脚本家が明かす米版『オールド・ボーイ』の製作上の困難とは?

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脚本家マーク・プロトセヴィッチ

 スパイク・リー監督が手掛けた米国版『オールド・ボーイ』について、脚本家マーク・プロトセヴィッチが語った。

米版『オールド・ボーイ』フォトギャラリー

 同作の舞台は、1993年のアメリカ。広告代理店に勤めるジョー(ジョシュ・ブローリン)は、泥酔し街を放浪していた際に何者かに拉致され、理由もわからぬまま20年間も監禁されるが、その間に妻殺しの汚名を着せられたジョーは、突如解放されると、自分を陥れた張本人を突き止めて復讐を果たそうとする。

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 参加当初は製作陣が違ったそうだ。「僕が5年前に関わった当初はスピルバーグ監督、ウィル・スミスのチームが手掛ける予定だった。しばらくの間、その二人が今作を手掛ける予定だったが、彼ら二人とも企画から外れたんだ。その時すでに僕は35ページのトリートメント(物語の概要を記したもの)を書き、個人的にかなりの時間を費やしたため、プロデューサーに、もし今作の製作を続行するならば、このまま関わりたいと告げた。それから1年半掛けて脚本を何度も改稿した後、スパイク監督、ジョシュの主演が決まった」と製作の経緯を語った。

 脚本の具体的な構成について「執筆前にオリジナルの映画は数回観たが、土屋ガロンと嶺岸信明の漫画『ルーズ戦記 オールド・ボーイ』は読んでいなかったから、あえて原作に回帰するために漫画も読んだ。原作は素晴らしい作品で、オリジナル映画とは異なっていた。でも、漫画ではバーを経営する男が主人公の友人として描かれるが、今作ではマイケル・インペリオリ演じるチャッキー役がそうで、主人公が解放されてバーに最初に向かうのも同じ設定だ。さらに元教師が主人公と関わっていく漫画のアイデアも好きで、それが今作ではリンダ・エモンド演じるエドウィナ役となった。ただ、僕は観客がこれまで『オールド・ボーイ』を鑑賞していなくても、楽しめる脚本にしたつもりだ」と明かした。

 マークが今作で描きたかったことは「(主人公を含め)人間性の基盤にあるものは、苦痛を乗り越えようとする試みにあり、それは身体的な苦痛ではなく、人生の中で直面する困難なことに取り組む精神的なものだ。ある人はドラッグや酒、またある人はエクササイズ、セラピーなどをしながら苦痛を取り除いていくが、僕はそんなやり方を通して人の真髄に迫っていきたかった」と答えた。

 映画は、オリジナル作品を尊重しながら、米国版独自のアプローチをした試みを評価したい。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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