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森山未來、21歳から46歳までを演じた役づくり語る

森山未來
森山未來

 俳優の森山未來が10日に行われた「Netflix Festival Japan 2021」に出席し、主演を務める映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』のトークセッションに登壇。25年の歳月が描かれる本作で主人公を演じるにあたって意識したことを明かした。共演者の伊藤沙莉森義仁監督も姿を見せた。

森山未來が21歳~46歳を演じ分け!『ボクたちはみんな大人になれなかった』場面カット【写真】

 本作は、SNSで話題を呼んだ燃え殻の同名小説を原作に、普通とは違う人物を目指すものの何者にもなれなかった佐藤の25年という月日を描く物語。バブル終焉後の1995年から、文通相手だったかおり(伊藤)やバーテンダーのスー(SUMIRE)、恋人の恵(大島優子)との出会いや別れなどを経て、佐藤は気づけば46歳になっていた。

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 Netflixでの配信とともに、劇場でも同時公開が行われる本作。日本では初の試みということで、森山は「今回の場合は同時に劇場公開と配信ということで、反響も気になっていました。自分もそれぞれに思い出深い経験があるので、それが両方できるというのは貴重なことなのかなと思います」と語る。

 20代の初めから40代半ばまでの主人公を年代ごとに演じた森山。「1995年から2020年までの25年だけでも本当にたくさんのことがありましたよね。阪神淡路大震災やサリン事件、1999年のカウントダウン、リーマンショック。そのなかで佐藤の日常というのは淡々とした流れで紡がれていく。原作も映画もこれがエモーショナルなものとして捉えられているんだなと。佐藤は目の前にあるものに一生懸命向かい合っている『今』がエモーショナルに受け止められていることについて考えさせられます」と思いを明かす。

 続けて「10代の時に20代に寄せていた思いとか、そんな風に自分の中で変わるんだろうと思っていたけど、人やモノと出会って価値観が変わって、余裕が生まれたりなくなったりする。ただ、実際には年代で大きな変化はない気がするので、演じ分けるということは考えなかったですね。むしろ、自分の記憶を思い出して、世間への視野の狭さの中で人への見方が変わっていく感覚を当てはめていったという感じです」と役づくりを振り返った。

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 一方、1994年生まれの伊藤。本作の魅力について「人と人とが繋がる方法は変わっても、起きていること、その年齢で思うことや恋愛などは、根本はそんなに変わらないのではないかなと。この映画で魅力的だなと思うのは、普遍的なことが人の人生として描かれているから。同世代の友だちも、当時のことは知らないとしても響いているのは、そういうことかなと」と語った。

 また、1990年代後半の頃の思い出を聞かれた森山。1995年に出会った佐藤とかおりがラフォーレ原宿でデートして竹下通りを歩くシーンに触れて「その当時、竹下通りで母親と抹茶を飲んだ記憶があって。初舞台で東京に練習に来ていて、そのときは加トちゃんのグッズもいっぱいあった記憶があります。1999年から2000年にわたるカウントダウンのときも公演をしていて、パルコ劇場の舞台上にいて、世代は違っても微妙に繋がっていて、撮影中は不思議な気持ちになりました」と振り返った。

 最後に、森山は「25年間の東京をある視点で見つめていくなかで、文通から公衆電話、ガラケーとコミュニケーションツールが変わっていく様子もあって、東京の渋谷あたりで流行っていたカルチャー、映画、音楽にも触れられます。その中で変わらない人と出会いたい、触れ合いたいという欲求が普遍的に流れ続ける映画なので、老若男女問わず楽しんでいただけると思います」とコメント。

 さらに「一つだけお願いがありまして、エンドロールまで観ていただきたい。原作者の燃え殻さんは馬の骨の『燃え殻』という楽曲から影響を受けて作者名になっていて、映画でも最後にかかります。その曲が終わった最後に僕らから尋ねたいメッセージが流れます」と趣向が凝らされていることを明かした。(編集部・大内啓輔)

映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』はNetflixにて配信中 全国の劇場で公開中

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