ボゴタ:彷徨いの地 (2024):映画短評
ボゴタ:彷徨いの地 (2024)
度胸と暴力でのし上がっていく移民の若者を描く
IMF危機ですべてを失った家族とともに南米コロンビアへ移民した若者をソン・ジュンギが演じる。密輸によって生計を立てている韓国人コミュニティを舞台に、カネと利権をめぐって嫉妬と裏切りが渦巻く中、主人公が度胸と暴力でのし上がっていく様は往時の東映ヤクザ映画とよく似ている。ただ、主人公が何を大切にしているのか、何を望んでいるかが描かれないため、今一つのめりこむことができなかった。韓国とコロンビアは長い交流の歴史があるそうだが、そのわりにコロンビア人の描かれ方が悪すぎるのも気になる。18歳の頃まで演じてしまうソン・ジュンギの肌ツルツル感には驚かされた。
この短評にはネタバレを含んでいます