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ラーメンドキュメンタリーがアメリカで公開!監督が語る

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「中華蕎麦 とみ田」の富田治さん - (C) 2017 NETZGEN all right reserved.

 人気ラーメン店「中華蕎麦 とみ田」の店主、富田治さんに密着したドキュメンタリー映画『ラーメンヘッズ』について、アメリカでの公開に向け重乃康紀監督が、3月15日、メールインタビューに答えた。

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 本作は、スープや麺作り、弟子たちとの関係性を通して、ラーメンにとことんこだわる男の生き様を捉えている他、同業者である「らぁ麺屋 飯田商店」の飯田将太さんや「Japanese Soba Noodles 蔦」の大西祐貴さんと至高の味を追求する過程、店主たちの活動にも触れ、ラーメン文化を深く掘り下げた作品になっている。

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 日本人のラーメンに賭ける情熱が尋常でないことに気づき、それを海外の人々に知ってもらいたかったことが製作のきっかけになったと語る重乃監督。富田さんのことを「彼は頭の中で365日ラーメンのことしか考えていなく、まさにラーメンヘッズだ」と表現し、そんな彼に惹かれたと語る。

 特にこだわりが強いスープについては、「富田さんのスープは決して上品ではないんです。それはB級グルメを追求して、中身をA級以上のものにしたからです。成功すると誰もが、ある程度は満足するものですが、富田さんにはそれがない。飽くなき執着心を持ってこだわっているんです。それはスープだけでなく、すべてに反映されています」とその仕事ぶりを明かす。

 もちろん麺作りにもこだわりがある。何百種類もの小麦の中から4種類をブレンドする富田さん。「彼は時間があると全国の小麦産地を訪れて、常に小麦のブレンドを考えているようです。味の決め方はその時の感覚によるので、取材者には理解が難しい領域でした。わたしたちが映像を作る時の1フレームにこだわる感覚と同じなのかなとも」。

「中華蕎麦 とみ田」といえば、このつけ麺! - (C) 2017 NETZGEN all right reserved.

 厨房に立てない日は店を開けないと言う富田さんを、「彼は最高の一杯を出すだけではないんです。お客さんの顔を見たいから、厨房に入っていると思います。それが日本の“職人”の本当のおもてなしに感じました」と語る重乃監督。その職人らしい姿の一つに弟子との関係がある。弟子には毎日、閉店後に今日の味としてラーメンを食べさせている富田さん。だが、弟子たちが閉店後に店でラーメン作りをすることなかったという。「弟子たちも将来独立したいと思っているはずです。でも主人の厨房や人前ではラーメン作りをしない。家に帰ってから作っているのかもしれませんね」。過去の弟子たちは富田さんの後ろ姿を通して学び、それぞれが独立していったようだ。

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 では、同業者である、飯田商店の飯田さんや蔦の大西さんに対してはどう評価しているのだろうか。「美味いものは美味い、それがお互いの評価だと思います。それぞれ違うジャンルのラーメンを作り、お互いにリスペクトしている。彼らは自分の店の成功だけを考えていない。日本全体のラーメンをどう盛り上げるかを考えているんです」。目先にとらわれず、先を見据えているからこそ、素晴らしいラーメンができるのかもしれない。

 ニューヨークでは昨今、ラーメン店が増えつつある。より身近な存在になりつつあるわけだが、今作はアメリカ人にどう捉えてほしいのだろうか。「日本には数えきれないほどのバリエーションと、日々進化するラーメン文化があります。一杯で完結する料理、ラーメン。どんぶりは小さな一杯だけれど、その奥深さはとてつもない。映画で美味そうなラーメンを見て、映画館を出た後、腹がへってラーメンを食べて帰ってくれたら、わたしはただそれでいいです」と重乃監督。映像には職人の一杯への熱い思いが、どんぶりに溢れるほど込められていた。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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