「ハリポタ」原作者のJ・K・ローリングさん、16年間連れ添ったエージェントと決別
映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』の公開を直前に控え、原作者のJ・K・ローリングさんが長年仕事をしてきた書籍エージェントを離れる決断をした。
J・K・ローリング原作映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』場面写真
書籍エージェントのクリストファー・リトル氏は、16年間にわたりローリングさんのエージェントを務め、無名のシングルマザーだったローリングさんが大ベストセラー作家へ成長するのを見守ってきた人物。しかしここにきて、ローリングさんはリトル氏のビジネス・パートナーでもあるニール・ブレア氏が新たに立ち上げたエージェントへ乗り換えることに。ローリングさんは6月に読者参加型のウェブ・サービス「Pottermore.com」を立ち上げることを発表したばかりだが、このサイトでもすでにブレア氏と仕事を始めているという。
テレグラフ紙(電子版)によると、リトル氏の弁護士は、「リトル氏はローリング氏と16年も前からともに働いてきました。彼はローリング氏の秀でた才能を尊敬しており、ここまでの間、彼の役割を果たしてきたことを誇りに思っています。しかし今回の知らせを受け、非常に落胆し、驚いています。法的措置を取ることを考え、これ以上のコメントは控えます」と語っている。一方、ローリングさんやブレア氏側からは、リトル氏との関係解消の理由について詳しい説明は出されていない。
ローリングさんは、まだ無名の頃に故郷エジンバラの図書館で書籍エージェントのリストを調べていたさい、「クリストファー・リトル」という名前が子ども向けの本に出てくるキャラクターのような名前だったことからリトル氏に決めたという。リトル氏は「ハリポタ」シリーズの大成功を影で支えた一方で、このシリーズによって得た報酬も莫大で、ローリングさんとの間に見えない確執が生まれていたのかもしれない。(竹内エミコ)