2020年期待のホラー映画たち

今週のクローズアップ

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『デッド・ドント・ダイ』Abbot Genser / Focus Features (C)2019Image Eleven Productions,Inc.

 今年もすでに4か月がすぎましたが、新年度を迎える春に合わせて、心底震え上がれそうな、今年度期待の洋画ホラーをピックアップしました。(公開情報は4月2日時点のものです)

ジム・ジャームッシュの正統派ゾンビ映画

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ティルダ・スウィントンも出演! 刀でゾンビを切りまくる!Abbot Genser / Focus Features (C)2019Image Eleven Productions,Inc.

デッド・ドント・ダイ 近日日本公開予定

ストレンジャー・ザン・パラダイス』などで知られるインディーズ映画の雄ジム・ジャームッシュ監督がゾンビ映画に挑んだ意欲作。牧歌的な田舎町で起きたゾンビパニックをオフビートな笑い満載で描くコメディーですが、根底に流れるテーマは、ゾンビ映画の父ジョージ・A・ロメロの系譜を受け継いだ正統派ゾンビ映画そのもの。死ぬ前の経済行動を繰り返すゾンビたちの姿には、社会への皮肉を込めたメッセージがのぞきます。ビル・マーレイアダム・ドライヴァーティルダ・スウィントンをはじめ、ジャームッシュ作品ならではの豪華スターの共演にも注目です。

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あのユニバーサルモンスターがようやく復活!

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(C) 2020 Universal Pictures

透明人間 日本公開予定5月1日

往年のユニバーサルモンスター映画をリメイクする「ダーク・ユニバース」プロジェクトが頓挫した後、名ホラープロデューサーのジェイソン・ブラムのもと、『アップグレード』(2018)のリー・ワネル監督・脚本で復活したスリラー。超束縛体質で天才科学者の恋人のもとから逃げた女性が、透明人間になった天才科学者の元カレに追い詰められるさまが描かれます。逃亡後に元カレは自殺したことになっており、誰にも「彼が透明人間になった!」という主張を信じてもらえない主人公。透明人間は実在するのか、それとも全て彼女の妄想なのか? 透明人間の描写と共に、真実を探るサスペンス要素にも注目です。

音を立てたら即死、再び

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(C) 2019 Paramount Pictures. All rights reserved.

クワイエット・プレイス PARTII 公開日未定

ジャック・ライアン俳優のジョン・クラシンスキーが監督・脚本・主演を務めた、大ヒットスリラーの第2弾。前作に続いて、ジョンの妻で女優のエミリー・ブラントが出演し、再び夫婦二人三脚で、音を出したら即死の世界で生きる家族を描きます。前作で父と家を失った母子は、生まれたばかりの赤子を抱えて沈黙のサバイバルに挑戦。予告編では、音に反応する“何か”に加え、新たな脅威の存在も示唆されていますが、果たして家族の運命は。ジョンは今回、監督・脚本・製作総指揮に専念。エミリーのほか、ミリセント・シモンズノア・ジュープら子役たちも続役するほか、新キャストとしてキリアン・マーフィジャイモン・フンスーが出演しています。

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アメリカ暗黒の時代にタイムスリップ?

『アンテベラム(原題) / Antebellum』 全米公開日未定

南北戦争前の戦前を意味するタイトルがつけられた本作は、現代で作家として成功を収めた黒人女性が、自分が閉じ込められた恐ろしい現実から逃れるために奮闘するスリラーとされていますが、詳細は明らかになっていません。予告編では、現代で人気作家として活躍する主人公と、南北戦争前のアメリカで奴隷として酷使される彼女の様子が映し出されています。果たして現代の彼女が奴隷の時代に飛ばされしまうのか、それとも奴隷の彼女が現代の自分を夢想しているだけなのか? 謎が深まるばかりの注目作です。プロデューサーは『アス』『ゲット・アウト』などに携わるショーン・マッキトリック。ミュージックビデオ畑出身のジェラルド・ブッシュクリストファー・レンズが監督・脚本を手がけます。

伝説の殺人鬼が『アス』クリエイターの下で復活!

『キャンディマン(原題) / Candyman』 全米公開6月12日予定

作家クライヴ・バーカー原作で、黒人居住区に伝わる、鏡の前で名前を5回唱えると現れる“キャンディマン”の都市伝説を題材にした1990年代ホラーが復活。『アス』『 ゲット・アウト』を監督したジョーダン・ピールらが脚本を手がけていて、オリジナル版以上に差別問題など社会的なメッセージを反映した異色のホラーとなりそう。公開された予告編では、アート系のにおいを感じさせる画作りも印象的です。オリジナル版では大学院生の白人女性だった、都市伝説に取り憑かれる主人公役で、『アクアマン』の敵役ブラックマンタを演じたヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世が出演。監督は『ヘヴィ・ドライヴ』のニア・ダコスタ。そして、都市伝説の殺人鬼“キャンディマン”は、オリジナル版と同じくトニー・トッドが演じます。

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マイケルの恐怖は終わってなかった!

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前作『ハロウィン』から Universal Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

『ハロウィン・キルズ(原題) / Halloween Kills』 全米公開予定2020年10月16日

ジョン・カーペンター監督の『ハロウィン』(1978)から40年後を描き大ヒットを記録したホラー映画『ハロウィン』(2018)の続編。前作で、恐怖の記憶にさいなまれながら、殺人鬼マイケル・マイヤーズに立ち向かった、1作目からの主人公ローリー・ストロード(ジェイミー・リー・カーティス)ですが、マイケルの恐怖は去っていなかった様子。対マイケルの英才教育を施した彼女の娘と、孫娘の三人は、今度こそマイケルの息の根を止められるのか? 気になるところですが、すでに三部作構成が決定しているらしく、第3弾の『ハロウィン・エンズ(原題) / Halloween Ends』は2021年10月15日に全米公開となっています……。前作に引き続きデヴィッド・ゴードン・グリーンが監督。

『死霊館』ユニバースますます拡大

『ザ・カンジャリング:ザ・デビル・メイド・ミー・ドゥ・イット(原題) / The Conjuring: The Devil Made Me Do It』 全米公開予定9月11日

著名心霊研究家ウォーレン夫妻の実体験に基づく『死霊館 エンフィールド事件』(2016)に続くホラーシリーズの第3弾。過去2作では、家が関係する怪奇事件に対峙してきたウォーレン夫妻ですが、今回は、悪霊にとりつかれて殺人を犯したと無罪を主張する男にまつわり事件に挑むとのこと。霊の存在にまで踏み込む、一風変わった恐怖が味わえそうです。DC映画『アクアマン』を成功に導いた売れっ子のジェームズ・ワン監督は、多忙もあり『ラ・ヨローナ ~泣く女~』(2018)のマイケル・チャベスに監督をバトンタッチ。ウォーレン夫妻役のヴェラ・ファーミガパトリック・ウィルソンは続投します。

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ギレルモ・デル・トロ印の期待作!

『アントラーズ(原題) / Antlers』 全米公開日未定

監督だけでなく、製作の立場からもさまざまなホラーを世に送り出している、ギレルモ・デル・トロの最新プロデュース作。オレゴン州の小さな街に暮らす女性教師が、まだ幼い一人の生徒が抱える、ある秘密に気づいたことで起きる恐怖が描かれます。予告編では、生徒が飼っている(?)人食いクリーチャーが事件に関わっていることが示唆されていて、異形を愛するデル・トロならではの一本になりそう。主演は『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』でゾーリを演じたケリー・ラッセル。『クレイジー・ハート』(2009)、『ブラック・スキャンダル 』(2015)など、骨太のドラマを手がけてきたスコット・クーパー監督のホラー作品としても注目です。

 そのほか、人形ホラー『ザ・ボーイ ~人形少年の館~』の続編『ブラームス・ザ・ボーイ・II(原題) / Brahms: The Boy II』、小説「ねじの回転」を映画化した『ザ・ターニング(原題) / The Turning』、名作童話が原作のホラーファンタジー『グレーテル・アンド・ヘンゼル(原題) / Gretel & Hansel』など、日本公開が待たれる新作がたくさん。こちらは来年以降になりそうですが、ジェームズ・ワン監督の詳細不明の新作『マリグナント(原題) / Malignant 』なども控えています。

 これまで挙げた作品以外にも、先日3度目の公開延期となった『X-MEN』シリーズのスピンオフ『ザ・ニュー・ミュータンツ(原題) / The New Mutants』など、残念ながら多くの作品が昨今の情勢を受けて公開延期となっていますが、つらい時期を乗り越え、再び劇場の暗闇でホラー映画を楽しめる時が来ることを願ってやみません。(編集部・入倉功一)

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