快進撃が止まらない!女優・富田望生、唯一無二の存在感

映画『私がモテてどうすんだ』より
映画『私がモテてどうすんだ』より - (C) 2020『私がモテてどうすんだ』製作委員会 (C) ぢゅん子/講談社

 2019年のドラマ「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」や、今年4月期のドラマ「美食探偵 明智五郎」など数々の作品で強い存在感を発揮している20歳の女優・富田望生(とみたみう)。最新映画『私がモテてどうすんだ』(7月10日公開)ではヒロインに抜てきされるなど、快進撃が止まらない。コミカルな役どころでも“楽しい役”にするだけではなく、深い内面までをにじませる演技で、観る者の心をがっちりとつかむキャラクターにしてしまう彼女。コメディからシリアスまで自在に行き来するジャンプ力は、驚くばかり。いまや日本エンタメ界に欠かせない存在となった、富田の魅力に迫る。

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抜群のリズム感!コミカルな役どころで観る者を笑顔に

 6月28日に最終回を迎えた中村倫也主演のドラマ「美食探偵 明智五郎」では、小芝風花演じる苺の親友・桃子を演じた富田。フード柄の衣装もキュートな桃子は、食べることが大好きな女の子。苺と一緒に大口で食べ物にパクつく姿が、視聴者の笑いを誘った。明智(中村)の助手となった苺は、彼とともにあらゆる窮地に立たされるようになるが、桃子はそんなときに神出鬼没で2人を助けに来る頼もしい存在でもあり、桃子なくしてはドラマが成り立たなかったといっても過言ではない。

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私がモテてどうすんだ
映画『私がモテてどうすんだ』より - (C) 2020『私がモテてどうすんだ』製作委員会 (C) ぢゅん子/講談社

 桃子を演じる富田を見て伝わるのは、リズム感のよさ。会話のキャッチボールがすばらしく、ボケたりツッコンだりといった掛け合いのテンポのよさは、富田のリズム感のよさがなせる技だ。妄想好きな女子高生がイケメン陣にモテまくるコメディ『私がモテてどうすんだ』でも、弾けまくった演技を見せている彼女。もともとダンスの腕前にも定評があり、実話をベースにチアダンス部の奮闘をつづる映画『チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』(2017)、コギャル世代の友情と青春を描く映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(2018)では、ぽっちゃりとした見た目を裏切るキレキレのダンスを披露している。リズム感とともに、思い切りの良さも魅力で、全力全開でコミカルな役どころを演じる姿が、なんとも清々しい。

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三枚目からシリアスまで自由自在

私がモテてどうすんだ
映画『私がモテてどうすんだ』より - (C) 2020『私がモテてどうすんだ』製作委員会 (C) ぢゅん子/講談社

 同時に、どんなにコミカルなキャラを演じていても、富田はしっかりとその内面までを体現し、立体的なキャラクターに仕上げることのできる女優だと感じる。「美食探偵」ならば、最終回で明智に「苺をお願いします!」と訴える切実な様子も印象的。瞳を潤ませる桃子の表情から、彼女たちの友情の歴史までがわかるようなシーンとなった。また『チア☆ダン』では、チームメイトと部活に励みながらも、その笑顔の裏側では複雑な家庭環境を抱えていた女子高生を演じ、自信がなかった少女が前進していく姿が、観客の心を打った。

 三枚目キャラでのインパクトが強い人も多いかもしれないが、キャリアを振り返ってみても、富田はシリアスな作品できっちりと真価を発揮している。2000年生まれ、福島県いわき市出身の富田は、2011年の東日本大震災をきっかけに上京。宮部みゆきのミステリー巨編を映画化した『ソロモンの偽証 前篇・事件』『ソロモンの偽証 後篇・裁判』(2015)のオーディションに参加し、1万人にもおよぶ候補者の中から、1年に渡る選考・研修期間を経て33人の生徒役の1人である松子役に選ばれた。富田は役柄のために体重を約15キロ増量するなど、映画デビュー作で並々ならぬ女優魂を見せ、一筋縄ではいかない思春期の戸惑いを演じきった。迎えた初日舞台あいさつでは、過酷な現場をともにした仲間と熱い涙を流していたことも心に残っている。

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 Netflixドラマ「宇宙を駆けるよだか」(2018)では、家でも学校でも蔑まれるいじめられっ子の然子にふんした彼女。清原果耶演じるクラスの人気者・あゆみと“肉体の入れ替わり”をするとあって、負のオーラいっぱいの然子だけでなく、“見た目は然子、中身はあゆみ”という二役を見事に演じ分けていた。注目の若手俳優が勢ぞろいした「3年A組」も、富田のシリアスな演技が光った1作。富田は進路に悩む柔道部員・華役を演じており、華が大粒の涙を流しながら葛藤を吐露した第7話は、SNSでもその熱演が話題に。 “陰と陽”のどちらをも表現できる女優として、幅広い作品に引っ張りだことなっている。

“令和の名女優”の予感

 富田は近年、雑誌「アップトゥボーイ」でカメラマンとして連載を抱えている。オフィシャルブログでは詩のような美しい文章で心情をつづるなど、個性あふれる感性、芸術的センスも女優として大きな武器になるだろう。ブログを読んでいると、地に足をつけて自分を見つめ、作品ごとに全力でぶつかり、悩み、喜びを得ていることがひしひしと伝わる。その洞察力、そして作品に傾けるただならぬ愛情があってこそ、深く役柄を掘り下げ、立体的なキャラクターを作り上げることができるのだろう。

 また、バラエティー番組「しゃべくり007」に出演した際には、特技は「体重調整」だと語っており、「やせた役のオファーが来たら?」という問いかけに「(体重調整を)やりますね」と力強く答えるなど、女優業にかける意欲、覚悟は頼もしい限り。令和を代表する実力派女優として次々と新しい一歩を踏み出す富田望生に、これからも注目したい。(成田おり枝)

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