井浦新、大杉漣さんとの『返還交渉人』撮影裏話を明かす

大杉漣さんとの思い出を語った井浦新

 映画『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』の初日舞台あいさつが30日に都内で行われ、井浦新が故・大杉漣さんの“人間くささ”を感じた撮影裏話を明かした。

【写真】井浦新、戸田菜穂、佐野史郎ら登壇

 1972年に実現した沖縄返還の裏側を描いたNHKドラマを、映画版として再編集した本作。アメリカ政府と交渉を重ね、「鬼の千葉なくして沖縄返還なし」と称された外交官・千葉一夫(井浦)の、知られざる戦いを描く。この日のイベントには井浦のほか、戸田菜穂佐野史郎石橋蓮司中島歩柳川強監督が登壇した。

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 主演の井浦は映画版としてスクリーンで上映されたことへの喜びと共に「撮影現場もすごい熱量。過ごしたのは1か月弱でしたけど、スクリーンで上映できるのはひとえに監督の思いだと思います」と感無量のあいさつ。千葉の妻・惠子を演じた戸田は「惠子さんはあの時代に留学されたりとても進歩的な人で、旦那さんと肩を並べて歩いて困っていたら背中をポンと押してあげるような、すごくステキで頭のいい奥さんだと思っていたので、そう見えていたら嬉しいです」と振り返った。

 また、沖縄返還交渉時の外務省北米局長・西條公彦を演じた佐野は、現在の日本の外交的状況と重ね、「一人一人が感じて、胸に秘めるものは秘めて、言わなきゃいけないこと、怒らなきゃいけないことは怒らなきゃいけないと思います。そういうことを考えさせてくれるのにはぴったりの、今公開するからこそ意義のある映画だと思います」とアピールした。

 さらに、沖縄の住民たちと基地の完全撤去を訴える琉球政府の行政主席・屋良朝苗を演じた石橋は、「1960年代・70年代は言ってみれば反体制側から沖縄開放に向けての闘争に参加してまいりました。それが、今回体制内からこういう戦いを挑んでいた骨のある人間がいたということで、非常に驚いています」と語り、屋良について「本当に戦う人というのは我々みたいに『反対』『解放』とわめいていただけではない。こういう骨のある戦いをしていた人たちが体制側と、反体制にいたということで、今回の本に感動しました」と心情を語った。

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 イベントの最後には、植田啓三を演じた故・大杉漣さんとのエピソードを井浦が語る場面も。植田が安全保障の均衡を3本の鉛筆と湯飲みを使って表現するシーンについて、井浦は「(大杉さんは)自宅でずっと練習されていて、その湯飲みを持ってきて撮影に使われていました。これが一発OKで、その時の喜びようと言ったら勝ち誇ったようにガッツポーズをして飛び上がって。子どものように喜んでいる姿に、なんて人間くさいんだろうと思いました」と振り返っていた。(取材・文:中村好伸)

映画『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』は全国順次公開中

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