俳優・岩田剛典、葛藤を乗り越え拓けた可能性

岩田剛典
岩田剛典 - 写真:高野広美

 オムニバス映画『ウタモノガタリ-CINEMA FIGHTERS project-』(2018)のうちの一篇「ファンキー」に続き、映画『町田くんの世界』で石井裕也監督と2度目のタッグを組んだ岩田剛典三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE のメンバーとして活躍する一方で、俳優としてもさまざま役にチャレンジしてきた。「本作で、俳優として新たな世界が拓かれた」と石井監督に感謝の意を表しながら、あふれる思いを饒舌に語った。

岩田剛典が疾走!『町田くんの世界』主題歌MV【動画】

 安藤ゆきの人気コミックを映像化した『町田くんの世界』は、人を愛する才能だけがズバ抜けたマジメ一直線の高校生・町田一(細田佳央太)が、孤独な同級生・猪原奈々(関水渚)と出会ったことから予測不可能な物語が動き出す、新時代の人間賛歌。細田&関水の新人2人が主役に抜てきされ、岩田とともに高畑充希前田敦子太賀池松壮亮戸田恵梨香ら豪華なキャスト陣が脇を固める。

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 パフォーマーとしてステージで魅せながら俳優としても活躍を続け、新境地を開拓し続ける岩田。石井監督は「こんなに爽やかな好青年なのに、苦悩の道を自ら突き進む、そんな宿命を背負っているように思うんです。自分で自分をコントロールして、つねにチャレンジし続ける岩田くんは素直にすごい。その生きざまが“俳優・岩田剛典”をユニークな存在にしている」と石井監督も称賛する。

町田くんの世界 岩田剛典
(C) 安藤ゆき/集英社 (C) 2019 映画「町田くんの世界」製作委員会

 劇中で岩田が演じたのは、ピュアすぎる町田くんとは対照的なスカしたイケメン男子・氷室雄。物語のなかで町田くんに影響を受けながら、徐々に変化を遂げていくキーパーソンだ。「挫折してもプライドだけ無駄に高く、つい虚勢を張ってしまうという、ちょっぴり痛い、でもリアリティーのあるキャラクターだけに難しかったですね。町田くんみたいに、ピュアで自分に自信がある人間に対して、氷室はコンプレックスがある。それは少なからず、僕自身にも重なる部分があって、正直、町田くんみたいな人間を疎ましく思うこともあります」と胸中を明かす。

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 そんな氷室が町田くんに対して「そんなに必死こいて生きたって、意味ねえよ!」と激しい言葉を浴びせる印象的なシーンが登場する。この場面についても岩田は自身の生きざまと照らし合わせて考えることがあったという。

 「気持ちいい反面、余計に卑屈さが露呈し、対極にいる町田くんの凄味がさらに強調されてしまう。氷室を演じてみて思ったことは、もっと自分の弱さをさらけ出し、逆にカッコ悪いことができるようにならないと、本当の意味でカッコいい人間にはなれないんじゃないかな、と。それは俳優においても、リアルな人生においても、とても大切なことですよね」

 そんな岩田の新境地ともいえる役どころについて、石井監督も「氷室を演じる岩田くんが大好き」と笑みを浮かべる。「例えば、三代目 J SOUL BROTHERS のファンが氷室役の岩田くんを観て、こんな岩田くんもいるんだということを知ってほしいんです」。

 岩田自身も「取り繕っても許されない石井組の環境のなかで、思いきり芝居ができて幸せでした。『ファンキー』でご一緒しているからこその成長も見せたかったし、それがないと僕を呼んでいただいた意味がないんです。今回の主演は若い2人ですが、『これは自分の作品だ!』というくらいの意気込みでやらせていただきました。こんなチャンスはなかなかないので、しっかりバッターボックスに立って、しっかり振り切りました」と充実の表情を見せた。

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 劇中、町田くんによって氷室の屈折した心が“拓かれる”場面が登場するが、岩田も「僕自身も何かが拓かれた感じがしましたね。感情を解放するシーンなのですが、演じている自分も、俳優としての新たな扉が拓いたような気持ちになりました」と熱く口にする。これまで経験したことのなかった感情を石井監督によって引き出された岩田。また一つ、俳優としての大きなキャリアを積み上げたようだ。(取材・文:坂田正樹)

映画『町田くんの世界』は6月7日より全国公開

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