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北川景子、“恩師”森田芳光監督オマージュ作でヒロイン

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ヒロインを務める北川景子と故・森田芳光監督
ヒロインを務める北川景子と故・森田芳光監督

 女優の北川景子が、2011年12月に急逝した森田芳光監督のデビュー作『の・ようなもの』のその後を描く映画『の・ようなもの のようなもの』(仮題)で、ヒロインを務めることが明らかになった。

 森田監督の遺作となった『僕達急行 A列車で行こう』で主演を務めた松山ケンイチが主演、『の・ようなもの』から森田作品の助監督や監督補を多数務めてきた杉山泰一監督がメガホンを取り、製作されることが発表されていた本作。ヒロインに決定した北川も森田監督の『間宮兄弟』でスクリーンデビューして以来、森田作品への参加を熱望し、『サウスバウンド』や『わたし出すわ』に出演するなど、監督とゆかりのある女優の一人だ。

 『間宮兄弟』のクランクアップ時に監督から「女優を辞めないでくださいね」と声を掛けられたという北川は、「これまで辞めようかなと思った時もあったんですけど、その一言が最後の勇気になって、辞めずに続けられているので、その言葉がすごく胸に残っています。映像にこだわってやってこられたのは森田さんのおかげだと思っています」と“恩師”への知られざる思いを語る。

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 さらに今回の決定には「そうそうたる面々の女優さんが森田さんとご一緒されている中で、今回松山さんの相手役にと言っていただけたのは、ラッキーでしかないというか、自分で良かったのかなというのはちょっと思いますけど、うれしかったです」と心境を明かし、「(森田監督が)亡くなった時は心が折れそうになったんですけど、悲しんでいるだけではよくないですから、森田さんのやってきたことを継承できるように、松山さんも含め、われわれで頑張っていきたいと思っています」と意気込んだ。

 本作には他にも、前作に出演していた伊藤克信尾藤イサオでんでんが同じ役で登場し、脚本を森田組助監督出身の堀口正樹が手掛けるなど、森田監督を慕うキャストやスタッフが集結。杉山監督と堀口は脚本を作りあげる上で、主人公・志ん田(しんでん)には『僕達急行 A列車で行こう』で松山が演じた小町圭のイメージを、ヒロイン・夕美には『間宮兄弟』で北川が演じた同名の役柄・夕美のイメージを重ね合わせたといい、杉山監督は「撮影を終えて今、改めてこの作品は森田監督の残してくれた遺産で出来上がっていると感じています」と語っている。

 映画『の・ようなもの のようなもの』(仮題)は2015年全国公開。現代の東京を舞台に、落語家一門に入門した志ん田(松山)が、師匠の志ん米(尾藤)から以前この一門に在籍していた志ん魚(伊藤)を探すよう頼まれ、師匠の弟弟子・志ん水(でんでん)や、かつての門下生たちを訪ねに行くさまを描く。(編集部・中山雄一朗)

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