シネマトゥデイ

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エル ELLE
(C) 2015 SBS PRODUCTIONS - SBS FILMS- TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION - FRANCE 2 CINEMA - ENTRE CHIEN ET LOUP
英題:
ELLE
製作年:
2016年
製作国:
フランス/ドイツ/ベルギー
日本公開:
2017年8月25日
(TOHOシネマズ シャンテほか)
上映時間:
配給:
ギャガ
製作会社:
SBS PRODUCTIONS / TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION / FRANCE 2 CINEMA
カラー

見どころ:『ピアニスト』などのフランスの名女優イザベル・ユペールと『氷の微笑』などのポール・ヴァーホーヴェン監督が組んだ官能的なサイコスリラー。『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』の原作者フィリップ・ディジャンの小説を原作に、レイプ被害者の女性が犯人を捜しだそうとする姿を描く。『ミモザの島に消えた母』などのロラン・ラフィットや『愛されるために、ここにいる』などのアンヌ・コンシニらが共演。欲望や衝動によって周囲を巻き込んでいく主人公を熱演するイザベルに注目。

あらすじ:ゲーム会社の社長を務めるミシェル(イザベル・ユペール)はある日、自宅で覆面の男性に暴行されてしまう。ところがミシェルは警察に通報もせず、訪ねてきた息子ヴァンサン(ジョナ・ブロケ)に平然と応対する。翌日、いつも通りに出社したミシェルは、共同経営者で親友のアンナ(アンヌ・コンシニ)と新しいゲームのプレビューに出席する。

エル ELLE
(C) 2015 SBS PRODUCTIONS - SBS FILMS- TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION - FRANCE 2 CINEMA - ENTRE CHIEN ET LOUP

映画短評

  • なかざわひでゆき
    常識とモラルに挑戦するヴァ―ホーヴェン流女性賛歌
    ★★★★
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     社会通念的な常識やモラルからあえて逸脱し、型にはまらない人物造形やプロット構成で観客を確信犯的に困惑させるヴァ―ホーヴェン作品は、それゆえに賛否が大きく分かれがちだが、そういう意味で本作も極めて彼らしい映画だと言えよう。
     ネタバレを避けるために具体的な説明は省くが、本作に対する批判の多くは後半のヒロインの行動に集中している。ミソジニスト的な妄想だというのだ。しかし、果たしてそうだろうか?むしろ、これは怒りや悲しみを力に変えて人生を戦い抜いてきたヒロインが、レイプという直接的な暴力をきっかけに男の本質的な弱さを悟り、ようやく心の平安を取り戻す物語のようにも思える。ある種の女性賛歌なのだ。

  • 清水 節
    「ノーマル」に背を向けて人間の本質をえぐり出す
    ★★★★
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     プロットを一言で言い表すなら「レイプされた女性の復讐譚」。だが彼女は泣き喚かず、被害者意識を振りかざさず、何事もなかったかのように日常へと戻り、成すべき事を成す。屈折、変態、常軌を逸している――メディアに跋扈するモラルや、メジャー作品に蔓延する紋切型表現に浸かったノーマルな世界では、そんな言葉に押し込めるしかない。彼女は決して気丈なキャラなのではない。善悪や強弱といった尺度でしか測れない者には、ゲスの極みにしか映らないであろう欲望、性癖、行動原理。複雑面妖な人間の本質がここにある。イザベル・ユペールの知的な演技を得て、ハリウッドでは異端視されてきたヴァーホーヴェンの真の集大成が完成した。

  • くれい響
    キャラのクセがスゴいんじゃあ!
    ★★★★
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    さすがは『ルトガー・ハウアー/危険な愛』観て、女優を目指したイザベル・ユペール! 何気ない顔して、寿司喰らう姿から『ピアニスト』を超えてくる。しかも、触手モノ開発中のエロゲー会社のワンマン社長にして、“犯罪者の娘”のレッテルを貼られたメンヘラキャラ。当初予定したアメリカ人女優から総スカンされるのも納得なぐらい、クセがスゴい。ほかにも、若い男のエキス吸い取る現役な母などの女性陣に対し、マザコン息子やオタ部下など、男キャラが徹底的に軟弱に描かれる面白さ。かなり早い段階でオチが読めるため、サスペンスとしては弱いが、ブラックコメディとして観ると「やっぱ、バーホーベンだな!」と思わせる俗悪な仕上がりだ。

  • 山縣みどり
    ユペール様は歪んだ女が本当にお似合い!
    ★★★★★
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    冒頭のレイプ場面をはじめショッキングなシーンやセリフが多く、非凡をよしとするP・ヴァーホーヴェン監督の面目躍如。とはいえ自ら犯人探しに乗り出すヒロイン、ミシェルの復讐劇に終始せず、彼女がプライベートで抱えている問題が次々と噴出するのが妙味となっている。イザベル・ユペール演じるミシェルの周囲にいるダメ人間が織りなすドラマはかなりコミカルで、徐々に明らかになるヒロインの本性との対比も鮮やか。歪んだ女を演じさせたらユペール様の天下だな~。アブノーマルな性衝動に突き動かされる夫を持つ女性たちの心労、お察ししますというオチもフェミニストっぽくて好き。物語とはあまり関係ないけど、猫を飼うのが怖くなるかも。

  • 猿渡 由紀
    理屈はつけても、結局は男の妄想
    ★★★★★
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    アメリカの女優がみんな断ったという事実が、大胆さの証明みたいに語られているが、大胆で複雑な役は、むしろみんなやりたがる。彼女らが断ったのは、同じ女性として、共感ポイントとリアリティを見つけられなかったからなのではないか。主人公の暗い過去だのいろいろ出してきて、彼女の行動や心理を正当化しようするけれども、結局は、すけべ男の妄想映画。これは、性の解放とか女性のエンパワメントとか、そういうものとは何の関係もない。もちろんイザベル・ユペールは優れた女優で、今作での演技が過去よりとくに良いとは思わないものの、これでついに初のオスカー候補入りを果たしたことは祝福する。

  • 平沢 薫
    歪んでいても、大丈夫
    ★★★★★
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     歪んでいても、イタくない。本作のヒロインがそれを体現してくれる。
     ヒロインは、かなり常軌を逸した行動をする人物で、硬く厚い殻で徹底防御し、無慈悲に敵を攻撃をするのだが、それでいて美しく、仕事は有能で、親友も元夫も愛人もいて、娘は普通に育って孫も生まれる。歪んでいても大丈夫、普通の生活は送れると示してくれるのだ。途中で主人公の過去が描かれて、彼女の歪みが生き延びるためのものだと推測される。歪んでも、生き延びること。そうすれば大丈夫なこともある。
     そんな人物像に説得力があるのは、イザベル・ユペールが演じているから。彼女が演じる主人公が、怖ろしく美しく魅力的だ。

予告編・動画

映画『エル ELLE』WEB限定予告編
斎藤工&板谷由夏が『ワンダーウーマン』など8月下旬のイチオシ新作映画を「はみだし映画工房」で激論!

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  • 「ELLE」 from ここなつ映画レビュー (2017年9月21日 12時33分)
    イザベル・ユペールが凄い。どう凄いかというと、どうもこうもなく凄い。それでは身も蓋も無いのでこう言おう。強い女…だがしかし常に芯の部分では孤独にしか生きられなかった、強い女の業の表現が絶妙である。壮絶な過去を持ち、ほろ苦い結婚生活を経て、今は独り身。ゲーム会社の社長を務めるやり手の女。だが敵も多い。そんな彼女がある日、自宅で暴漢に襲われる…。セクシャル・サスペンス?どの分野に位置付けるべきかは判らないけれど。フランス人ってみんなこんな?アモーレの国だから?いや、アモーレはイタリア語である。同じラテン系でも情 ...[外部サイトの続きを読む]
  • 「エル ELLE」見てきました from Elwood覚書(ブログ版) (2017年9月12日 0時22分)
    見たい映画の優先度でそれほど高くはなかったのですが、場所と時間のタイミングが合ったので見に行ったのですが…残念ながら個人的には残念な映画でした。映画紹介サイトなどのユーザー評価は結構高いのですが、私も浅い見識で評するなら「フランス映画の悪いところだけ… ...[外部サイトの続きを読む]
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    映画『エル ELLE』は、久々のポール・バーホーヴェン監督作。でも現在79歳の人 ...[外部サイトの続きを読む]
  • エル ELLE/ELLE from 我想一個人映画美的女人blog (2017年9月11日 0時40分)
    楽しみにしてた「氷の微笑」「ブラックブック」のポール・ヴァーホーヴェン監督最新作 公開初日に観てたのにレビュー今頃。 「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」の原作者フィリップ・ディジャンの同名サスペンス小説を、イザベル・ユペールを迎えて映画化。 アカデ... ...[外部サイトの続きを読む]
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    (原題:ELLE)物足りない出来だ。監督がポール・ヴァーホーヴェンだから、もっとエゲツなく、もっとセンセーショナルに盛り上げて然るべきだったが、彼もトシを取って丸くなったのか切れ味不足で退屈至極な展開に終始。期待していた“変態度”が低すぎて話にならない(... ...[外部サイトの続きを読む]
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