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前田敦子、30歳を迎える瞬間が楽しみ 初めてづくしの日々も「スピード命で」

前田敦子「いつでも飛び込めるフリーな状態にしておきたいですね」
前田敦子「いつでも飛び込めるフリーな状態にしておきたいですね」 - 写真:映美

 今年からフリーランスとして活動を開始した女優の前田敦子。コロナ禍に見舞われながらも、一児の母として子育てに奮闘しながら慣れない裏方仕事にも挑戦し、ようやくカタチが見えてきたなかで、最新映画『くれなずめ』が12日より劇場公開されている。奇しくも今年30歳というもう一つの節目を迎える前田。独立から数か月経った今、彼女はどんな心境で新たなステージに立っているのだろうか?

日だまりの中で…前田敦子『くれなずめ』インタビューカット【写真】

決断は潔く

 独立して約4か月。「最初はやることが多すぎて、何がなんだかわからない状態でした。今はかなり落ち着いてきて、なんとかカタチにはなってきましたが、まだまだ日々勉強です」と語る前田。それでも「毎日が楽しい」と満面の笑みを見せるのは、自ら望んだ“自由な環境”がよほど水に合っているからだろう。「ちょうどNODA・MAPの舞台『フェイクスピア』に参加しているときに30歳を迎えることになるのですが、きっと、何か突き抜ける瞬間になるんだろうなと、今からワクワクしています」

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 演出家の野田秀樹が主宰する同舞台、前田は自らオーディションに臨み、自らの力で役をつかみ取っているが、それもフリーになったからこそできたチャレンジだと強調する。「今まで女優としてオーディションを受けたことが一度もなかったので、自分が本当にいいのか、悪いのか、判断がつかず、どこか腑に落ちないところがあったんです。そういった意味では、実力がより問われる厳しい世界にはなりますが、興味を持ったものにどんどんチャレンジできる今の環境は、本当に自分に合っていると思います」。まさに、水を得た魚とはこのことだ。

 それにしても、前田の決断は実に潔い。AKB48を人気絶頂期に卒業したときも、今回の決断も、鮮やかなくらい迷いがなかった。「たぶん、躊躇していたらできなかったと思いますが、私は昔から自分の感覚を信じて生きてきたタイプ。だから、まったく迷いはなかったですね」とキッパリ。「ただ、一応相談はするんですよ。でも、周りにいる人は、そんな私を止めるどころか、『生き物』として面白がってくれるんです。今回も秋元先生にいの一番に相談に行ったんですが、『いいんじゃない?』とすんなり背中を押してくれたので、『よし、行っちゃえ!』っていう感じでしたね(笑)」

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 目の前に広がる“自由”を手に入れた前田は、「みなさんのおかげでつくることができた環境を、決して無駄にはしたくない」と決意を新たにする。「何か『新しい匂いがする』と感じたら、その瞬間にいつでも飛び込めるフリーな状態にしておきたいですね。“スピード命”で生きていきたい。私の場合、悩んで悩んで、悩み抜いて選択したものって、どこか違和感があることが多いので、あくまでも自分の感覚を信じて思いっきり飛び込みたい」

子どもの成長を見るのが楽しい!

 女優として自らチャレンジングな道を選んだ前田には、母親というもう一つの顔がある。子育てとの両立も気になるところだが、「大変というより、これからお互いがどう成長していくかがすごく楽しみ」と、ここでも前向きな姿勢を見せる前田。「私の場合、子どもありきでお仕事をくださる方が多く、生まれたときからできる限り現場に連れて行っているのですが、人見知りも場所見知りもしないので、本当に助かります。子どもって環境によって変わっていくんだなぁと、最近はたくましささえ感じます」

前田敦子 くれなずめ
写真:映美

 子育てについては「まだ2歳になったばかりですが、しっかり自分の世界を持っているので、そこは母親の責任として、うまく伸ばしてあげたいです。『これやってみたい!』と自分から言える夢のある子に育ってほしい」と願いを込める。さらに前田は、「今、私は自分の好きなことを仕事にしていて、すごく幸せなので、この姿を近くで見せてあげることが、自分なりの育て方なのかなと思っています」と持論を述べた。

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『くれなずめ』では制服姿も

 女優と子育てに奮闘しながら新スタートを切った前田。そんな彼女がなんと制服姿も披露する映画『くれなずめ』は、ドラマ&劇場版『バイプレイヤーズ』シリーズなどで知られる松居大悟監督が、実体験に基づくオリジナル舞台劇を自ら映画化した友情ドラマ。久々に集まった高校時代の親友6人組(成田凌高良健吾若葉竜也浜野謙太藤原季節目次立樹)が、友人の結婚披露宴の余興をめぐってドタバタ劇を繰り広げる姿を描く。男性俳優陣の中で前田は、成田演じる吉尾にキレまくる紅一点の同級生・ミキエにふんし、強烈なインパクトを残している。

前田敦子 くれなずめ
(C) 2020「くれなずめ」製作委員会

 脚本を読んだとき、「キレてばっかりじゃん!」と苦笑いしたそうだが、松居監督のこの言葉を聞いて、前田は納得したという。「6人組の思い出として心に残っているのが、怒っているときのミキエであって、彼らがそこだけを切り取って笑い話にしているだけ。だから、ずっとキレているわけではなく、彼女はいたって普通の女の子」。つまり、彼らの中で、キレる女子=ミキエになっているだけのことなのだ。

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 「男子たちが『いやいや、ミキエは無理!』っていう存在だと思うので、『男子が怖がる女子ってどんなだろう?』っていうのが、私がミキエを演じる上でのテーマでした。成田くん演じる吉尾に思いっきりビンタするシーンを初日に撮ったのですが、これでみんなスイッチが入ったかもしれません」。出演時間はそう長くないが、誰よりもインパクトを残したのが前田だったことを追記しておこう。(取材・文:坂田正樹)

映画『くれなずめ』は全国公開中

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