『君の膵臓をたべたい』浜辺美波&北村匠海&北川景子&小栗旬 単独インタビュー

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『君の膵臓をたべたい』浜辺美波&北村匠海&北川景子&小栗旬 単独インタビュー

逃げ出したくなっても自分と向き合うしかない

取材・文:高山亜紀 写真:高野広美

“泣ける小説”としてベストセラーになった同名小説を映画化した『君の膵臓をたべたい』。重い膵臓の病気をわずらうヒロイン・桜良を浜辺美波、彼女の病気を唯一知るクラスメートの“僕”を北村匠海が演じ、フレッシュなコンビがダブル主演を務める。そして、12年後の“僕”を小栗旬、桜良の親友・恭子を北川景子が演じ、原作にはない大きな展開を物語に与えている。撮影中はなかなか顔を合わせられなかった四人が一堂に会し、それぞれの思いを語った。

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一方は真逆、一方は近すぎるキャラクターへの役づくりに苦戦

浜辺美波&北村匠海&北川景子&小栗旬

Q:桜良は笑顔がすてきな女の子でした。浜辺さんはどんなことを心がけて演じましたか?

浜辺美波(以下、浜辺):私自身、桜良は笑顔が印象的な女の子だと思ったので、楽しい時には病気のことさえ忘れて心の底から楽しいと思っているような笑顔を心がけました。それでいて天真爛漫なだけじゃない、死と向き合っている女の子でもあったので、ふとした時にそばにある孤独や恐怖を常に忘れないようそちらも気にかけていました。

Q:北村さんは“僕”をどういうキャラクターと捉えていましたか?

北村匠海(以下、北村):僕が原作・脚本を読んで思ったのは、自分と“僕”の人間性が似ていることですね。中学生の時に体験した他人との距離感や自分の世界で狭く生きている感覚がまさにそうでした。だからこそ作りすぎず読んだ時の気持ちのまま、自分のなかからナチュラルに出てくるものを大切にしたいと思いました。“僕”というのは、正直、理解されにくいキャラクターだと思います。でも僕自身は中学の頃、真っ先に家に帰って、周りとも必要以上には接することなく本ばかり読んでいました。だから“僕”に共感する部分が多く、自分に近すぎてどこからこの役を好きになっていいのかわからないくらいだったんです。ただ、桜良に対して当たり前の日常を与えてあげられる“僕”の姿勢はとても魅力的に思えたので、そこを新鮮に感じながら演じました。

Q:桜良は共感するのはなかなか難しい役どころですよね。

浜辺:桜良みたいに明るくて男女問わず好かれているような存在にはあこがれますし、私は静かなタイプで真逆です。ですので、役づくりには劇中に出てくる桜良の闘病日記のような“共病文庫”を読ませていただいて、そこから想像をふくらませることが多かったです。映画に映っていない箇所も、毎日きちんと、桜良の言葉で書かれていたので、とても参考になりました。

北村匠海と小栗旬は二人一役!ちゃんとリンクした理由は?

浜辺美波&北村匠海&北川景子&小栗旬

Q:“僕”は学生時代と現在で二人一役となっていますが、劇中、北村さんと小栗さんが重なり合って見えます。どのように意識して演じていましたか?

北村:僕は小栗さんと撮影中に一度しかお会いすることができなくて、役について話をする時間もなかったんです。小栗さんが歩み寄ってくださったからこそ、そう見えたんじゃないでしょうか。僕に合わせて、小栗さんが左利きを右利きにしてくださったり、ほくろを描いてくださったり。映像を観て、リンクしていると感じられたのは、本当に小栗さんのおかげだと感謝しています。

小栗旬(以下、小栗):匠海くんの芝居はなんとなく知っていましたから、自分のなかで「匠海くんはこういう感じでやってるんじゃないか」というイメージを持ち、そこから外れないようにしたいと思いながらやっていました。ただ、彼くらいの年齢だとどんどん成長していくので、もし違ったらどうしようという思いもあったんですけど、監督の「大丈夫です」という言葉を信じるしかなかったですね。出来上がったものを観て「そんなにずれてなさそうでよかった」と思いました(笑)。

Q:北川さんは大友花恋さん演じる恭子の12年後を演じていますが、彼女の演技を意識しましたか。

北川景子(以下、北川):クランクイン前に大友さんと会う機会がなかったので、監督に「大友さんはどんな感じでお芝居されてますか。何か引き継ぐべき特徴や癖などはありますか」とお聞きしたんですが、「そういうのは特にないから、普通にやってくれたらいい」と言われたので、普通にやりました(笑)。監督も「この感じで同一人物に見えてくると思う」とおっしゃっていたので、「じゃあ、大丈夫だな」と。花恋ちゃんとは以前、別の作品で共演していて、よく知っていたので、私もやっぱり「彼女だったらこんな風にやるんじゃないかな」というのをなんとなくイメージしてやりました。

漫画やアニメ原作と違う、活字を映像にする難しさ

浜辺美波&北村匠海&北川景子&小栗旬

Q:浜辺さんと北村さんにとっては主演作。意気込みやプレッシャーなどはありましたか?

北村:初主演映画ということもあり、もちろん撮影に入る前は責任やプレッシャーを感じていました。でもだからこそ、肩の力を抜いてみようと思ったんです。役どころとしても、あまり主演ということを意識しないで芝居をしようと思いました。最近はプロモーションをするようになり、改めて責任感、プレッシャーといったものを感じています。僕にとってこの作品は、監督、小栗さん、役柄……さまざまなものに運命的なめぐりあわせを感じている大切な作品です。試写で観た時は、僕自身が感極まってしまうほどだったので、自信を持ってこの映画のすばらしさを伝えていきたいと思っています。

浜辺:こんなにたくさんの豪華な方々のなかで主演をやらせていただくなんて、最初の頃は緊張ばかりしていました。でも、いざ撮影が始まってしまうと、桜良を演じる苦悩の方が上回りました。もう精一杯で主演ということは頭から離れていきました。だからこそ演技に集中できましたし、夢中になれたんだと思います。

Q:小栗さんは映画化が決まる前に原作を読んでいたそうですが、イメージ通りでしたか。

小栗:桜良ちゃん、すごくかわいかったですね。すばらしいかたちで“僕”と桜良ちゃんの実体が現われたと思いました。活字って、思い描いているキャラクターが読者それぞれ違うので、そこを改めて実像にするのはかなり難しい部分があると思います。とはいえ、コミックやアニメのように実像があるものを画にしなきゃならないのも、またそれはそれで制限があって大変なことなんですけど(笑)。

最終的には自分をどう超えられるか!

浜辺美波&北村匠海&北川景子&小栗旬

Q:内容にちなんで、誰かの何かがうらやましいな、自分に必要だなと思う部分はありますか?

北村:同じ世代なら、村上虹郎、新田真剣佑に対してはうらやましさがありますね。あの二人はそれぞれが存在感とかもし出すオーラがとんでもない。自分にはないものがあるから、ドラマ「仰げば尊し」で共演した時もそばで見ていておもしろかったです。彼らは同世代でもずば抜けて魅力的。僕はあまり誰かに対して、ライバル意識を持ったりしないので、1996~97年世代の仲間として、また一緒に仕事したいですね。

浜辺:私は同じ世代の女優さんの作品はどちらかというと気を付けて観ないようにしているんです。比べちゃうと、いい意味でも悪い意味でも自分が変わってしまうような気がして。運動神経がいい方が多いなと感じていて、スポーツが得意だったりするとお仕事でも武器になると思うのですが、私はそれがまるでないのでうらやましいばかりです。

北川:私は誰かをうらやむよりも自分でいいって思うようにしているし、むしろそうでなきゃいけない仕事だと思うんです。もちろん私も運動神経よくないですし、踊れないし、歌えないし、特技なんてないです。でも、それも含めて自分でいい。正直、自分と闘っていく仕事なんです。誰かと比べて、誰かを蹴落とすとか、この人を超えるとか、そういう次元ではなくて。難しい役柄にチャレンジしてくじけそうになっても、逃げ出したくなっても、自分と向き合って成長するしかない。常に自分と向き合っている仕事だから、人と比べることって意外とないのかもしれません。最終的には自分をどう超えられるかなんだと思います。

小栗:結局はそういうことなんだろうな。でも僕は、同世代のいい芝居を見ると「ちくしょう、悔しいな」って思っちゃうんです。いま一番、なりたいのはジェイソン・ステイサム。彼になりたいと思って、いまは生きています(笑)。


浜辺美波&北村匠海&北川景子&小栗旬

先輩を前に少し緊張気味の浜辺と北村の初々しいこと。そんな二人の気持ちをほぐそうと時折、冗談を交えながら答える余裕の小栗。そんな小栗に突っ込みを入れながら、みんなを温かく見守る北川の包容力。小栗や北川が制服を着て取材に応じていたのはいつの頃だったろうか。すっかり頼もしい存在になった二人は、劇中でも大人パートを担い、みずみずしい主演の二人を支え、ピュアなストーリーに深みを与えている。

映画『君の膵臓をたべたい』は7月28日より全国公開

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