効果を発揮する。
     そうやって緩やかにねじれながら展開していくストーリーには、密かにある仕掛けが施されているが、そのヒントは、最初からちゃんとあちこちに散りばめられている。
     そんな世界を旅するヒロインのキャラクターがいい。ひるねが好きでどこか天然な女の子が、気負わず前に進んで行く。その歩みの柔らかさが物語に似合っている。

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