サンダンス映画祭W受賞『フルートベール駅で』主演俳優、無抵抗で警官に射殺された実在した人物の家族の無念と向き合う

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(左から)マイケル・B・ジョーダン、メロニー・ディアス

 昨年のサンダンス映画祭審査員賞と観客賞をダブル受賞した新作『フルートベール駅で』について、主演俳優のマイケル・B・ジョーダンメロニー・ディアスが語った。

 同作は、2009年の元旦にカリフォルニア州オークランドの地下鉄内のけんかで警官たちに取り押さえられ、無抵抗のまま警官に射殺された黒人オスカー・グラント(マイケル)が、恋人ソフィーナ(メロニー)と娘タチアナ、そして彼の仲間たちと最後に過ごした1日を描いた秀作。映画『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』のオクタヴィア・スペンサーがオスカーの母親役に挑戦、監督は若手のライアン・クーグラーがメガホンを取った。

 カップルを演じるための準備について、「僕がメロニーにチキンマサラを作ってあげたり、ジョークを言い合ったり、バスケの試合を一緒に観戦したりした。オスカーとソフィーナがベストフレンドだったように、僕らも撮影前に共に時間を過ごしたんだ。でも実際には、オスカーとソフィーナは衝突することもあって、演じるのは難しかったが、事前にメロニーと過ごしたことで、自然な関係で演じられたと思う」とマイケルは語った。

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 初監督に挑戦したライアン・クーグラーとのタッグについて、メロニーは「脚本を読んで、熟考せずにすぐに引き受けたの。その後、ライアンとSkypeで話したわ。彼と仕事をしてみて、とても初監督とは思えなかった。実年齢よりも精神的に成熟していて、いろいろな体験もしてきたように思えた。彼のように情熱を持った人とタッグを組めて良かったわ」と満足げに語った。

 オスカーの家族に会ったことについて、マイケルは 「最初は僕もぎこちなくて、少しためらっていた。あの事件は、彼らにとっていまだに鮮明で、僕がもし家族だったら、何も終わっていない気がすると思う。最初に、オスカーの母親ワンダと数回話し、それからソフィーナに、オスカーとの関係やお互いどう接していたかを聞いた。彼女はオスカーと公園に行ったり、バーベキューを頼んだり、ドミノで遊んだことなども話してくれた。最終的に彼らは、僕がテレビドラマ『THE WIRE/ザ・ワイヤー』に出演していたため、オスカーを演じることを受け入れてくれたと思う」と明かした。

 映画は、悲惨な事件の警察の対応を問題提起する映画ではなく、家族愛を通して人のつながりの大切さを痛烈に訴えかけてくる。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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