「逃げ恥」でブレイクの大谷亮平、逆輸入型俳優の強み

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「逃げ恥」以降、勢いが止まらない大谷亮平 - (c) FINE Entertainment

 韓国で12年の芸能活動後、2016年から活動の拠点を日本に移した俳優・大谷亮平。日本で初のレギュラー出演となったドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(2016・TBS系)は大ヒットし、大谷自身も、いわゆる“逆輸入俳優”として大いに注目を集めた。短期間での知名度アップに「全くイメージしていなかった」と語った大谷が現状への率直な胸の内を明かした。

【写真】大谷亮平、山本美月をバックハグ!

 「逃げ恥」制作発表会の際、風見涼太役として紹介された大谷のことを、しっかりと把握していた報道陣は少なかったのでは? と投げかけてみると「本当に日本での(活動の)スタートの時でしたからね」と笑顔を見せる。その後、オンエアされたドラマは回を重ねるごとに盛り上がり、社会現象化するほど人気を博した。大谷自身の知名度もグングン上がり、メディアで取り上げられることも多くなった。

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 「知名度が上がったりすることは、もちろん目標にしていたことでしたが、僕らの仕事は何年後にどうなっているというのが計算できない仕事。少しずつ地道にと思っていたので、正直、こんなに早く注目していただけるイメージは全くなかったです」。

 しかし、一方で「だからといって、現状に驚いているかというと、そうでもないんです」とつぶやくと「結構冷静に捉えられている自分もいて、短いスパンで何かが起こるというのは、バブルじゃないですが、そこにはあまり意味がないと思っているんです。本質を忘れて浮かれてしまうと、自分が何をしたかったのかを見失って、活動がブレてしまう。だから自分に『浮かれるな』と言い聞かせる客観性は常に持っています」と語る。

 ブレずに活動することーーとはどんなことなのだろうか。「最初、韓国で映画の出演が決まったとき、スクリーンにワンカットでも映る自分が信じられなかったのですが、活動が続くにつれて、段々とテレビや映画に映る自分に驚かなくなっていきました。環境に慣れるというのはわかっていたことだけれど、流れに任せているだけではダメだと思うので、ある程度自分でコントロールするように心がけています。役柄が大きくなっていけばいくほど、一つ一つ丁寧に取り組むことが大事だと思っています」。

「東京アリス」で山本美月演じるヒロインと恋に落ちる“デキる男”奥薗慎二役に (c) FINE Entertainment

 そんな大谷の新作ドラマが「東京アリス」だ。山本美月トリンドル玲奈高橋メアリージュン朝比奈彩が演じる4人のアラサー女性の前に現れた、冷静で仕事ができるビジネスマン・奥薗慎二を演じる。主人公との恋に発展する重要な役柄だが「あくまでこのドラマの主役は女性であり、僕は相手によって気持がどんどん動かされていく役。この作品では、(山本美月演じる)ふうの行動に柔軟に対応して、受け身の演技に徹することを意識しました」と本作における役作りへのスタンスについて語る。

 日本に拠点を移して以来、途切れることなく作品が続いているが、韓国で過ごした12年という時間は、大谷にとってどんな強みになっているのだろうか。

 「ソウルで活動しているときから、いつかチャンスがあれば日本でという思いはありました。12年という人生のほぼ3分の1に近い時間を韓国で過ごしているなかで、もちろん仕事のことを考えて生きていましたが、実際には生活の中の一部が仕事なわけで、僕には韓国での生活が染みついているんです。外国に長く住んでいる人って、ちょっと独特の雰囲気や佇まいがあったりしますよね。箇条書きにできることではありませんが、そういう部分を僕に感じとってくれる作り手の方がいるのだと思います」。

 自身で意識しなくても醸し出す雰囲気。それこそが逆輸入俳優、大谷亮平の武器となる。「僕自身はあまり気づいていないのですが、たまに『日本の俳優には感じられない雰囲気があるよね』と言っていただけることがあって、それはとてもうれしいです。計算することなく、他の俳優さんと違う雰囲気が出るというのは、海外での活動が、間違いなく自分の財産になっているのかなと感じられるので」。

 「東京アリス」では、一見クールで冷淡な佇まいを醸し出しつつも、実は恋愛に不器用なハートフルな男を好演した大谷。今後もさらなるステージに上がっていく気配が大いに感じられるが「『重圧を楽しめます!』というタイプではないのですが、縁に恵まれればチャレンジしていきたいです。わかりやすいところで言えば『大河ドラマ』や映画への憧れもあります」と控えめながらも目を輝かせて語った。(取材・文:磯部正和)

「東京アリス」は8月25日よりAmazonプライム・ビデオで独占配信スタート(全12話)

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