見どころ:第80回アカデミー賞ドキュメンタリー映画賞(短編)に輝いた作品をベースにしたヒューマンドラマ。病で余命半年となって同性のパートナーに遺族年金を残そうとする女性が、それを認めていない法制度に立ち向かう。メガホンを取るのは、『キミに逢えたら!』などのピーター・ソレット。オスカー女優のジュリアン・ムーア、『JUNO/ジュノ』などのエレン・ペイジらが結集する。ジュリアンやエレンの力演、平等や権利の尊さを訴えたストーリーに胸が熱くなる。
あらすじ:ステイシー(エレン・ペイジ)という若い女性と出会った、ベテラン刑事のローレル(ジュリアン・ムーア)。年齢も環境も違うものの惹(ひ)かれ合う二人は、郊外の家を購入して一緒に生活することにする。幸せな日々を送っていたが、ローレルが病で余命半年だということが判明。遺族年金の受取人をステイシーにしようとする彼女だったが、同性のパートナーには法的にそれが認められなかった。病気が進行する中、ローレルは自分たちの権利を訴えて法制度の改正を実現するために立ち上がるが……。
なんてステキな俳優たちなのか。
『ブギーナイツ』以降、攻める手を緩めないジュリアン・ムーアと、
自身も同性愛者であることをカミングアウトしたエレン・ペイジがパートナーを演じている。
ハリウッドでもまだ同性愛への偏見はあるはず。
本作への出演は覚悟と主張があるからだと思うが、
さらにジュリアンの役は、末期ガンで余命いくばくもない設定だ。
痩せ衰えていく姿は胸が痛むが、最後まで気高さを失わない。
彼女の生き様がそのまま役に投影されているかのよう。
それにしても娯楽作を生み出す一方で、
社会性の強い作品にトップ俳優が出演しているハリウッドの豊かさに、嫉妬と羨望と抱かずにはいられない。
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