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感動&衝撃!ドラマ「相棒」杉下右京&亀山薫の傑作エピソード7選

いよいよ新シーズン開幕! - ドラマ「相棒season21」ポスタービジュアル
いよいよ新シーズン開幕! - ドラマ「相棒season21」ポスタービジュアル - (c)テレビ朝日・東映

 2000年からスタートした人気刑事ドラマ「相棒」には、傑作と評される魅力的なエピソードが多数存在する。ここでは、「相棒season21」で5代目相棒として復帰する亀山薫(寺脇康文)の復習を兼ねて、彼が初代として杉下右京(水谷豊)と活躍していたシーズンから、傑作エピソードを厳選。その振り幅と完成度の高さを紹介する。(以下、本編の内容に一部触れています)(文・構成:早川あゆみ)

【写真】懐かしい…笑顔の右京さん&薫ちゃん

薫が右京をおんぶ!「最後の灯り」season1第10話

 海辺で意識を取り戻した、ボロボロの右京と薫。負傷した右京を薫がおぶって助けを求める中、徐々に映画監督が窒息死した事件を調べていたことを思い出していく。乾いた風景をバックにした傷ついた二人のおんぶの図と、倒叙形式(結末が先に描かれる)の構成は新鮮。映画作りに賭けた職人魂と、その信念のすれ違いの物語は悲哀たっぷりだ。殺害方法の意外性も印象深い。

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密室殺人の驚愕凶器「殺人晩餐会」season2第3話

 土砂崩れで山奥のオーベルジュに閉じ込められた右京と薫、右京の元妻たまきと薫の恋人・美和子(鈴木砂羽、現在は妻)。同席していた一行は家元争いで揺れており、そのうちの一人が殺されてしまった。関係者のアリバイは曖昧で……。ミステリーでいうところの“嵐の山荘”シチュエーションの密室殺人事件なのだが、家元騒動のドタバタが2時間ドラマのパロディーのよう。予想外の動機と、薫の味覚の鋭さから判明するまさかの凶器に驚愕する。

皮肉すぎるラストシーン「殺してくれとアイツは言った」season2第6話

 ハードボイルド作家・菅原(大杉漣)が「命を狙われてみたい」と発言し、脅迫状が届く。彼の旧友で、右京の因縁の相手である小野田官房室長(岸部一徳)からの依頼で警護についた特命係だったが、その目の前で彼の妻が死亡してしまった。実はすべてが計算ずくだったと右京は見抜くが……。大杉と岸部の含みのある芝居と、渋い2ショットは迫力満点。右京が敗北を認めた稀有な回だが、エンディングテロップ後の予想を超えた展開は皮肉に満ちている。

手錠でつながれクイズ回答!?「クイズ王」season2第12話

 犯人からの要求で、手錠でつながれたままクイズに答えることになった特命係。しかし、解答を間違えたことで、近くにいた男性が射殺されてしまう。無差別殺人だと思われたが、実はクイズ番組で有名な才女による周到な計画殺人だった。見どころは、バディー作品の定番ともいえる“手錠でつながれる2人”で、昨今の流行を先取りしたようなクイズネタで、右京の頭の回転の速さと薫のお茶目ぶりも堪能できる。身勝手な人間の業を感じさせる犯行動機にも注目だ。

悲劇の根底に悲しき愛「ピルイーター」season2第18話

 当時警視庁の監察官だった大河内(神保悟志)の部下・湊(山中聡)が女性と心中した。特命係の捜査で、実は湊の妻が女性を殺害し、湊が心中を偽装していたことが判明する。LGBTQへの認知が現在ほど浸透していなかった時代(初回放送は2004年)につづられた繊細な秘めた愛は、大河内が常にかじっていた白い錠剤がラムネだった意外性と共に、深く心に残る。

タイトルの意味深さに涙「ありふれた殺人」season3第10話

 時効を迎えた事件の犯人が名乗り出るも、法の規定で被害者遺族はその名前を知ることができない。忸怩たる思いで彼らを見つめる特命係だったが、薫の行動が新たな騒動を呼んでしまい……。時効制度(現在は廃止)の悲劇を辛辣に描いた、「相棒」の社会派の側面を代表する傑作。正しいが厳しい右京の言葉と、薫の苦渋に満ちた表情。そして“ありふれたもの”とされた事件の意味は重く、深く考えさせられる。

迫力のエンタメ大作「バベルの塔~史上最悪のカウントダウン!爆破予告ホテルの罠」season5第11話

 大晦日から元旦にかけての数時間を、ドラマチックに描いた元日スペシャル。大晦日のホテルで盛大に開かれているパーティー会場で立て籠もり事件が発生。さらに、ボディーガードの楓(大塚寧々)は娘を誘拐され、警護対象者であり婚約者の衆議院議員を殺害しろと脅迫を受ける。二転三転する事態に対峙した右京がたどりついた驚くべき真相とは。来年の大河ドラマ「どうする家康」を手掛ける人気脚本家・古沢良太の「相棒」8作目にして初の長編で、同年の日本民間放送連盟賞のドラマ優秀賞を受賞するなど、キャストやスタッフにもファンが多い快作だ。

 もちろんオススメはこれだけではない。記念すべきpre season1「相棒~警視庁ふたりだけの特命係」は右京と薫の出会いを語るには欠かせない作品であり、相棒や特命係の去就にふれることが多い各シーズンの初回と最終話は見逃せない。さらに、薫が卒業するエピソードであるseason7第8話「レベル4~前篇」と第9話「レベル4~後篇・薫最後の事件」は、きたるseason21の復習のためにも必見だ。

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