なぜ秋葉原殺傷事件を映画のモチーフにしたのか? 廣木監督が胸中明かす…

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映画の制作意図を複雑な思いと共に明かした廣木隆一監督

 24日、渋谷ユーロスペースにて、秋葉原殺傷事件をモチーフにした映画『RIVER』のトークショーが行われ、廣木隆一監督と社会学者で映画評論家の宮台真司氏が出席。事件から3年余りが経過し、なぜ映画のモチーフにしたのかということについて、廣木監督が胸の内を明かした。

映画『RIVER』写真ギャラリー

 2008年6月に秋葉原で起こった無差別殺傷事件。7人が死亡し、10人が負傷したという日中の惨劇は、当時多くの人に深い衝撃を与えたが、宮台氏は「大方の人が予想していたことと加害者の動機が違っていたことからわかるように、現実に起こった事件や出来事を取り込むことは危険。下手に扱うと『あざとい奴』ということになる」と廣木監督のチャレンジの意味を問う。

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 すると廣木監督は「当時、通り魔事件が多いなと感じていて、その中でも秋葉原という街で起きたあの事件と、街自体の持つエネルギーとの関連性があるのかという部分に注目しました」と胸の内を明かす。しかし「撮り始めると、そこには何もなかった。街も人もすごく平坦で引っかかってこなかった」と人だけでなく「街」の喪失感をも描き出す結果となったという。

 一方、喪失と共にもう一つのテーマとなっている「再生」について、後半部分で震災をテーマにしたパートがあるが「(震災後)何も変わっていない秋葉原の街と、変わってしまった被災地という部分が対比になってしまった」と語る廣木監督。「本当はスパッと対比するのではなく、もっとギクシャクした部分が描かれれば良かったんだけど……」と映像に含まれた場所である街と、時間である故郷との対比が物語の本質であることを強調していた。

 本作は、秋葉原で起こった通り魔事件で恋人を失った主人公のひかり(蓮佛美沙子)が現場を訪れ、さまざまな事情を抱えた人々との交流することによって、新たな第一歩を踏み出そうとする姿を描いた物語。(磯部正和)

映画『RIVER』はユーロスペースほか公開中

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