キムタク信長、出陣じゃ！「ぎふ信長まつり」登場に1万5千人が熱狂

　映画『レジェンド＆バタフライ』（2023年1月27日全国公開）で織田信長を演じる木村拓哉が6日、岐阜市で行われた「岐阜市産業・農業祭～ぎふ信長まつり～」に共演者の伊藤英明と登場。二人が参加する騎馬武者行列を一目見ようと、沿道の観覧席には1万5,000人の観客が集まった。

【画像】キムタク信長、降臨！「ぎふ信長まつり」イベントの様子

　新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3年ぶりの開催となった「ぎふ信長まつり」。出発地点の岐阜市文化センターには、騎馬武者行列に参加する岐阜市の中学校＆高校に通う学生や東映京都撮影所の俳優など総勢83名が集結し、信長が長篠の戦いで取り入れた火縄銃鉄砲隊に扮した人々や、祭りを鮮やかな音色で彩る音楽隊が先陣を切って登場。その後、木村ふんする信長が「皆の者、出陣じゃ！」と威風堂々たる発声で、騎馬武者行列がスタートした。

　映画のロゴがあしらわれた横断幕や幟旗、織田家の家紋である織田木瓜が入った幟旗がはためく中、観客の前をゆっくりと通過していく騎馬武者行列。木村は、沿道からの「信長様～！」といった歓声に手を振り扇子を振るなど、ファンサービスも忘れない。岐阜市出身の伊藤も、地元の人々から温かく迎え入れられると、木村同様に手を振って応えていた。

　騎馬武者行列を終えた二人は、大友啓史監督と映画の公開記念トークショーにも出席。木村は「京都にある東映太秦スタジオから映画の撮影でもお力添えをいただいた役者の方々や、岐阜の中学生や高校生など沢山の方と参加しました。実は騎馬武者行列の前にこの場所で出発式を行ったのですが、その際に素敵な応援パフォーマンスを拝見して、それから表に出させていただきました」とパレード参加を振り返ると、「皆さんの高い志をたくさんいただいたうえで街中に出させていただいたので、非常に心強かったです。そしてびっくりするほどの雲一つない空の下を歩くことができたのは非常に嬉しかったです。たくさんの方の笑顔や気持ちを受けることができたので、早くこの作品をお届けしたいなという気持ちでいっぱいです」と笑顔を浮かべる。

　過去に信長役で参加したことがある伊藤は、「（前回参加した時とは）規模が違いますね。今日も京都から映画に携わっていたスタッフが来て2時間も前から準備していただきました。このまま撮影にいけるんじゃないか、というくらいの規模でした（笑）」と驚きの表情。二人の姿を沿道から見ていた大友監督は、「この映画は信長と濃姫の物語で、岐阜が結構なウエイトを占めているんです。この映画の撮るにあたって最初に岐阜城や信長ゆかりの地を訪ね、まず岐阜の魂を感じることから映画作りを始めたんです。なので、こういう形で信長様と貞家様と共に岐阜に足を運ぶことができて、とても嬉しく誇りに思っています」と感慨深げに語った。

　完成した映画について、木村は「（信長を）演じさせていただき、すべての関係者の皆さんには感謝しかありませんでした。時代劇というものの感覚やイメージはお持ちかと思うのですが、この作品を観終わったあと皆さんの中には、本当に切ないラブストーリーだったという感情が間違いなく残ると思います。だからあの二人にはもう少し共に生きていてほしかったという思いになる」と力を込める。「『人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり』というように彼は敦盛の一節を愛して口にしますが、この作品は夢でも幻でもなく、映画という作品の中に登場することができた2時間48分という現実になっていると思いますので、その現実を体感してほしいと思います」と呼びかけた。

　イベント終盤には、岐阜市の柴橋正直市長から三人へ、岐阜の伝統工芸品である“岐阜和傘”がサプライズでプレゼントされた。和傘を受け取った木村は、「和傘の内側には織田木瓜が浮き上がって、帰蝶と呼ばれた濃姫の存在も描かれていて素晴らしいです」と客席へ向けながら笑顔を浮かべていた。（編集部・倉本拓弥）