渡辺いっけい、悪魔のように極悪な男演じた主演作がゆうばりで初上映!

ゆうばり映画祭で主演作『いつくしみふかき』が上映された渡辺いっけい
ゆうばり映画祭で主演作『いつくしみふかき』が上映された渡辺いっけい

 俳優の渡辺いっけいが9日、北海道夕張市で開催中の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019」に参加、ファンタスティック・オフシアター・コンペティション部門に出品された主演映画『いつくしみふかき』について、「自分が見たことがない表情が見える」と満足げに語った。この日は遠山雄榎本桜黒田勇樹大山晃一郎監督も来場した。

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 父に捨てられ、母に依存して生きてきた男(遠山)と、窃盗、詐欺、暴力などを厭(いと)わず「悪魔」と呼ばれた父(渡辺)。「いつくしみ」の心を持たない父と子が30年越しに遭遇してしまうさまを骨太に描き出した本作。メガホンをとった大山監督はフリーの助監督として、映画『沈まぬ太陽』や『溺れるナイフ』、ドラマ「ROOKIES」「刑事7人」「BG~身辺警護人~」など数多くの商業作品に携わってきており、今回が長編映画初監督。大勢の観客で埋まった客席を見渡した大山監督は、「映画を撮ろうと言ってから、ようやく観てもらうことができました。5年かかって今、やっとこの光景を見ることができてグッときます」と言うや思わず男泣き。渡辺とともに主演し、企画も務めた遠山も「この映画に命をかけて5年を過ごしました。お金は大変でしたし、無茶な企画でしたが、自分たちの限界を突破して作りました」と感無量の表情を見せた。

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 渡辺とは、6~7年前のドラマの撮影現場で一緒に仕事をしたことで意気投合。「実は映画を撮りたいんです」という大山監督のオファーに、渡辺は「僕もわりと長い間この世界にいて。ちょっと自分を変えたいなという時期と重なっていたので、快諾しました。その時はまだ台本はなかったけど、そこから今日の大山君の涙を見て、ここまで深い思いだったのかと思いました。完成したのが本当にうれしいですね」としみじみ。さらに「『僕(大山監督)が撮った短編を観てもらえますか』と言われたことがあって。彼に腕があるのはわかっていたから、そこに不安はなかったんですよ」と全幅の信頼を寄せている様子だった。

 渡辺が演じたのは、人を騙し、暴力を振るい、そして破滅させる悪魔のような男・広志。その複雑で、一筋縄ではいかない迫真の演技は観客に強烈な印象を与える。「僕はテレビに映る自分は何度も何度も見ていますけど、この映画を観たときは、自分でも観たことがないような顔が映っている瞬間があって。僕のプロモーション映像にもなっているなと思って。監督に感謝したい」と自信をのぞかせた。

いつくしみふかき
たくさんの観客を前に感激していた大山晃一郎監督

 そんな渡辺だが、飛行機が苦手とのことで、この日は7時間かけて電車で夕張までやってきたという。「親父がJRの職員だったんで電車が好きなんです。(スタッフなどに)迷惑をかけない限りは飛行機に乗らないようにしています。飛行機が苦手で(海外ロケのある)人気番組のオファーをお断りしたこともあったくらいですから」と笑った渡辺は、「ただ僕はサッカーが好きなので、サッカーを見るために飛行機でヨーロッパまで行ったり、仕事の合間で観に行くことはありました。それは好きなことなので仕方がない」と付け加え、会場を盛り上げた。

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 塚本高史佐藤隆太といった俳優陣がピンポイントでカメオ出演しているのも作品の注目ポイントのひとつだ。ドラマ「ROOKIES」でタッグを組んだ彼らに「自分が監督した時は出てくださいと言っていた」という大山監督。今回の撮影が決まり、実際に電話で彼らに出演をオファーし、「いいよ、通行人役でもいいから」と快く引き受けた佐藤について、「それが隆太さんにとっての悪夢の始まりでしたね」と切り出した大山監督は、「隆太さんが(長野県飯田市の)ロケ現場まで来たときは渋滞で6時間かかったんです。それで現場では2カットだけ撮影したんですけど、隆太さんからは『これで終わり? 台本を変えてもう少し出番を増やしてみたら?』と言われて。でも僕は『大丈夫です』と断ってしまいました。それでそのまま東京に戻られたんですけど、帰りも渋滞で8時間かかったそうです」と笑いながら述懐。大山監督と俳優陣とが気軽に言い合える仲であることがうかがい知れた。(取材・文:壬生智裕)

「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019」は3月10日まで開催

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