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濱口竜介監督最新作『急に具合が悪くなる』の製作が決定 主演にヴィルジニー・エフィラ&岡本多緒

『急に具合が悪くなる』濱口竜介監督、ヴィルジニー・エフィラ、岡本多緒
『急に具合が悪くなる』濱口竜介監督、ヴィルジニー・エフィラ、岡本多緒

 映画『ドライブ・マイ・カー』でアカデミー賞国際長編映画賞およびカンヌ国際映画祭脚本賞、『悪は存在しない』でベネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞した、濱口竜介監督の最新作『急に具合が悪くなる』の製作が決定した。公開は2026年を予定している。

【動画】『ドライブ・マイ・カー』三浦透子インタビュー「運転に人柄が集約される」

 フランス、日本、ドイツ、ベルギーの国際共同制作となる本作の原作は、がんの転移を経験しながら生き抜く哲学者と、臨床現場の調査を積み重ねた人類学者が、20年の学問キャリアと互いの人生を賭けて交わした20通の往復書簡「急に具合が悪くなる」(宮野真生子磯野真穂著/晶文社)。フランスの介護施設の施設長・マリー=ルーと、がん闘病中の日本の劇演出家・真理の出会いと交流を描く。

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 主演にフランス映画界最高の栄誉であるセザール賞主演女優賞に輝き、ポール・ヴァーホーヴェン監督作『ベネデッタ』(2022)、『エル ELLE』(2016)などに出演するヴィルジニー・エフィラ。さらに、モデル・TAOとして世界で活躍し、『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)などハリウッド作品を中心に国内外の話題作に出演する岡本多緒を迎え、ふたりの女性の心の交流と世界に対峙するさまを描き出す。

 現在、濱口監督はパリで撮影の準備中。「今夏、最高のキャスト・スタッフと撮影する映画『急に具合が悪くなる』が、原作の引いたラインを更に延ばしていくものとなるよう、自分にできることは何でもやるつもりでいます。どうぞ、ご期待ください」とコメントしている。(編集部・入倉功一)

濱口竜介監督コメント全文

宮野真生子さん、磯野真穂さんの著作「急に具合が悪くなる」の映画化をここに発表できることを、とても嬉しく思います。原作者のお二人にも、この場を借りて、心よりの御礼をお伝えしたく思います。

今はパリで撮影の準備をしております。約4年前にオフィス・シロウズの松田広子プロデューサーからこの本を映画原作として提案されてから、ずいぶん長い時間を経ました。お二人の往復書簡から成るこの本を初めて読んだときの感覚は「心を強く動かされた」という言葉では足りません。往復書簡という形式、しかも二人の学者の全キャリアと魂を賭けたような議論に対していったいどう取り組んだらよいかは、まったく見当はつきませんでしたが「映画にしたい」という火が心に灯ったような感覚がありました。その灯火に導かれて、随分と遠くまで来てしまったように思います。

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映画『急に具合が悪くなる』はフランスの介護施設のディレクター・マリー=ルーと、がんを患う日本の劇演出家・真理の間にとある偶然から生じた、出会いと交流を描く物語になります。どうしてこうなったのか、短くは決して説明できないというのが正直なところです。ここまでの曲がりくねった歩みを要約することは不可能に思えます。なので、自分を導いてくれた原作の一節を書きつけることにします。

「関係性を作り上げるとは、握手をして立ち止まることでも、受け止めることでもなく、運動の中でラインを描き続けながら、共に世界を通り抜け、その動きの中で、互いにとって心地よい言葉や身振りを見つけ出し、それを踏み跡として、次の一歩を踏み出してゆく。そういう知覚の伴った運動なのではないでしょうか。」

マリー=ルーをヴィルジニー・エフィラさんが、真理を岡本多緒さんが演じることになります。お仕事を以前から存じてはいたものの、まさかこうしてご一緒できる機会があるとは思っていなかったお二人なので、とても興奮しています。今夏、最高のキャスト・スタッフと撮影する映画『急に具合が悪くなる』が、原作の引いたラインを更に延ばしていくものとなるよう、自分にできることは何でもやるつもりでいます。どうぞ、ご期待ください。

『ドライブ・マイ・カー』三浦透子インタビュー「運転に人柄が集約される」 » 動画の詳細
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