映画『ハリー・ポッター』最後の監督デヴィッド・イェーツを直撃!最後の最後に込めた思い語る

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『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』のデヴイビット・イエーツ監督

 2001年にすでに大ベストセラーとなっていたJ.K.ローリングの原作「ハリー・ポッターと賢者の石」が映画化され、劇場でも大ヒットを遂げてから約10年、数えること8作目でとうとう大団円を迎える映画『ハリー・ポッター』シリーズ。4作目『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 』から『ハリー・ポッターと謎のプリンス』『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』と監督し、最後に『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』を見事な構成力で最終話として完成させたデヴィッド・イェーツ監督に『ハリー・ポッター』の映像の最後に込めた思いを聞いた。(なお、監督の話はストーリーのクライマックスに触れる部分もあるので、原作を読んでいない方はご了承の上お読みください)

映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』最後の予告編

Q:シリーズで初めての前編・後編に分かれた作品でしたが、あえて二つに分けた理由と、一つの話を二つに分けるときに意識したことはなんでしょう?

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A:(デヴィッド・イェーツ)話を二つに分けるにあたって、まず気をつけないといけないと思ったのは、原作のディテールをなるべく入れていくということですね。最初に『ハリー・ポッター』を手掛けたのはクリス・コロンバスでしたが、(『ハリー・ポッターと賢者の石』『ハリー・ポッターと秘密の部屋』『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』)原作からあれが抜けている、これが抜けているとファンからの意見が多くて、コロンバス監督も最後までできるだけ多くの要素を入れていたと思います。同じように今回も気をつけましたね。そうなると、とてもじゃないけど1本に収まらないので二つに分けることにしたんです。分けるにあたって、PART1とPART2は異なる体験でないといけないと思いました。今までもそうなんですね、1作目とその後に続く作品はちょっとトーンが違っていたり、監督も違うので当然そうなんですけれども、雰囲気を変えることを意識しました。1作目は非常にヨーロッパテイストなんですね。ゆったりとしていて非常にダークで不気味になっているということと、このキャラクターたちはもう魔法の世界にはいないので3人のロードムービーになっているんです。2作目ではまたホグワーツに戻るので、魔法の世界が戻ってきたという雰囲気になっています。ドラゴンが出てきたり、クモが出てきたり戦闘シーンがあったりするので非常にドラマチックなシリーズ超大作になっているといった感じです。

Q:原作では、後編にあたる部分は話の収束に向けて急激に加速しすごいスピードで駆け抜けていきますが、映像化するときに大変ではなかったですか?

A:ドラゴンが解き放たれたりだとか、戦闘シーンが多かったりだとか、観る分にはすごく楽しいんですが、映像化するにあたっての撮影はやはり大変でした。細かく振付けをしていかなければいけないし、監督として違う才能を使わなければいけないということです。僕自身はキャラクター同士の化学反応を撮るのが好きなので、こういった戦闘シーンばかりとなると実は撮るのが大変なんです。たとえばエキストラが数百人いたりだとか夜のシーンが多かったりだとか技術的な問題があったり、撮影もすごく時間がかかるので……楽しかったというよりも大変でしたね。撮影は大変だったんですが、編集の段階になると楽しくなってきましたけどね(笑)。いずれにしても非常に細部まで気を使わなければいけなかったので少し大変でした。

Q:今までになかったような展開がいくつもありますが、その中でも特に苦労した部分は?

A:僕が今まで手掛けた4作品の中で一番難しかったのは、ロンとハーマイオニーとダニエルの3人が金庫の中に秘宝を見つけに行って爆発するシーンの撮影が本当に大変でした。撮影するスペースが本当になくて、カメラがなかなか入らないということと、秘宝自体が膨張していくというシーンなので、その様子を撮影するために下の板を水ポンプで押し上げる撮影手法を使ってそれにCGを加えたのですが、それが結構大変でした。また、役者たちも滝を潜った後だったのでずっと濡れていないといけないんですよね。これはプランに数か月掛かって、実際の撮影にも数週間掛かりました。メインユニットとセカンドユニットの両方を使っての撮影で、最後はドラゴンに乗って3人が脱出していくシーンでもアニマトロニクスを使わなければいけなかったりだとか、とにかく技術的に大変でした。

Q:原作になかったり、原作であったことを別のタイミングで登場させるときにどういったことを意識しているのですか?

A:一番意識したのはなるべく原作に忠実であろうとしました。だから2作品になったのですが、それ以外にやはり原作に忠実でありながらも映画のペースが失速しないように意識しました。割と原作は脱線したり小話がでてきたり劇中劇が出てきたりだとかしていたので、なるべく削ってペースを維持しました。小話もどうしても入れなければならない場合は、映画というフォルムに沿うように形を変えて出しました。たとえば、ハーマイオニーとハリー(もしくはロン)がダンスをするシーンがありましたよね、あれは原作の中で何シーンかで二人の関係が描かれるわけですけれども、それではとても映画ではもたないのでこのダンスのシーンで2人の複雑な関係をうまく表現するように工夫しました。

Q:ハリーとヴォルデモートの決着を映像にするときに一番強調したかったことはなんですか?

A:(この部分は物語の終盤に触れています。ネタバレも含みますのでご了承の上お読みください)原作と比較して一番意識したところは、ヴォルデモートとハリーの最終決着をもっともっと至近距離で描くということでしたね。どういうシーンになるかというと、学校が完全にやられてしまって廃墟となっている非常に黙示録的な背景をバックに二人の最終対決を描きました。そういう中でもシリーズの最初からあった2人の間の絆(きずな)があったんですね。二人いてようやく成り立つという。これはハリーが分霊箱を一つ持っており自分の中にヴォルデモートがいたという状態だったので、敵がいて主人公がいるという構図になっていました。なので二人を融合させたかったんです。最後のシーンでハリーがヴォルデモートを引きずりおろして二人で崖の下の方へ落ちていくシーンがあったんですけど、落ちていく最中で二人が一瞬だけ融合するんです。この2人の絆(きずな)に気を付けて描きました。そして、なによりも待ちに待った最終対決なので、「待った甲斐があった」と言って欲しいのでそこは精いっぱい力を入れて作ったつもりです。(編集部・下村麻美)

映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』は7月15日より丸の内ピカデリーほか全国公開(3D/2D)

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