吉田美月喜、“関西のおかん”に徹した常盤貴子に感謝！「スッと役に入ることができました」

　女優の吉田美月喜が28日、イオンシネマ板橋で行われた映画『あつい胸さわぎ』公開記念舞台あいさつに登壇し、母親役として吉田と共にダブル主演を務めた常盤貴子が“身近な関西のおかん”になり切って撮影現場にいてくれたおかげで、すんなりと役に入れたと感謝を述べていた。舞台あいさつには、佐藤緋美、石原理衣、まつむらしんご監督も出席した。

【画像】吉田美月喜、常盤貴子ら登壇！公開記念舞台あいさつの様子

　演劇ユニット「iaku」の横山拓也が作・演出を務め、大きな話題を呼んだ舞台を映画化した本作。芸大に通う武藤千夏（吉田）は、授業で出された創作課題「初恋の思い出」に悩みつつも胸躍らせ向き合っていたが、若年性乳がんに罹患する。

　昨年11月に公開された『メイヘムガールズ』で映画初主演を務めた吉田だが、撮影は本作が先ということで、緊張感いっぱいで撮影現場に臨んだという。それでも常盤とのファーストカットのシーンで「常盤さんが身近な関西のおかんでいてくださったので、声を聞いた瞬間に千夏という役のイメージがつかめ、スッと役に入ることができました」と感謝を述べた。

　吉田の「関西のおかん」という言葉を聞いて常盤は「衝撃です」と目を丸くすると「まあ、普段のわたしがそうなんだろうな」と笑う。さらに常盤は、吉田が相当緊張して撮影現場にいたことを聞くと「初めての主演映画。彼女にとってそのファーストカットは二度とないことなのに、わたしはわたしで初の監督の現場ですごく緊張していて、ちゃんと話を聞いてあげられなかった。なにがベテランですかね。ダメですね」と大反省し会場を笑わせる。

　本作の出演はオーディションで勝ち取ったという吉田。まつむら監督は「会った瞬間に、天真爛漫な子どもの部分と大人なところを持つ千夏がいたと思えた」と役にピッタリだったことを明かすと「あまりにも洗練されていないトレーナーを着ていたことが衝撃で」と裏話を披露する。

　「えっ」と戸惑う吉田を尻目に、まつむら監督は「普通自分をよく見せるように、ザ・芸能人というオーラでオーディションに臨む人が多いのですが、彼女はそのトレーナーで芸能人オーラを消していた。それが千夏の人間性にピッタリだなと思ったんです」と発言。吉田は「わたしができる精一杯のおしゃれだったんですけれど……」とつぶやき客席を笑わせていた。

　主演として初めて撮影現場に臨んだ作品が公開を迎えた。吉田は客席を見渡し「小さいころ練馬に住んでいて、この映画館には母親とよく通っていたんです。とても思い出深いこの劇場で舞台あいさつができて、とても嬉しいです」と発言すると、客席からは大きな拍手が巻き起こった。（磯部正和）