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「オビ=ワン・ケノービ」悪役女優、リーヴァ尋問官の「笑っちゃうほど悪い」魅力語る

「オビ=ワン・ケノービ」よりモーゼス・イングラム演じるリーヴァ尋問官
「オビ=ワン・ケノービ」よりモーゼス・イングラム演じるリーヴァ尋問官 - (C)2022 Lucasfilm Ltd.

 先月末にディズニープラスで配信開始したドラマシリーズ「オビ=ワン・ケノービ」で、モーゼス・イングラムが抜群の存在感を放っている。イングラムが演じるのは、リーヴァ尋問官(サード・シスター)。彼女に人種差別のダイレクトメッセージを送るファンがいるという悪いニュースもある一方で、彼女のことを「スター・ウォーズ」で最高の悪役と褒める人も多い。(文/猿渡由紀)

【写真】オビ=ワンとベイダーがライトセーバーで対決!

 イングラムはバルチモア生まれの28歳。本名はモニーク・デニース・イングラム。イェール大学で演技を学び、初めて出たドラマ「クイーンズ・ギャンビット」(2020)でエミー賞の助演女優部門に候補入りをした。役者には若い頃の苦労話がつきものだが、イングラムの場合、プロデビューしてすぐに成功が訪れたのだ。

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 「『クイーンズ・ギャンビット』で人生が変わらなかったと言ったら、嘘になる。『オビ=ワン・ケノービ』のデボラ・チョウ監督だって、あのドラマを見て私をオーディションに呼ぼうと思ってくれたのよ」と、「オビ=ワン・ケノービ」配信開始前のインタビューでイングラムは語っている。

 「クイーンズ・ギャンビット」の後には、デンゼル・ワシントン主演のApple TV+オリジナル映画『マクベス』(2021)や、この春公開されたマイケル・ベイ監督作『アンビュランス』に出演した。だが、「オビ=ワン・ケノービ」は、彼女のキャリアで最もビッグな作品だ。それだけでなく、今作ではこれまで演じた中で最も出演時間が多く、重要なキャラクターでもある。イングラム自身も、そんな役が舞い込んできたのは「サプライズだった」という。「スター・ウォーズ」ではよく聞く話だが、イングラムも最初、自分が何のオーディションを受けているのか知らなかったのだ。

 「オーディションは1週間。ぎっしり詰まっていて、いろんなことをやらされて、強烈だった。最初、わたしは『スター・ウォーズ』だと知らなかったの。それがわかったのは、オーディションが始まってから2日目か3日目。役をもらえた時はびっくりして黙ってしまった。わたしはいつも驚くと黙ってしまうのよ」

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オーウェン・ラーズ(ジョエル・エドガートン)にオビ=ワンの居場所を迫るリーヴァ(C)2022 Lucasfilm Ltd.

 リーヴァは、ジェダイを探し出して捕まえる使命を与えられた帝国の尋問官。オビ=ワン(ユアン・マグレガー)のように、身を隠してひっそりと生きているジェダイには恐怖の存在だ。実際、最初にスクリーンに登場した時から、リーヴァには問答無用でタフなオーラがあり、彼女が登場するたびに緊迫感が漂う。リーヴァがこれまでの「スター・ウォーズ」の悪役とどこが違うと思うかと聞かれると、イングラムはあっさり「女性だということ」と答えた。

 「女性で、とても強くて、とても悪い。あまりにも悪くて、笑っちゃうぐらい。そして、逆に好きになってしまうのよ。『スター・ウォーズ』のファンもそう感じてくれたらと願うわ。リーヴァは血を求めて走り回る。優れた適応能力も持っている。でも、自分が悪いことをしているという自覚はない。自分はやるべきことをやっていると思っているの。そういうものよね。視点を変えれば、誰だって誰かにとっての悪者になるのだから」

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 アクション映画に出るのは、これが初めて。そのためのトレーニングは、かなり厳しいと感じた。

 「撮影開始の4か月前からトレーニングがあったの。普段からワークアウトはするけれど普通のレベルだし、今回は多くの動きを学ぶことになった。すごくハードで、途中で『もう無理!』と思ったこともあったわ。でも、ユアンやヘイデン(・クリステンセン)を見て、自分も同じくらい頑張らなきゃと奮い立ったの。それに、『スター・ウォーズ』に出してもらえるんだからと思うとやる気が出たわ」

 一方で、このオファーがくるまでは決して「スター・ウォーズ」のファンではなかったとも告白する。彼女は子供の頃から、黒人キャストが中心のシリアスな映画が好きだったのだ。

 「『SET IT OFF』(1996年/ジェイダ・ピンケット・スミス主演)とか、『TINA ティナ』(1993年/アンジェラ・バセット主演)とか、『サウスセントラルLA』(2001年/タイリース・ギブソン主演)とか。子供が見るにはふさわしくないけれど、そういう映画が好きだった。今も好きよ」

 リーヴァ役でさらに知名度と評価が上がったことで、あらゆるチャンスへの扉が開いたはず。今後のレヴァの暴れっぷりも楽しみだが、昔から好きだという大人向けの映画で活躍する彼女も、いつかぜひ見てみたいものだ。

「オビ=ワン・ケノービ」はディズニープラスにて独占配信中

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