見どころ:日本を代表する歌舞伎役者として名をはせ、2015年2月に亡くなった十代目坂東三津五郎の代表作。自身の襲名披露公演でも踊った舞踊劇で、2013年6月の歌舞伎座新開場こけら落としの模様を収録。花見を楽しむ歌人の喜撰法師がほれた女を口説いたり、弟子たちと踊りに興じて羽目を外す様子を描く。酒に女、遊びも好きな俗っぽい喜撰法師を楽しげに、軽妙に演じた三津五郎の至高の芸に酔いしれる。
あらすじ:春の陽気に包まれた京都・祇園、六歌仙の一人である喜撰法師(坂東三津五郎)は、茶くみ女のお梶の美しさに心を奪われる。早速口説き始めた喜撰法師だったが、お梶にあっさり振られてしまう。ほどなくして師匠を迎えにやって来た弟子の所化たちとにぎやかに舞いながら、自分の庵へと戻っていく。