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『浅田家!』二宮和也の涙が凄いワケ

『浅田家!』より
『浅田家!』より - (C) 2020「浅田家!」製作委員会

 公開初週の週末観客動員で1位を記録し、第36回ワルシャワ国際映画祭で邦画として初の最優秀アジア映画賞(NETPAC賞)に輝いた『浅田家!』。写真家・浅田政志と家族の歩みをたどった笑いあり、涙ありのストーリーに加え、主演を務めた二宮和也の演技に、SNSなどネット上で「涙が止まらなかった」と多くの感想が寄せられている。

【写真】二宮和也を超至近距離で撮影!『浅田家!』初日の舞台裏

 二宮にとって『ラストレシピ ~麒麟の舌の記憶~』(2017)に続く映画主演となる本作は、写真家の浅田政志が自分の4人家族を被写体にした木村伊兵衛写真賞受賞作「浅田家」と、東日本大震災の被災地で写真洗浄の作業に励む人々を収めた「アルバムのチカラ」、2冊の写真集を原案にした物語。二宮が浅田家の次男で主人公の政志にふんし、前半は浅田家の面々が“なりたかった職業”に成り切る風変わりな写真集を完成させるまでがユーモラスに展開し、後半は被災地での人生を一変させる出来事が描かれる。『湯を沸かすほどの熱い愛』『長いお別れ』などで家族を描いてきた、中野量太がメガホンをとった。

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 本作で、金髪&タトゥー、ロン毛&無精ひげなど、年齢によって目まぐるしく姿を変えていく二宮のビジュアルも話題を呼んだが、とりわけ注目を浴びているのが涙の演技。とある家族を撮るときに流す一筋の涙をはじめ、被災地で出会うボランティアの青年・小野(菅田将暉)を励ますときの涙、自身が家族に送り出されるときの涙。プロデューサーは、「それぞれの涙が全部違う涙に見える」と二宮の演技を高く評価している。

 浅田が病と闘う息子を持つ家族の写真を撮るシーンでは、最初は目を潤ませる程度の芝居だったのが、中野監督からの「涙を流して欲しい」というリクエストを受け、次のテイクではカメラのファインダーを覗く二宮の瞳から大粒の涙が溢れ出していた。「ただ泣くだけではなく、どういう気持ちなのかすべてわかったうえでの涙、理解しての涙だから本物に見える。さすがです」と中野監督に言わしめた。

 初日舞台あいさつで、二宮は劇中でグッときたシーンについて「お母さんに殴られるシーンが“浅田家”を一番象徴していて良いシーンだなと思います。一見普通の家族と逆転しているように見えるけど、でもそれが不思議とフィットしていて、あたたかさを感じるシーンで『浅田家らしいな』と思いました」と紹介。兄役を務めた妻夫木聡は「二宮さんは本当に人たらしで、人との間に壁を作らず、常に自由に羽ばたいているような人なので、一緒にいるとこちらまで感情豊かになりました」と共演を振り返っていた。(編集部・石井百合子)

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