北村匠海、全てが「順風満帆」だったわけじゃない

北村匠海
北村匠海

 2008年の映画『ダイブ!!』で俳優デビューを果たし、以降、主人公の幼少期を演じる名子役として注目を浴びた北村匠海。2011年にはメインボーカルとギターを務めるダンスロックバンド「DISH//」の活動をスタートさせ、2017年には、映画初主演作『君の膵臓をたべたい』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。さらに今年は、『HELLO WORLD』に続き、アニメ映画『ぼくらの7日間戦争』で声優という新境地に挑んでいる。まさに順風満帆に“見える”約10年のキャリアを北村自身が振り返った。

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 デビュー前、CM出演を勝ち取るために100回以上オーディションを受け続けたという最初のプロの洗礼はあったものの、その後の北村のキャリアは順調そのもの。着実にスターへの道を歩んでいるように見える。ところが北村本人は、「確かにいいスタッフさん、いい役者仲間と出会い、仕事にも恵まれてきたと思います。決して大股ではなく、地道にコツコツと作品を重ねて今日まで歩んできた感覚はありますね。でも、すべてが順風満帆だったわけではありません」と振り返る。

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 「僕の場合、映画やドラマのお仕事と並行して音楽活動もやらせていただいていますが、すべてがかぶってきちゃうときがあるんですよね。例えば、まったく違う役の作品が二作重なって、そこにライブツアーなどが入ってくると、頭のなかがパニックです。もちろん、お仕事をいただいていることには心から感謝していますが、一つ一つの役に没頭する時間が短くなったりして、うまく整理できず、大変な時期がありました。朝起きて万全の状態で現場に行けないときが何度もありました」と吐露した。

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(C) 2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会

 バンドのメンバーの一人が急遽脱退したことも、北村にとっても大きな痛手となったが、それでも負けずここまでやって来られたのは、ほかでもない己(おのれ)に“勝つ”という意志があったからだという。「いま思えば、いろいろな局面で苦労はあったのですが、『自分に負けない』『弱気にならない』をモットーに気合いで乗り越えてきたことは大きかった。高い壁を一つ乗り越えると達成感もあり、自信もつきますからね」と笑顔を見せた。

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 そんな北村が、さらなる新境地に挑んだ本作は、1985年に刊行された宗田理による小説「ぼくらシリーズ」第1作に基づく青春エンターテインメント。2020年を舞台に、親の都合で都会への引っ越しを迫られている高校2年生の千代野綾(声:芳根京子)と彼女に片思いをする幼なじみの鈴原守(声:北村)が、クラスメイトを巻き込んで大人たちに反抗する姿を描く。1988年に公開された実写映画で主演した宮沢りえが、かつての戦争を知る“2020年の中山ひとみ”役で特別出演しているのも見どころの一つだ。

 北村演じる守は、歴史オタクで、クラスでちょっぴり孤立感のある男の子。ところが、そんな気弱な彼が7日間戦争を通して、内に秘めていた統率力を発揮して、どんどん人を動かしていく。「僕も高校時代はどちららかというと内気で本心を言えないタイプだったので、この映画からたくさんの勇気をもらいましたね。思っていることを言葉にできない子どもたちの気持ちを代弁してくれているような気がして」と思いを明かす北村。

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(C) 2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会

 もしも高校時代の自分に声をかけるとすれば?「青春を謳歌しろよ、と言いたいですね(笑)。当時の僕は、すでに芸能活動をしていたので、ちょっとすかして大人ぶっているところがありましたから(笑)。守と同じように勝手に孤立している気持ちになっていたので、早くここから抜け脱して社会人になりたいと。でも、二十歳になって成人してみると学生時代がうらやましくて(笑)。だから精一杯、楽しんでほしいと伝えたいですね」

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 名子役から次世代を担う俳優へ、そしてバンド活動にも力を注ぎながら声優にも果敢に挑んだ北村。「今後の目標として明確にあるのは、いつか撮る側(映画監督)に回ってみたいんです。小栗旬さんはじめ役者の先輩方も撮られているし、世代の近い池田エライザさんもチャレンジしている。僕もどこかのタイミングでトライできるチャンスがきっとあるはず!」。苦難があっても“気合い”で乗り越える、北村のさらなる夢の実現に期待したい。(取材・文:坂田正樹)

映画『ぼくらの7日間戦争』は12月13日公開

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