二宮和也、事務所の偉い人の根拠のない言葉に救われた！中島健人は母の言葉が希望に
二宮和也が8日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われた映画『ラーゲリより愛を込めて』（12月9日公開）の完成披露試写会に登壇し、自身が演じた山本幡男が仲間に希望を与える存在だったことにちなみ「希望を与えてもらった人、もの、できごとは？」というトークに、二宮は「事務所の偉い人の言葉」と回答した。試写会には北川景子、松坂桃李、中島健人（Sexy Zone）、桐谷健太、安田顕、瀬々敬久監督も出席した。
辺見じゅんのノンフィクション「収容所から来た遺書」を、映画『護られなかった者たちへ』などの瀬々監督が映画化。第二次世界大戦終結後、ソ連軍の捕虜として不当にシベリアの収容所（ラーゲリ）に抑留された日本人・山本幡男が、過酷な環境下においても希望を持ち続ける姿を描く。
二宮演じる山本は、零下40度という過酷な収容所生活で、多くの捕虜たちが生きる希望を失うなか「生きる希望を捨ててはいけません。帰国の日は必ずやってきます」と訴え続けた人物。二宮は「瀬々監督と話をしていて、山本さんはすごい人ではありますが、神がかった感じにしてしまうのは、違うのかなと思ったので、しっかり“人間”として表現したいですと話をしました」と語ると、瀬々監督も「その言葉を貫いてくれた。劇中で見せる山本の笑顔が素敵です」と称賛した。
二宮をはじめ、松坂、安田、桐谷と日本を代表する実力派俳優がそろった本作。中島は「一生の一度の機会と思って臨みました。俳優界のアベンジャーズのなかに、自分がいてもいいのかなと思いました」と撮影に入るときの心境を明かし、二宮は「自分で言うのもなんですが、20代～40代でこうした史実に基づく作品を作り上げられたことが大きかった」と胸を張った。
映画全編を通して“希望”を持つことの大切さが描かれた作品。そんな映画にちなみ、登壇者がつらくて落ち込んだ時、希望となった人や言葉、できごとについてのトークが繰り広げられた。中島は「僕は母の言葉です」と回答。母から「自分の仕事に誇りを持ちなさい。昨日までの自分を否定すると、今日の自分は頑張れない」という言葉をもらったという。中島は「一歩一歩頑張ることの大切さが身に染みたし、この映画もちゃんと役づくりをしたうえで作品に参加しようと思えました」と語っていた。
同じ質問に二宮は「僕は若いころ事務所の偉い人に『来年から忙しくなるぞ』と8年間ぐらい言われ続けたんです」と振り返り、「最初は『ありがとうございます』と言っていたのですが、全然忙しくならないのでだんだん『何言ってんだよ』と思うようになったんです。でもいま思うと、根拠のない言葉だったかもしれませんが、なんか頑張ろうと思えた。あまり意味のない言葉に救われることもあるじゃないですか」としみじみと語っていた。（磯部正和）
