イタリアのアジア映画祭に危機… 新型コロナの影響で

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写真は昨年のウディネ映画祭
写真は昨年のウディネ映画祭

 ヨーロッパ最大のアジア映画祭として毎年4月下旬に開催され、今年で22年目を迎えるウディネ・ファーイースト映画祭。会場となるのは、イタリアのウディネという小さな街、ベネチアから2時間弱、北に上ったところだ。過去には、ジャッキー・チェン久石譲大林宣彦監督らも来場し、昨年は『翔んで埼玉』がインターネット投票による観客賞=マイ・ムービーズ賞を受賞。年々マーケットや関連イベントなども増え、注目を浴びている。そんな中、今年は新型コロナウイルスの影響で、開催延期を余儀なくされた。

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 映画祭の代表、サブリナ・バラチェッティさんは年間を通して累計で半年以上、精力的にアジア各国を巡回し、1か国ずつ作品を吟味している。「ちょうど昨晩(3月9日)、イタリアのジュゼッペ・コンテ首相が、住民の移動制限措置をイタリア全土に拡大することを発表し、もはや我々は完全に許諾理由がない限りは、州をまたいでもいけないという厳しい環境の中、イタリアにとどまらなければならなくなりました」と語るサブリナさんからは大きなため息が。

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 「ヨーロッパ人、ましてや小さな田舎街に住む我々にとっては、この移動措置がどれほど精神的な苦痛になっているか。また、映画祭で使用している映画館は、全て休業となっています。今のウディネは完全にゴーストタウンと化しています。バーやレストランも夜6時以降は全て閉まっています。街一丸となって、ウイルスの蔓延を防ぐために自宅待機の状態です。4月上旬のイースター(春の感謝祭)は、我々にとって最も幸せに満ちたホリデーですが、映画館をはじめお店などが再開する目処は立っていません」

 今年の映画祭は開催を延期し、6月26日から7月4日まで行われる予定で、「2月に延期を発表して以降、アジア各国の映画人たち一人一人に連絡をとり、6月の開催でも参加の意向があるか、作品の上映は可能か、一から交渉中。中国、香港、日本、タイやフィリピンの映画人たちとは、今回の世界情勢を受けて、一層の団結力が生まれています。2003年のSARSの影響があった開催年を思い出します。いつも思いますが、アジアの映画人はたくましいんです。私は、アジアの素晴らしい映画から人生のパワーをもらっています」とサブリナさん。

 「特に、今回のことがあってから、アジア各国のどこよりも日本の映画人たちがいかに冷静に希望を持ってサポートしてくれているか、改めて気付かされています。だから我々は冷静に時を待ち、またアジア映画がここに集結することを心から願っています」と前を向いた。(取材・文:高松美由紀)

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