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「しんちゃん」なければ双葉社はもうなかった?「新クレしん」出すまで葛藤も

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臼井儀人氏による「クレヨンしんちゃん」原稿 - (C)臼井儀人/双葉社

 現在公開中の『映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ』で劇場版25作目を迎えた「クレヨンしんちゃん」。原作漫画の発行元・双葉社のクレヨンしんちゃん編集室編集室長の鈴木健介氏は、「うちは『しんちゃん』なかったら、もうないかもしれないですからね(笑)」と明かす。

【画像】原作者・臼井儀人氏による「クレヨンしんちゃん」生原稿(計3枚)

 「やっぱり『双葉社といえば……』と皆さまに思っていただけているので、作品として、キャラクターとして本当に大事にしていかなきゃいけない作品だと思っています。30年・40年とキャラクターとして生きていけるようにしなきゃいけないと」と話す鈴木氏。だが「クレヨンしんちゃん」は1話もしくは数話完結のギャグ漫画。一つの結末へと向かっていくストーリー重視の物語より、連載が続けば続くほど豊富なネタが求められる。原作者の臼井儀人氏も、「乾いた雑巾をしぼるような感じでネタを出している」と語っていたという。

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 そんな臼井氏との思い出を「臼井先生は本当にすごく、いろんなところにアンテナを張っている方だった」と振り返った鈴木氏。「温泉に入ってから、焼肉屋で打ち合わせをするっていうのが何年か続いていて。僕らもいつもネタを考えて来るんですよ。でもほぼ採用されたことはなかったですけどね」とも楽しそうに語る。

鈴木健介氏

 そして「しんちゃん」を臼井氏と作り続けてきた双葉社だったが、2009年、臼井氏は不慮の事故によって帰らぬ人となった。「しんちゃん」の行方に、双葉社は揺れた。そして2010年、「しんちゃん」スタッフによって、「新クレヨンしんちゃん」の連載が開始された。「続けるべきか、やめた方が良いのではと思った時もありました。社内でもいろいろ話をして、臼井さんのご家族に相談しに行ったときに、『こういう形だったら』ということで許しをいただくことができたので今があります。始めるときにはいろんな意見もありましたし、『本当にいいのかな?』と僕自身も考えたことではあります。ただ実際にやってみて、『新クレヨンしんちゃん』に対して、始める前から批判的な意見よりも圧倒的に応援していますという意見の方がずっと多かった。ファンの方から『やってほしい』とたくさんの声をいただいて。だから始められた」。

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 ただそれも、長年臼井氏と共に「しんちゃん」を作り続けてきたメンバーがいたからこそ。鈴木氏は「『しんのすけだったらどうするか』ということがちゃんとわかっているスタッフがやっていることは大きいと思います。今のメンバーじゃなかったら、たぶんできなかったと思いますし、今後スタッフが変わることになったら、続けられるかどうかは疑問です」と言う。

 「今は『新クレヨンしんちゃん』を始めて6、7年経ちますけど、続けられて良かったと思っています」と笑みを浮かべた鈴木氏。臼井氏の漫画の描き方は、今でもさまざまなところで息づいているようだ。(編集部・井本早紀)

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