『ラ・ラ・ランド』監督も!映画界の“ミレニアル世代”って?

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(左から)チャゼル、ドラン、カサノバ - Michael Kovac / Getty Images for Moet & Chandon、Stuart C. Wilson / Getty Images for BFI、Spanish Screening

 ここ数年で映画界に新たな才能が芽吹いている。『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル(32)はアカデミー賞監督賞を史上最年少で受賞、『たかが世界の終わり』のグザヴィエ・ドラン(28)はカンヌ国際映画祭で次点グランプリを受賞。そしてスペインでは、26歳という若さにして異色の長編映画『あなたに触らせて』(英題:Skins)を完成させたエドゥアルド・カサノバが脚光を浴びている。新たな世代の頭角といえばそれまでだが、彼らはいわゆる“ミレニアル世代”にあてはまる。一体、映画界における“ミレニアル世代”とは何なのか、カサノバ本人がスペイン・マラガ映画祭で語った。(編集部・石神恵美子)

美青年!エドゥアルド・カサノバ【写真】

 ミレニアル世代とは、1980年代から1990年代に生まれ、インターネットを当たり前につかいこなせるために“デジタルネイティブ”とも言われる世代だ。さらには、SNSを通じて、いつでもどこでもつながることができたり、自らを他者にアピールするといったコミュニケーションに慣れている彼らは、従来の世代とは違った価値観を持っているとされている。

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 「世代の変化だと思う。大昔に恐竜の絶滅があり、人類がその後に繁栄した。世界は常にそのように動いていると思う」と切り出すカサノバは、「一般的な世代交代が起きているんじゃないかな。新しい監督がたくさん活躍しているのは、新しいプロデューサーが活躍し始めているからだと思う。僕の映画のプロデューサー、カロリーナ・バングはとても若い。31歳だ。ほかにも、この映画祭には若い20代のプロデューサーが参加していたりするのを知っている。これはスペインだけじゃなく、世界的に起こっている。脚本家、プロデューサー、そして観客も。それはごく自然なことだと思う。本当の変化というのは、アメリカでトランプが勝利したようなことを指すよ」とジョークを交えつつ、近年の若手監督の台頭はあくまでの自然な流れであると主張する。

 「それに映画をつくるのが断然簡単になっている。携帯電話で映画が撮れる時代だ。若い世代にとってテクノロジーを利用するのは楽だ。若者のほうが使い方をよく知っている」。そんなカサノバの言葉を聞いて、『ラ・ラ・ランド』のオープニングシーンの撮影準備でチャゼルがiPhoneを用いていたことを思い出した。ミレニアル世代の監督にとって、最大の武器はまさにテクノロジーなのだろう。

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マイワールドが炸裂!(カサノバの公式Instagramより)

 一方で、若くして映画づくりをするのに困難なことはあるのだろうか。「テクノロジーのように楽なこともあれば、もちろん難しいこともある。それはごく当たり前のことだと思う」と冷静なカサノバ。「撮影をするには、年を重ねてからのほうがいいのかもしれないけど、僕の場合、初めて短編を撮ったときは17歳だった。24歳でこの映画の脚本を執筆し、撮影していた。とても大きなことを一般的に語ることは僕にとって、とても難しい。生きていくために映画づくりをしなくてはならない。水のように、生理学的に必要なもの。映画を世に送り出すのは排泄するような感じ」と独特の感性で“映画づくり”を表現する。

 カサノバの映画を観たら、彼の言葉にも納得できる。パステルカラーの毒々しいほどにメルヘンな装飾でフリークスたちの日々を切り取った映画『あなたに触らせて』の世界観は、彼のInstagramの写真と地続きだ。それほどまでに映画づくりが日常の一部になっている彼にとっては、その行為を止めること自体が苦痛なことなのかもしれない。そしてドランのように、海外ではファッションアイコンとしても認識されており、自らの存在自体が、映画にとって一番の広告塔になるというのも、ミレニアル世代ならではだろう。

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 また、カサノバ自身はチャゼルのこともドランのこともよく知らず、“ミレニアム世代”としての意識は全くないというが、「すべてのことに、遅いということはないと思う。何も面白いこともなく、何もドラマチックなこともないまま、世界は終わらない。最悪なのは何も起きないことだと思う。世界は良くなったかと思えば悪くなったり、人生もその繰り返しで、進み続けるものだと思う。過去の文化について分析したことがあるけど、こういった流れは過去にも起きていたと思う」とグループとしてくくられることに抵抗はなく、人々が“何か起きている”という感覚を持つことを好意的に受け止めているようだった。

映画『あなたに触らせて』はNetflixで公開中

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