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間宮祥太朗、60年ぶり映画化『破戒』で日本語の美しさに気づき

間宮祥太朗
間宮祥太朗

 俳優の間宮祥太朗が8日、都内で行われた映画『破戒』の初日舞台あいさつに出席。島崎藤村による同名小説のおよそ60年ぶりの映画化となる本作で「日本語の美しさがありました」と発見を語った。舞台あいさつには共演者の石井杏奈矢本悠馬前田和男監督も登壇した。

島崎藤村の名作を60年ぶりに映画化 間宮祥太朗主演『破戒』予告編【動画】

 かつて木下恵介監督や市川崑監督により映画化されたこともある長編小説を映画化した本作。被差別部落出身という自らの出自を隠して生きる小学校教師・瀬川丑松(間宮)の葛藤が描かれる。

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 初日を迎えたこの日、間宮は自身が演じた主人公の瀬川丑松について「とても大事な役であり、抱えてるものからくる重圧を感じてながらの演技だったのですが、シンプルにいい映画だなと思える作品と出会えた喜びを教えてくれました」と振り返る。

 文芸作の映画化ゆえに、台本にあるセリフも使い慣れない日本語が多かったという間宮。「文学映画で、日本語の美しさがありました。でも、俳優がセリフを吐くことによって、その美しさを消してしまってはいけない。その美しさも含むのが作品の良さだと思って演技をしていました」と撮影時のこだわりを紹介。「意外と台本で読むとかたい、くどいと思うセリフもあったりしましたが、やってみるとその方が馴染んだりするんです」と矢本たちとセリフのやり取りを振り返りつつ、様々な発見があったと明かす。

 矢本と間宮はプライベートでも親友同士。共演の感想を聞かれると、矢本は「現場に友達がいるっていう、やりにくいなか、映画の中で良い芝居ができて自己評価高い作品になったと思います」と笑いをとる。

 その上で、台本について間宮と同じく発見が多かったそうで「台本を見た時にこれできるのかなと、この時代の言い回しに慣れていくのかなって。衣装合わせのときに監督に言いやすいように変えていいですか、と相談したりしていたんです。でも、現場に入ると普段使わない漢字も楽しめるようになった。そのままやった方が作品にもフィットしていくのかなって。だから僕はアドリブの多い役者なんですけど、今回は真面目にやりました」と話した。

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 石井は間宮の演技について「撮影の時はお着物を着た間宮さんをずっと見ていて、『ああ、丑松さんだな』って思いながら見ていた」というが、「取材の時とか、先日の完成披露の時とかに、間宮さんが話されているのを見て、『あ、すごくいろんな思いを背負ってここに立っているんだな』とか、『たくさん考えて演じていたんだな』っていうことを知ることができた。それで私も『破戒』への愛がもっと深まりました」と話す。

 最後に、作品に絡めて「今一つ願い事が叶うとしたら」というお題が上がると、間宮は「上映館が増えること」とコメント。「SNSをやるので、ファンの人に『うちの県でやらない』『上映館数が増えて欲しい』って声が入ってくるんです。この作品が内包している力もあると信じているので、見ている方の熱を帯びた後押しがあるのを祈っています」と今後の上映館の増加に意欲を見せていた。(取材・文:名鹿祥史)

映画『破戒』は7月8日より全国公開中

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