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元オウム真理教幹部と逃亡生活を支え続けた女性の愛をモチーフした映画で劇場満席

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木村文洋監督、前川麻子
木村文洋監督、前川麻子

 1日、元オウム真理教幹部・平田信被告とその逃亡生活を支え続けた斎藤明美被告の愛をモチーフした映画『愛のゆくえ(仮)』の初日舞台あいさつが都内にて行われ、前川麻子木村文洋監督が登壇した。この日、予定されていた平田信被告役寺十吾の登壇はなかった。劇団「tsumazuki noishi」所属の寺十は逃亡者を演じ、その男を支える女には映画『家族ゲーム』でスクリーンデビューを果たし、劇団「アンファン・テリブル」などを主催する前川がふんしている。

映画『愛のゆくえ(仮)』場面写真

 本作では、オウム真理教による地下鉄サリン事件を題材に、いつか終わりが訪れることを予感しながら愛し合う男女の姿が描かれる。夜9時と遅いスタートにもかかわらず、席はほぼ満席状態で、関心の高さがうかがえる。

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 木村監督は「何回やっても緊張します」観客を前に、がちがちになりながらも「『へばの』公開から4年がたち、何を撮っていいか分からない状態でしたが、平田が出頭したときに『東日本大震災にショックを受けた』という理由を知り、その動機に惹きつけられた」と映画化を決意した理由を明かした。

 一方、主演と脚本を務めた前川は、平田出頭のニュースで、日本全国を転々と潜伏していたことを知り、「大変なことだなあ」と思ったものの、すぐに脚本を書き始め、4時間くらいで書き上げたことを明かした。そして、「スキャンダラスなドキュメンタリー映画ではなく、地味な映画です。しょぼしょぼの中年男女がしょぼしょぼ暮らしているという部分が切り取られています。ご覧になってしょぼい気持ちになって帰ってください」と自虐的なメッセージを客席に送った。監督は「逃亡者を支え続ける女性を演じた前川さんの、女性への共感の強さを男の目線を投影して撮っていった」と自信のコメント。平田の出頭前夜を描き、長年逃亡生活を続けた男女の心の機微を映し出す。本作は、第25回東京国際映画祭の日本映画・ある視点部門で公式上映され、さまざまな話題をよんだ。(福住佐知子)

映画『愛のゆくえ(仮)』はポレポレ東中野にて公開中

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