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ブラッド・ピットの吹き替え歴25年 堀内賢雄、ブラピに“運命”感じた瞬間

ブラッド・ピットの吹き替え歴25年、堀内賢雄が印象に残っているブラピ映画は? 『ブレット・トレイン』インタビュー » 動画の詳細

 俳優ブラッド・ピットの吹き替えを約25年務める声優の堀内賢雄がインタビューに応じ、ブラッドに“運命”を感じた瞬間や、吹き替え声優として参加した新作映画『ブレット・トレイン』(9月1日全国公開)の魅力を語った。

【動画】堀内賢雄、印象に残っているブラピ映画は?インタビューの様子

 先日3年ぶりに来日したブラッドと念願の初対面を果たした堀内。「ブラッド・ピットの演技の幅と深みが、彼の中で成長している感覚がすごくしました」と約25年吹き替えを担当してきた人間として、彼を分析する。「キャリア初期は2枚目路線から、そこから演技派としてクセのある役に挑戦していく姿を見て、私も吹き替え声優として役を与えられるハードルが高くなるなと感じました。ブラッドが何か月もかけて演じた役に、どれほど近づけられるかが声優としての技量。『ブレット・トレイン』ではアクションもありますし、人間の繊細な心理描写も描かれているので、私の実力が試される作品でもありました」

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 原作は伊坂幸太郎のベストセラー小説「マリアビートル」。ザック・オルケウィッツが執筆した映画の脚本にも伊坂のDNAが継承されており、堀内も伊坂の小説とハリウッド映画の化学反応に驚きを隠せなかったという。「伏線を散りばめながら、それが最後に向かって集結していく構成には驚きました。全てが上手い具合にハマっていたので、『伊坂先生すごいなー!』と思っていました。最後に結びつくとき、運命だけでなく、家族や絆などいろいろなものに気付かされるのが先生の凄さ。そこに、ハリウッド版の爆発力が加わって、いい相乗効果を生み出していると思いながら鑑賞していました」

ブラピ演じる主人公レディバグ

 ブラッドふんする世界一運の悪い殺し屋レディバグが、日本の超高速列車でクセの強い殺し屋たちと死闘を繰り広げる本作。『アトミック・ブロンド』『デッドプール2』で知られるデヴィッド・リーチ監督が演出した本格アクションも見どころの一つだ。「リーチ監督の経歴も拝見しました。ブラッドの元スタントマンで、彼の作品によく携わっているので、演出の方法もそうですし、ブラッドとすごく気が合っているなと感じました。レディバグを演じるブラッドの動きや、狭い空間でどう見せれば面白いかというのを熟知している。どのアクションも小気味良いし、観ていて飽きなかったです」

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 劇中では、運命について語られるシーンが度々登場する。ブラッドの声優を25年続けてきた堀内は、「ブラッドに自分の声が違和感なくハマった瞬間」に運命を感じたと語る。「初めてブラッド・ピットの声を私に任せてくれた、プロデューサーやディレクターとの出会いも運命的ですよね。役を与えてくださった時に、偶然私の声がハマった。当時自分が持っていたものと、ブラッドが演じたキャラクターが上手くマッチして、そこは技量よりも運命的な、惹きつけ合う何かがあったんだと思います」

 「ブラッド・ピットの吹き替えといえば堀内賢雄」とファンの間では定着しているが、堀内本人は「もしかしたら、ブラッドの吹き替えが私以上にハマる声優が他に存在しているかもしれない」とも。「それでも、みなさんから『この声じゃなきゃダメだ』と言われれば、こんなに嬉しいことはありません」と笑顔を見せていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

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