『まともじゃないのは君も一緒』成田凌&清原果耶 単独インタビュー

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『まともじゃないのは君も一緒』成田凌&清原果耶 単独インタビュー

枠からちょっと飛び出すくらいでいい

取材・文:高山亜紀 写真:高野広美

いま最も熱い視線を浴びる成田凌清原果耶が初共演を果たした『まともじゃないのは君も一緒』。普通が分からない予備校講師の大野と、恋愛初心者のくせに知ったかぶりをする教え子の香住。あれやこれやと大野に恋愛指南するうちに、事態は思わぬ方向に。二人が織りなすちょっと普通じゃないラブストーリーや、畳みかけるような会話劇が見どころだが、二人は撮影初日から息がぴったり合っていたと振り返る。活躍が続くお互いの印象や、作品のテーマになっている「普通」という言葉への思いを語った。

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初共演で見えたもの

成田凌&清原果耶

Q:共演した印象を教えてください。

成田凌(以下、成田):先入観はなかったのですが、それでも周囲の方からは「清原さんはすごい」という話を聞いていて、どうすごいんだろうと楽しみでした。年齢について言うのは失礼かもしれませんが、撮影のとき清原さんは18歳くらい。僕とも10歳ほど年齢差があるのに、いろんなことを考えていらっしゃって、演技もすごい。噂通りの方だと思いました。自分の10代を振り返ってみると、比べ物にならないです(笑)。

清原果耶(以下、清原):私も先入観はなかったですが、いろんな作品で成田さんのことを拝見していたので、作品での役の印象が強かったです。実際にお会いしてみると、柔らかな物腰の方でした。すごくお洒落なので、ちょっととんがっている人というイメージがあったのですが(笑)、他愛もない話もしてくれる素敵な人です。すごく優しくしてもらって、ありがたかったです。

Q:会話劇が魅力ですが、関係をどう作っていったのでしょうか。

成田:本読みをしてリハーサルをしたのですが、最初からテンポ感は出来上がっていました。自分で言うのもなんですが、息ぴったりです(笑)。すぐにいい混ざり合い方ができました。安心して作品に臨めました。そういう気持ちってすごく大切なこと。撮影も順を追って進めていただいたのも大きかったです。

清原:リハーサルが1日あったことで、キャラクターとしての距離感をみんなで共有することができました。チューニングは既に合っていたので、撮影現場では各々がこれだと思ったものを持ち合うような感覚だったと思います。年齢差もありましたが、何でも言っちゃうような女の子の役なので、そこに壁は感じていませんでした。

相手の存在に助けられた役づくり

成田凌&清原果耶

Q:成田さん演じる大野は数学一筋で、コミュニケーション能力ゼロの予備校講師です。笑い方も特徴的ですが、どのように生まれたのでしょうか。

成田:台本のト書きに「変な笑い方」とあったので、どうしようかと考えていました。監督と話す機会があったときに「僕の友だちにはこういう人がいるんです」「無音で笑う人がいたら面白いですよね」などと提案したんです。本番までなかなか決まらず、笑いを取りにいくのはどうかと思うけれど、ちょうどいいところを見つけたい。本当に難しくて、3日くらい考えた気がします。本番で「はい、OK!」と言われても「本当に大丈夫ですか」と聞いたことを覚えています。よく見ていただいたら、毎回ちょっとずつ違うと気づいてもらえると思います。

清原:たしかに違いました。面白かったです。そんな声が出るの? そんなに肩が揺れる? と思っていました(笑)。一緒にいて、疑問がいっぱい浮かぶようなところが大野っぽくて好きです。

Q:台本を読んだ段階で、お互いのキャラクターはイメージできていましたか。

成田:会ってみないとわからないこともあると思っていて、それと大野は割と受け身なんです。基本的にアクションする方ではなくリアクションする側。だから、大野のことも香住と会わないとわからないと思っていました。ただ、相手がどうくるのかなという不安はあるので、対面するときがすごく待ち遠しかったです。清原さんがガンガンぶつかってきてくれて、助かりました。

清原:大野と香住が二人で広げていく世界観だったので、私一人でどうにかなるものではないと思いました。私自身はしっかり台本を読んで、香住のことだけ考えて撮影現場に行き、監督に微調整してもらいながら臨んでいました。

自分を持っている人に魅かれていく

成田凌&清原果耶

Q:演じた大野と香住についてはどう思いますか。

成田:大野は素直な人だなという印象です。純粋に「普通って何?」と考えられる人。確かに大野の質問って的を射ていますよね。みんなが当たり前に普通だと言うことに対して、なぜとちゃんと言えるのは、すごいことだと思います。

清原:香住は表面上の毒っ気がすごく強い女の子だなと思っていました。監督とも世の中を斜めに見ているような部分があるよね、と話していて。でもそれは表向きで、あくまでも知ったかぶり。わかったふりをしているのは全部を知らないから。彼女は繊細な部分もあわせ持っているので、両立がちゃんとできたらいいなと思いました。

Q:そんな香住は大野のどんなところに魅かれたんでしょう。

清原:純粋で真っすぐなところじゃないでしょうか。自分の好きなもの、大事にしたいことや考えをちゃんと持っている。一見変わった人に見えても香住が魅かれていくのは、自分にないものを持っている人だから。きっとそうだと思います。

成田:大野はコミュニケーション能力ゼロという設定ですが、よく見たら、すごくコミュニケーション能力を持った人だと思うんです。フットワークも軽くて香住が「来て」と言ったら、すぐ来てくれる。好奇心も旺盛で、いろんなことに興味がある。まさに清原さんが言った通り、世の中を斜めに見ている香住だからこそ、多くの人が認めない独特な大野に魅かれていく。僕も大野のことがすごく好きです。

「普通」って何?

成田凌&清原果耶

Q:この作品では「普通ってなんだろう」と考えさせられますね。

成田:この作品をやってから「普通は~」と言わないようにしようと思いました。普通はこうだと考えないことを大事にしたいな、と。そう思うことは簡単なことだし、安心もする。だけど、危険なことかもしれません。枠組みに囚われないようにしたいとも思って、何かの括りに属してしまえば、自然とそれに合った振る舞いをしなきゃいけないと考えてしまう。でも、やっぱり素直でありたいし、少しだけ好きに生きてみたい。「そうじゃなくてもいいじゃない?」と枠からちょっと飛び出すくらいでもいいんじゃないかと考えるようになりました。

清原:私はわりと「普通はこうだよ」と言われても「へえ、そうなの?」と言えるタイプなんです。もちろん常識は知っていなければいけないですが、世間に流れている普通や一般的という言葉に対しては、それが多数派の意見だとは思いこまないようにしています。役柄の影響ではなく、もともとそういう人間なんだと思います(笑)。

成田:やっぱり、さすがです。自分を信じて突き進んでほしいです。

Q:現在、成田さんは出演している連続テレビ小説「おちょやん」が放送中です。そして清原さんは次回作の「おかえりモネ」のヒロインを務めます。成田さんからアドバイスはありますか。

成田:ヒロインの重責はヒロインにしかわからないものだと思います。ただ、一人で背負いこまず、みんなの力を信じてほしいです。ふっと息をつける瞬間を見つけようとしても、自分一人ではどうにもならないこともあります。いま僕らは、ヒロインの杉咲花さんがストレスなくいられることを第一優先に、一丸となってやっています。きっと清原さんのときにも、共演者やスタッフさんがバックアップしてくれると思います。「大変でしょう?」とみんなに聞かれるだろうけど、清原さんなら大丈夫。余裕だと思いますよ。

清原:全然、余裕じゃないです(笑)。でも、確かに助けてくださる方や、ちゃんと見ていてくださる方は周りにいてくれるので、皆さんの力を借りて、なんとか撮影を乗り切りたいと思っています。

成田:朝ドラはあっという間に終わってしまうんです。もちろんうかうかはしないんだけど、自分で「うかうかしていたら終わっちゃうぞ」と心しています。もしかしたらやり残したことがあるんじゃないか、といった感じで、気づいたら終わってしまう(笑)。清原さんもぜひ、楽しみ切ってください。

清原:ありがとうございます。悔いが残らないようにしたいです。


成田凌&清原果耶

いつもながら落ち着いて、穏やかな印象の清原。ところが劇中では、エネルギーの塊のようなテンションで動き回って、次から次へとほとんど途切れさせることなく言葉を発し続ける。今回、それができたのも初共演とは思えぬ、成田への絶大な信頼感と彼の持つ包容力のおかげだろう。類いまれな才能と魅力を兼ね備えた二人が、役柄を通して「普通とは何か」を探り続けて、生まれた面白さ。もちろん、このユニークさは全然、普通じゃない。

映画『まともじゃないのは君も一緒』は3月19日より全国公開

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